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第112話 零夜VS風子

今回は戦いですが、予想外の展開が起こります!

 零夜と風子の戦いは、最初から白熱の展開となっていた。忍者刀と日本刀がぶつかり合って火花を散らし、激しい接戦を繰り広げている。リーダー同士の戦いは熱戦となっているとしか言えないだろう。


「やはりそう簡単にはいかないか!なら、こいつで!」


 零夜は忍者刀を村雨に変化させ、そのまま刀身に水のオーラを纏い始める。攻撃力の倍増は勿論、与えるダメージも一撃必殺の威力にまで増している。この一撃を喰らったらひとたまりもないだろう。

 しかし、風子は笑みを浮かべていて、強者と出会った喜びを感じているのだ。


「考えたな。では……私も変化させよう!」


 風子の日本刀も変化し始め、絡繰機械の刀へと変化した。刀身には歯車の絵が刻まれていて、刀鍔は歯車の形をしている。すると刀鍔の歯車が回転し、刀身の長さが縮み始めて忍者刀の長さになった。


「その刀は……」

絡繰刀(からくりがたな)だ。行くぞ!」


 風子は素早く駆け出したと同時に、猛攻を仕掛けながら零夜を追い詰めていく。しかし彼も負けじと攻撃を弾き返し、刀の先が彼女の服を切り裂いたのだ。


(掠めたか……そう簡単にはいかないみたいだ……)


 零夜は素早く風子から間合いを取り、そのまま真剣な表情をしながら武器を苦無に切り替える。そのまま彼は苦無の乱れ投げで彼女に投げ飛ばすが、尽く避けられてしまう。


「今だ!」


 すかさず零夜が忍者刀を構えて風子に接近し、斬り裂きダメージを彼女に炸裂する事に成功した。


「おーっと!先手を取ったのは零夜選手だ!」

「当たりました!」

「凄い……!」


 ラビリンの実況が響き渡り、観客席にいるルリカ達が驚きを隠せずに興奮してしまう。その様子を見たメディアは頷きながら笑顔を見せていた。


「零夜の素早い切り返しが上手くいったみたいね。後は彼がこの戦いをどう組み立てるのか楽しみだわ」


 メディアが零夜の行動を感心したその時、ヴァルキリーズのメンバー脱落が表示された。どうやら女海賊のアルビダがジャンヌにやられたみたいだ。


「ここでアルビダがやられてしまいました!ヴァルキリーズは残り七人!」

「ジャンヌ!やったわね!」


 メディアがジャンヌの行動にグッドサインをしている中、別のところでも戦いが繰り広げられていた。


 

 エヴァはドワーフ族のセリアと殴り合いの対決を行い、激しい戦いを繰り広げられていた。パワー対決となるこの戦いは、どれだけの持久力が試されるかになる。しかし、セリアもエヴァと同じく怪力の為、一歩も引かない展開になるだろう。


「倒れなさいよ……!」

「負けられない!」


 二人は取っ組み合いながら力比べをし始め、今後も激しい戦いが予測される。どちらのパワーが強いのかがカギとなるが、いい試合になる事は間違いないだろう。



 ソニアと倫子はタッグを組み、ポーラと九尾の天狐のタッグと戦っていた。連携がカギとなるこの戦いは、隙をどの様に掴み取るかがポイントだ。


「妾の妖術を甘く見るな!秘技(ひぎ)紅蓮炎舞(ぐれんえんぶ)!」


 天狐は舞いながら炎を次々と発動させ、そのまま倫子に向けて放ってきた。しかし彼女は次々と華麗な動きで回避し、ウィザードガントレットから水の波動を繰り出し始める。


「アクアストーム!」


 水の波動が竜巻へと変化し、そのまま天狐に襲い掛かる。彼女は竜巻に巻き込まれて水の大ダメージを受けてしまい、そのままバタンキューとうつ伏せに倒れてしまった。


「天狐、やられる!ヴァルキリーズ、ピンチが続いています!」

「うう……」


 天狐はそのまま敗者ゾーンへ転移されてしまい、ヴァルキリーズは残り六人となってしまった。


「やってくれるわね!」


 ポーラが剣を構えて跳躍し、空中回転しながら倫子に襲い掛かる。ところがソニアが前に出て、彼女の攻撃をカタールで弾き返してしまった。


「倫子!お前は零夜の援護に向かえ!敵陣突入はジャンヌがどうにかしてくれる!」

「了解!すぐに向かうで!」


 倫子は零夜の元へと向かいつつ、ソニアはポーラに視線を移して真剣な表情をする。目の前を敵は倒して置かなければ、先には進めないからだ。


「ここからは一騎打ちだ!準備はいいか?」

「言われなくてもそのつもりよ!」


 両者は睨み合いながら同時に飛び出し、そのまま激しい一騎打ちを繰り広げ始めた。



 零夜と風子の戦いはまだ続いていて、一歩も引かない互角の展開となっていた。お互いの武器がぶつかり合う展開となるが、二人はそのまま武器を鞘に収めてしまった。


「どうやらこれは……殴り合いしかないですね!」

「そうだな。じゃあ……本格的にやるぞ!」


 零夜は日本拳法の構えを取り、風子は空手の構えを取る。一触即発の状態となる中、両者は同時に飛び出してしまった。


「ここで同時に飛び出した!殴り合いの行方はどうなるのか!?」


 ラビリンの実況に観客席が興奮度マックスとなったその時だった。



「そこまでだ!」

「「「!?」」」



 なんと突然の声に全員が思わず声のした方を見る。そこには一人の男が姿を現し、ギロリとした目をしていた。

 零夜と風子は戦闘を解除し、すぐに男に視線を移す。彼の姿は骸骨で、ボディースーツを着用していた。


「貴様は何者だ!」

「俺の名はアークスレイヤーアルフェリア支部所属、スカルキッド!ボスであるヒューラー様からの命令で、お前等を始末しに来た!覚悟しろ!」

「乱入者か……ふっ!」

「ごへら!」


 スカルキッドはナイフを構えながら零夜達に襲い掛かるが、風子が跳躍したと同時にスカルキッドの顔面に蹴りを入れたのだ。


「おーっと!突如現れた乱入者により、試合はノーコンテストに!しかし、風子選手の蹴りで乱入者はダメージを受けてしまった!」


 ラビリンの実況が興奮ながらに響き渡る中、風子は日本刀を鞘から引き抜いた。同時に刀身にオーラを放たれたと同時に変形し、雷の刀である獅子雷神(ししらいじん)へと変化したのだ。

 その刀は獅子のオーラを纏っていて、最大威力を誇る伝説の剣と言われているのだ。


「試合の邪魔をする奴には容赦なく倒すのみだ!獅子奮迅(ししふんじん)!」

「ガハッ!こ、これ程まで強かったとは……畜生……」


 風子の斬撃がスカルキッドを斬り裂き、彼はそのまま血を吐いて消滅してしまった。彼女の実力はこんな物ではなく、更なる進化が期待されるだろう。


(風子さんは強い……しかし、今のままでは追いつけないどころか、更に突き放されてしまう恐れもある……更に自身をレベルアップしなければ、彼女に追いつく事はできないだろうな……)


 零夜は自身の胸に手を当てながら、自身の無力さを嘆いていた。それを見た風子は彼に近付き、よしよしと頭を撫で始める。


「気持ちは分かる。トーナメントまで時間がある以上、ゆっくり考えた方が良い。今はアークスレイヤー討伐だ!すぐに作戦会議を開くぞ!」

「はい!」


 零夜は真剣な表情で応えた後、全員はその場から強制転移した。今回の試合はノーコンテストで終わったが、その続きは実現できるのか?それは……両チームがトーナメントに進まなければ分からないだろう。

乱入者を撃退しましたが、戦いの続きはどうなるかです。


予定としてはトーナメントが行われますので、そのでやる予定です!


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― 新着の感想 ―
可哀想にスカルキッドは何も出来ぬまま瞬殺されてしまいましたね。哀愁漂う姿でありました。今回もとても面白かったです。何かと訊かれて絡繰刀だと理解させようという気のまるでない返答がツボでした。
[一言] 乱入者を撃退した零夜達。 果たして!?
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