プロフェッサー・エルベール(8)
更新いたしました。
「これは、迂闊だった・・まず大きな設計から始めたのか」
プロフェッサー・エルベールは信彦の持っているGuardianの知識をその身に受けながら興奮していた。
Guardianの初期型の作製はまず細胞サイズにAIを縮小して行く事から始まった、球形の特殊ポリマーの中に人工頭脳を収めそしてその球形の外部には複数の連結器の様なブリッジが均等に突き出しており又バッテリー・LED素子も内蔵されており全ての色に発光及び若干の収縮運動も可能であり、これを数十兆個連結させ一体の分のGuardianを構成していた、しかし当初は連結力が弱く人体型特殊ポリマー(骨格や筋肉用の器迄も含んでいる昆虫の外骨格の様な)の器の中に閉じ込める事によって、骨格や筋肉の役割を果たすことが出来るようになっていた。
映像として発する光は毛穴迄再現された皮膚、又衣類などを再現しており、疑似的に表情や瞬きも可能となっていたが、近くによれば透明なポリマーを認識できるので当初はより高性能のアンドロイドとの一般での認識だった。
そして軍用GuardianはLEDを単色あるいはモノトーンとして発光させその見た目だけだった機能を戦闘に特化させより強力な骨格や筋肉の制御に機能を移したものであり基本的には同じものだった。
又特殊ポリマーに細かな細胞クラスの穴を開け外部に次世代型を含んだGuardian細胞を着ぐるみの様に利用したのが改良されたカルテット達のChange(変身)であり、穴の開いた多数の特殊ポリマーを一つのGuardianにまとめ上げていたのが骨格シリーズのGuardianだった。
特殊ポリマーの破損した場合は自身のGuardian細胞を収縮して塞ぐことで応急処置としていたが、特殊ポリマーの必要のない本来の演算制御型の必要性からあらゆる機械と同化できる次世代型の白く発光するGuardianが生まれた。
しかし数十倍に増やしたブリッジの改良と単体での収縮運動の向上によって一つの塊として機能出来るようになったが骨格に相当する機能の作製までには至らずアメーバー状の生物の様な姿となってしまっていた。
「正二十面体のGuardian細胞を作製しいたのか、それによってブリッジの強度を上げたのか・・、収縮はどうなった?」
「・・おお収縮用にバッテリー機能のみの球体細胞を作製したのか」
「プラントにChange(変身)させ更に小さいGuardian細胞作製し又プラントにChangeさせ・・そしてついに細菌レベルまでの大きさとなったのか・・更にありとあらゆるものにChangeする為に球体細胞にGuardianの考えにより更に必要とされる機能を詰め込んでいったのか」
「素晴らしい・・、ではGuardian Serialnumber000999の元を作成したプラントはどこに・・全てのノウハウを知りうるGuardianは・・、何も情報は残ってなかった・・、そうか!・・もう一体の次世代型Guardian、Serialnumber000000・・そうか・・!」
ジミニー達の作戦が始まる中ブラックの姿をしたプロフェッサー・エルベールは高らかに笑っていた。
プロフェッサー・エルベールの章はここまでとなります。
ついに次回からが最終章となります、最後までどうかジミニー達の活躍にご期待ください。




