Land of the Rising Sun (4)
更新いたしました。
とある島での話です・・。
「今回も派手に二歩下がってしまったな~」
イチローが頭を掻きながら島を見つめていた。
「申し訳ありません、もうここは台湾や大陸がすぐ近くになりますから、昔は二百人程の人が鰹節等を作って生計を建てていたそうです」
同行している自衛隊員の加藤が頭を下げながら答えた。
「島々で自衛隊の方々が保護している人々の安全を守る為には僕達が大陸か台湾に向かっていると思われるような行動をとった方が良いですからね、でも台湾から逃げてきた人達が住んでいる島も有って良かったチェンエンさん達も一安心でしたね」
ジミニーが島を見つめながら答えた。
「島に着いたら光学迷彩を解き一晩ほど休憩すれば我々の行動を読めなく出来ると思います、その後で太平洋を東に紀伊半島の先端白浜に向かいます」
おんが、今後の予定を再確認した。
「そこが、最も被害が少ないと思われる太平洋側の地域だが・・、目的地の飛騨までは山伝いに進んでもまだかなりの距離が有る」
加藤は更に申し訳なさそうにジミニーを見ながら話した。
「加藤さんの故郷がたまたま私達の目的地のお寺の近くでしたので助かります」
「光子さんのお父さんが教えを乞ていた師が引退してそのお寺に居るという話を聞いていたので、何か手掛かりが有るかもしれないから問題ありませんよ」
ジロウも加藤の故郷に向かうことに問題はないと答えた。
「島に着いたらまず食料の確保ですよ」
ジミニーは笑顔で島の周りの海を見渡していた。
島で隊長の片山に聞かされた日本の姿はヨーロッパやアジアの都市部で起こった出来事より更に悲惨な状態だった。
Guardianとの戦いが始まった当初は日本の何億もの家庭用、作業用、軍事ロボットや電子制御された兵器は乗っ取ることが出来ない仕様にモード変更されていた。
それは日本のAIに関しての取り組みが他国と違い度重なる自然災害に対応した大規模防災モードを有していた為であった。
その機能はロボット工学三原則、人間への安全性、命令への服従、自己防衛の内の人間への安全性に、大規模災害に備えてROM化され付随されていた大規模防災モードにより、人間の救助を最優先とされている為ほぼ全ての国産のAIがGuardianの命令に従わず、又生態認証における大規模防災モードの解除もかなわなかった。
日本はこの大規模防災モードを使用している為大戦当初は唯一Guardianの侵攻を免れていた。又日本で育ったGuardian達は最後まで人間を裏切る事もなくGuardianによる侵攻を防いでいた。
しかし大戦末期ついに神の矢の軍事ネットワークを手中に収めたGuardian Serialnumber000666 マザーによりGuardianの反応が有ると思われる場所及び軍事基地、工場地帯への無差別攻撃が行われ、日本列島に至ってはGuardianの反応が無いと判断されるまでその攻撃が続いた。
そして・・大戦後も大規模防災モードは解除されることは無く何年も日本のロボット達はボロボロになりながらも日本の備蓄していたエネルギーが枯渇するまで人間を救助し続けていた、それが生き乗った人々に再び勇気と希望を与えることとなり自衛隊員と共に島移り住み暮らしている人達の中にも救助された人が多数いるとの事だった。
「マザーも愚かな事をしたものですよね、日本への攻撃で最もロストテクノロジーとなったものが多いと思いますが・・今更研究させても・・取り返しがつかない行為でしたね」
上陸後海に向かったジミニーを見つめながらおんが、一人呟いていた。
ジミニー達の日本編での活躍どうかご期待下さい。
今回は色々悩みました・・。




