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Land of the Rising Sun (8)

更新いたしました。




どうかご一読よろしくお願いいたします。

   「良かった、本当に良かった」

遠くに見える加藤の故郷、飛騨は昔のままの街並みを見せていた。

途中の山裾から見える濃尾平野の景色は無数のクレーターが地形を変えており大戦の攻撃の凄まじさをジミニー達に無言で伝えていた。それだけに目の前に見える街並みは奇跡のように感じた。

「人影は見えるかい?」

ジミニーがおんに尋ねた。

「何か動くものが有ります、人かロボットだと思われますが・・、おそらくあの動き方はロボットの可能性の方が高いと思われます」

おんがジミニーに答えた。

「どこかに稼働している充電スポットが有るって事だな」

加藤が笑顔でおんに話しかけた。

「はい、ロボちゃんの様に充電スポットが稼働していなければ全てのロボットは動きを止めているはずです」

「ロボちゃんあの後、おんにもう一度充電してもらったけど、あまり動き回ると又街の中で止まってしまうんだろうな・・」

ジミニーは申し訳なさそうに皆に呟いた。

「とにかく、街の私の実家に案内するよ」

加藤は街へと歩みだした。



「これは・・、街でロボット達が通常通り作業しているぞ」

イチローが驚きの声をあげた。

「この街は大規模防災モードが解除できているんだろうか?」

ジロウもロボット達の動きに驚いていた。

「でも、人は居ないですね・・」

ジミニーもキョロキョロ、街を見渡しながら呟いた。

「もう少しで私の実家です、あっ、あれです」

加藤の指さした方向には古いが大きな日本建築の家の門が見えてきた。

開放されている門には荒らされた形跡もなく、ただ庭の方からカチン、カチンと作業している音だけが聞こえていた。

皆が庭に回り込むと、そこには庭木の剪定を行っているロボットがいた。

「どうなっているんだ、このロボットは季節ごとに庭の手入れに来てくれていたロボットだよ」

加藤の言葉にロボットが反応し答えた。

「ダイジョウブデスカ?キュウジョヲモトメテイルヒトハイマセンカ?」

ロボちゃんが最初に話しかけていた通りの質問をしてきた。

それを聞いておんはジミニーに。

「大丈夫、作業を続けて下さいと、答えて下さい」

意味がよく解らないままジミニーはロボットに話しかけた。

「大丈夫です、作業を続けて下さい」

そう答えると、ロボットはまた作業を続け始めた。



家の玄関に入ると、おんは加藤に。

「中でもしロボットが作業していたら同じように答えて下さい」

「・・?ああ、わかった」

そう答えると加藤は家に上がっていった。

「おん、どうなっているんだい?」

ジミニーが不思議そうにおんに尋ねた。

「大規模防災モードは解除されておりませんが、何らかの方法で解除されないまま通常通りの作業を行っている様です」

「そんな事って出来るの?」

「Guardianではなく、人が直接お願いすることで、大規模防災モードの中でも通常の作業が行われる事が可能な方法が有るみたいですね」

ジミニーが首をかしげていると加藤が戻ってきた。

「誰も居ないんだが・・、全ての部屋が開きっぱなしで・・、凄く綺麗に掃除されていたよ」

加藤もまた首をかしげながら皆に報告した。



「お前、イチローじゃないか」

振り向くと門の周りで日本家屋を観察していたイチローに近づいてきた人影が声を掛けていた・・。




次回でLand of the Rising Sunは最後となります。


ジミニー達の活躍どうかご期待下さい。


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