全てを欲する者(6)
更新いたしました。
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「あの辺鄙な離れ島からの転入ですか・・色々問題が有ってこちらに送り込まれた様ですね、二人には通常は相部屋なのですが・・しばらくは個室に入ってもらいます、細かな適性を再検査しますので部屋の学習デスクで必ずすぐに受ける様、夕食も今晩は個別に取ってもらいましょう」
学長と呼ばれるコントロールセンターに同化しコロニーそのものと一体化したといえるGuardianが二人を面接し指示を出した。
「大丈夫・・?」
先程アイの様子がおかしかったのでジミニーが心配そうに尋ねた。
「ありがとう大丈夫、男女で居住区が違うからここでお別れね、楽しかった・・ありがとう」
そうアイが答えるとそれぞれ別の警備アンドロイドにそれぞれ連れて行かれていった。
ジミニーにとって通常状態のコロニーを見るのは初めてで何もかもが新鮮だった・・、研究や工作用の施設、運動遊戯施設、食堂、そして居住区へと案内された。
「こちらがジミニー、貴方の部屋となります、生体コード登録後適性検査行って下さい、何か質問等があれば学習デスクに座って話せばお答えします、朝食時まで外出出来ませんのでご了承ください。」
ジミニーが部屋に入ると扉はロックされた。
(ジロウに聞かされてはいたけどなんか息苦しいな~、こんな所にずっと居たいのかな~)
ジミニーはデスクに座り早速生体コード登録と随分長時間かかる適性検査を受ける事となった。
アイの部屋では薄暗いなか無表情のアイがベットに座り目を伏せていた。
(Guardian Serialnumber000999 アイル様、先ほどは無礼な態度申し訳ありません)
(かまわないよ、お前の働きで順調に事は進んでいる、条件に合ったこの体を提供してもらい感謝している)
(問題はありませんか?)
(生命維持活動は私の一部と同化することで上手くいっている、脳死状態だった脳も少しずつだが活動を再開し壊死などの兆候もない)
(アイル様の演算能力があるからこそ可能なことで我々ではとても違和感なく身体をコントロールすることなど出来ません)
(それと、Guardian Serialnumber000000もあの無人運搬車と同化して入り込んでいるが暫くは静観して事を荒立てるないいな)
(・・Guardian Serialnumber000000も入り込んでいたのですか?、申し訳ございません、セキュリティをさらにもう一段強化いたします)
(無駄だ、今のままで良い、私に可能なことはSerialnumber000000にも可能なようだ)
(それは・・)
(面白いだろう、もう暫くはあの育成マスター、ジミニー共々観察させてもらう)
(危険な動きが有ればすぐに御命令を・・)
(わかった、それと先程出会った娘なのだが、この身体と脳がいつもと違う動きを見せた、過去のデータを洗い流しこの娘との関係を調べてくれ)
(はい、直ちに)
(要望だが、夕食もっとどうにかならなかったのか・・、私は味覚という感覚を知ってしまった・・)
今回は特に賛否有るかもしれませんが・・どうか活躍を期待下さい。




