欲望の果てに・・(9)
更新致しました。
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします(^^♪
「よし、これで良いだろう」
イチローの乗るサイドカーの側車に20世紀の時代の映像でよく目にしていた様なワイヤーでぐるぐる巻きにした、ジロウとブルーだった巨大な塊が積み込まれていた・・。
「元に戻せるだろうか・・」
「私達では戻せなくても・・、光子達なら必ず戻せると思います・・、今も二人はあの塊の中で戦い続けているのですから・・」
ジロウとブルーの意識は消滅してはおらず塊の中で反応しあっている事がおんによって語られていた。
「さあ、筑波に向かおう」
イチローが右腕だけでサイドカーに跨りジミニーとおんに出発を促した。
「イチロー、大丈夫」
「心配ない、大丈夫だ」
「私達も乗り込みましょう」
おんが、ジロウの乗っていたサイドカーに近づくとおんはいつも見慣れた白い鏡餅の様な姿から青髪のポニーテールの色白の美少女へと姿を変えていた。
「え、おん・・」
ジミニーが驚き声を掛けると。
「私が操縦しますからジミニーは側車に乗ってくださいね・・、自分の昔の姿を取り戻すことが出来ました」
はにかむように笑うおんにジミニーは。
「昔のおんは、こんなに綺麗な姿をしていたんだね」
「誰の趣味だったんでしょうか‥、このような姿をしてました」
「その姿・・、誕生前の映像に残ってたよ」
イチローも笑いながら答えた。
「さあ、出発しましょう」
ジミニー達は筑波へとサイドカーを走らせた。
「Serialnumber000002のみか・・、あれほど戦力のアップデートをしておきながら・・」
呆れるように語るSerialnumber000999 アイドにSerialnumber000003 ブラックは。
「Serialnumber000000が全ての育成フィルターを開放した様です、我々のアップデートがもう少し早く全て完了していれば・・シルバー、レッド、ブルーを、悔やまれます・・」
「とうとう残された軍用Guardianはお前だけになってしまったな」
「はい、後のGuardian達は戦力には・・」
「私がSerialnumber000000をお前がSerialnumber000001を処分すれば良いだけだ」
アイドは自信をもって断言した。
その時関東近海の海中に漂う大型の深海探査船の中では・・。
「ようやく日本か・・」
「永かったな・・下手に陸地にも近づけないし」
「海流の流れを測定しながらくるくる回りながらだったしな・・」
「夜しか浮上できなかったから月の光しか浴びられなかったわ」
「ビタミン確保もたいへんじゃったな・・」
「何処なら接岸できそうか?」
「そうねぇ~、なるべくなら修理しやすい所が・・、それから研究所ね」
それは懐かしいたくましい人々の会話だった。
欲望の果てに・・の章はここまでとなります、新章でのジミニー達の活躍をお待ちください、よろしくお願いいたします。




