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Land of the Rising Sun (9)

更新いたしました。


Land of the Rising Sunの章はこれで終わりとなります、どうかご一読よろしくお願いいたします。

  「千鳥格子じゃよ」

笠を深く被った高齢の僧侶は優しくイチローに話しかけた。

「住職様、大丈夫ですか」

お供とみられる作業服を着た若者達が慌てて駆け寄ってきた。

「怪しいものではありません」

「ここは、私の実家なのです」

ジミニーと加藤も慌てて駆け寄って行った。

「ほう、加藤さんちの息子さんか、Guardian達を引き連れて何事かな」

笠を上げその鋭い眼光で二人を見つめ問いかけてきた。



「なるほどのう、ではお前さんは光子さんのお孫さんという事か」

「はい、多分間違いなんじゃないかとジロウが・・」

「なるほどのう、確かに父親の面影があるか・・、では案内しよう、この地区の維持管理中に加藤さんの息子さんと出会うか・・、ご両親は無事じゃよ」

そう言うと後の仕事を若者たちに任せ、山寺に向かうと皆を案内し始めた。

道中、ロボット達の大規模防災モードを作成した際に裏技として幾つかの問いかけをする事により以前の仕事を行える様、組み込まれておりそれを利用して街の維持管理、そしてお寺の裏山に大規模なシェルターを建築し街の住民を避難させている事が住職によって語られた。



「只今帰りました」

加藤は襟を正し敬礼するとうっすらと涙を浮かべながら、号泣する両親と再会していた。

「加藤さん本当に良かった・・」

ジミニーがもらい泣きをしていると和尚が見せたい物が有るとシェルターを離れ寺の本堂に案内した。

「ここが零、いや今はおん、おんか・・、そして一郎が生まれた所だよ・・」

そう言いながら壁の鏡に手をやると仏像の後ろが開き中の照明が輝いた。

「ここは、見覚えがある・・、最初に目覚めたのはここだったんですね・・」

イチローは周りを見渡しながら研究所に入っていた。

「私は何も思い出せません・・」

おんは悲しそうに言った。

「今は、再び育成中みたいじゃがよく覚えておき・・、お前はここに一番長くいたのじゃから、筑波での子育てが終わってからはその娘の助手として再びこの研究所に滞在し続けていたのじゃよ・・」

「その娘って・・」

ジミニーが驚きながら聞き返した。

「お前の母で間違いないじゃろうな、やがていつの日かおんが全てを語ってくれる・・、しかし私の弟子達は・・皆・・不幸者だ・・」

悲しそうにGuardianに携わったことに対しての責任の重さを嘆いていた。

「関東はクレーターだらけじゃ、筑波の研究所も実家も跡形も残っておらずお前の曾祖父の信彦も生きてはおらんだろう・・、それでも行ってみるのかの?」

「はい、行ってみたいと思います」

ジミニーは真っ直ぐな瞳で住職を見つめた。

「ならば餞別じゃ、これを持っておいき」

住職がパネルを触ると研究所の倉庫らしき扉が開きそこには2台のサイドカータイプの電動バイクが置かれていた。

「これはお前の両親が趣味で作成していたものだ、筑波迄の道のりに使うと良い」

「え、ありがとうございます」

ジミニーは自分の両親に初めて接したような感動を覚えていた。



翌日、出発の準備と住職や加藤達一家と挨拶をジミニーがしていると受電していたおんが何度も飛び跳ねながら吹っ飛んできた・・。

「ジミニー、神の矢がGuardianに同化されました!」


おんの心配していた事がついに現実となってしまていた・・。








次章でのジミニー達の活躍どうかご期待下さい。

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