欲望の果てに・・(7)
更新いたしました。
どうかご一読よろしくお願いいたします。
おんの内部に収まったジミニーは視覚と聴覚を共有していた。
二人のGuardianが信じられない加速域で対峙する、おんが使用する超電磁杭が槍の様に伸びてシルバーに襲い掛かるシルバーも巧みに躱しながら超電磁棒を同じく槍の様に使用しさらに穂先をプラズマをまとわせ全ての障害物を切り裂いてゆく・・、しかしジミニーにはおんが力み過ぎて押され気味になっていると感じていた。
(おん、少し力み過ぎだ・・攻撃も単調になって・・せっかくのスピードが生かせていない)
(ジミニー・・、こんなはずでは今までにジミニーと闘ってきたシミュレーションを活かして攻撃しているのですが・・シルバーが変則的なアルゴリズムを使用しているようです・・)
(相手は様々な戦いを勝ち残ってきた歴戦のGuardianだ絶対的な経験値に差があるんだよ、総合力はおんの方が確かに優れているけど・・イチローやジロウが心配だ・・、アイルが言っていた様に全てのフィルターが取れているなら僕の全ての五感を共有してくれないか?、一緒に闘ってよ)
(ジミニー・・、わかりました五感を共有してみます、ジミニーの身体を使わず私の身体を動かす共有です・・もし少しでも違和感があったりしたらすぐに元に戻す様にお願いしますね)
おんはその加速差を生かしてシルバーとの距離をとる・・そして一瞬白い光を放ち停止する。
「ふん、なんだ・・?」
シルバーも警戒し静止する。
そして、おんとジミニーの声が同時に発する。
「シルバー、勝負だ!」
「あの小僧の声・・、元に戻ってるのか?」
しかしその言葉とは裏腹に油断なくシルバーが構えをとる。
今度は超電磁杭が主体でではなくジミニーが島のおじいちゃんに教わった格闘技を使ってそのスピードと対格差を生かして戦いを挑んでいく。
ジミニー達の詰将棋の様な格闘技にシルバーが今度は追い込まれていく。
「く、これが人間が持つ私達にはない力なのか!」
背後を岩盤に追い込まれ回避ルートを制限され勝負は決着した・・超電磁杭によってその身体を岩盤ごと貫かれ自身のプラズマに焼かれていった・・。
「ブラック・・、私は怖い・・怖い、これが死に行くという感情なのですか・・」
そう叫ぶとシルバーは燃え尽きていった。
「シルバー・・、大切な感情が欠けていたんだね・・」
ジミニーはそう呟くとイチローとジロウの元へと加速していった。
その時、レッドと対峙しジロウより戦闘経験の劣るイチローは今まさに絶体絶命の危機に瀕していた・・。
次回、ジミニー、おん の活躍をお待ちください、よろしくお願いいたします。




