カルテット(四人衆) (8)
更新いたしました。
カルテット(四人衆)の章はここで終わります。
ブラックは限界突破したかのようなフル加速でジロウの前から離脱し砂塵の中ブルーの横に現れた。
「この場を見逃してくれるならば、このコロニーは明け渡そう・・」
「後でまた爆破したりしないだろうね!」
ジミニーは前回のコロニーを思い出しながら答えた。
ブラックはブルーを抱きかかえながら答えた。
「約束は守る・・、いくぞ!」
シルバー、レッドと共にブラックは加速し消え去った。
「ジミニー、これで良かったのかい?彼等は又敵となって現れるよ」
少し遅れて現れたジロウが尋ねた。
「大丈夫ですよ、それに当初の目的でもあるこのコロニーの開放もできそうですから・・」
「そうだなブラックがサブロウが仲間の救出を優先するとは意外だった、今まではどれだけ仲間のGuardianに犠牲が出ようが目的が達成する為には撤退などしなかったんだが、きっとあのカルテット達は特別なんだな・・、それとおん、全てのGuardianにジミニーの先程の言葉を送っていたようだけど何故そんな事をしたのかな?」
「はい、先程のジミニーの言葉は育成マスターとしての思い、これは全てのGuardianに再認識し共有してもらいたい強いメッセージだと認識しましたので共有メッセージとして発信いたしました」
「懐かしいな、育成マスターが正しく機能していた頃はよく流れてきていたよ」
「そんな機能があったのですか」
驚くジミニーも見つめながら微笑しさらに遠くを見つめるような眼差しでジロウは昔の様々な出来事をトレースしていた。
コロニーを開放する際にやはり前回の時と同様に、「今までの方が良い何故わざわざ全てをぶち壊すのだ、どうしてくれるのだ」と怒り出すもの・・嘆くもの・・様々な人達がやはりいた・・。
そして3人は懸命に説得を試みたのだががアイン達と合流しても良いと申し出た者は一割にも満たなかった・・
「何故、毎回こんな事になるのかな・・、僕らのやっている事は間違っているのかな・・」
ジミニーはジロウに尋ねた。
「ジミニー、全ての人にとって正しい事などはない、自分でも言ってただろう、人にはそれぞれに個性があるし多種多様な考えをみんなが持っている、だから正解なんかないんじゃないかな」
「そうです、私達Guardianにだって個性があるのですから、賛同を得られる人が一割近くも居たと思えば良いと思います」
こんなものだと二人は解っていた様だった。
「昔の様にはならないのか・・」
「ジミニーが思い描いてる人間とGuardianが共に仲良く暮らしている世界、それはGuardianシリーズに携わった多くの研究者の思いと同じだと思います」
「そうだ、僕もそれを願って戦ってたんだよ」
ジロウも賛同しながら前を向いた。
「そうだね、一段落ついたら次のコロニーに向かおう!」
ジミニーも微笑みながら前を向いた。
次章の3人の活躍を期待下さい。
よろしくお願いいたします。




