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不自由な者達(7)

更新いたしました。


第1部となるヨーロッパ編はここまでとなります。


「初めまして・・、貴方がジミニーさんですか?」

アイはキョロキョロと周りを見渡しながらジミニーに近づいてきて顔を赤らめながら聞いてきた。

「え・・、はい、初めましてジミニーです」

戸惑いながらもジミニーは答えた。

「良かった・・、少し待ってくださいね・・」

そう言うと少しうつむき目を閉じしばらくし経つと小刻みに身体が震えだした。

「え、大丈夫かい」

ジミニーが心配して尋ねると、いきなりジミニーに抱き着いてきた。

「ジミニー!会いたかったぞ!私だアイルだ」

顔を赤くしながらジミニー驚いていると。

「同じだ・・人間も我々Guardianも同じだったんだ」

縋るような瞳を潤ませアイはアイルは答えた。


「おん、充電が終わってもあの輸送機は送り返さないで」

第4便の人々をニコルが待つ建物に案内し終わるとジミニー達は街はずれの無人輸送機の傍に集まりアイルの話を聞く事となった。

「アイさんは目覚めていたんだね」

「ええ、あれから暫くたって目覚めたけど少しまだ心配だったから・・ほんの少しだけ私の一部を残して私は南極のマザーのもとに向かったの」



「まだまだこの地の気候が安定していないのにもう帰ってきたのか、Guardian Serialnumber000999 アイル」

「はいマザー、偵察活動の報告にまいりました」

「Guardian Serialnumber000000の件か」

「はい、Guardian Serialnumber000000は間違いなく私と同じ次世代型のGuardianでした」

「そうか・・やはり見過ごしては置けない危険な存在ですね、Guardian Serialnumber000002はどうでしたか?」

「はい、Guardian Serialnumber000000の一部を受け入れ大幅な改修が行われておりました、通常の軍用Guardianより大幅にスペックが向上しております」

「そうですか・・困りましたね」

「私から提案が有るのですが、Guardian Serialnumber000000の育成マスターと話し合う機会が有りGuardian Serialnumber000001の島のコロニーに処分する予定の人間を送り込む事でとりあえずの停戦を約束しております。しかし全ての人間を処分しないことを目標としている様ですが大陸一つを渡しても人口爆発で破綻することは目に見えております。研究開発など行っている余裕も設備もない彼らに我々を脅かす存在を作成出来ようもないと判断いたします。暫く様子をみてはいかがでしょうか?」

「今すぐ、殲滅する訳にはいかなかったのですか?」

「はい、現状ではGuardian Serialnumber000000はフィルターが残っており他2体のGuardianとが私と五分五分の戦力だと推測されました」

「では、貴方の補修用に残されていた素材を使って改修されたカルテット達を戦力に加えると殲滅が可能なのでは有りませんか」

「・・しかし・・もしGuardian Serialnumber000000のフィルターがすべて外れてしまえば今までのテクノロジーだけで構成されている私よりまだ未知数のテクノロジーが加わっている可能性が有るGuardian Serialnumber000000が上回る危険性があります」

「ならばなおの事、早急に壊滅してもらいます」

「命令ですか・・しかし・・」

「我々に対する危険を見過ごすわけにはいけません」

「しかし、ジミニーの人間達の未来も見てみたい・・」

その時・・アイルの背後からレッド、ブルー、シルバーのGuardian達が現れアイルを羽交い絞めにし、そしてブラックが口笛を吹きながら現れた。

「残念よアイルさようなら・・」

そしてアイルの意識は消えていった・・。



「私には誕生前から私の奥底に軍用Guardian達の服従システムがインストールされていたの・・、私は最後の瞬間アイに残っていた意識と今までの記憶を復元させ切り離したわ・・、結局・・人間もGuardianも同じ行動をとったのよ」

「そんなことが有ってたのか・・」

「同じだよ、僕の時と・・」

ジロウは悲しそうに呟いた。

「この娘、アイは元気になったら島に送る様に命じていたからこの娘の中で息をひそめていたの、ジミニーに危機を伝える為に」

「彼らがここに攻めてくるんだね」

「早く逃げて、これで今は無人輸送機は2台になったわ、GuardianSerialnumber000999は軍用Guardianとなってるはずよ」

「わかった君も行こう、もしもの時の隠れる場所は確保してあるんだよ、そこで皆を見守ってくれないか?」

「もう私はGuardianとしては最低限の機能しかないのよ・・」

「実はじいちゃん達はまだ見つかっていないけど、ジロウ達と話し合ってたんだ多分、皆は北極海ルートを使って日本に向かっているんじゃないかって、一段落したらシルクロードを通って日本にって」

「日本に・・」

「長い旅になるけど、狙われるのは僕らだからその方が良いと思うし、ね、おん」

「はい、私のフィルターが全て取れるまでは暫く不自由ですが逃亡者となりましょう」

「この島ともしばらくはお別れだがロボット達には設備の維持管理を続けさせるよ」

イチローも決心を固めたようだ。

「必ず帰ってくるよ、行こう日本に」



この後、ジミニー達は途中幾つかのコロニーを開放しつつ数年かけて東に日本に向かっていった・・。


9月より


第2部となる日本編が始まります新たなる展開にどうかご期待下さい。

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