名ばかりのレジスタンス(8)
更新いたしました。
少し長くなりましたが今回も三人の活躍をどうかご一読ください
アイン達達と無事合流を果たし全員の無事を確認したところでジミニーはジロウを紹介した。
「今回の件で新しい友達になったジロウさんを紹介するね」
「え、友達って・・」
不思議そうな顔をしながら皆、ジミニーの向いた方を首を回した。
「ジミニー、ジロウとだけで良いよ・・」
木々の奥からジロウが現れるとアインと数人の者は一斉に身構えた。
「Guardian!、学長じゃないか!」
アインは青い顔をしながら叫んだ。
「大丈夫ですジロウ、Guardian Serialnumber000002は、他のGuardianシリーズからの支配から解放されています」
通常の白く丸い姿に戻ているおんが横から答えた。
「大丈夫ってこいつはつい先程まであのコロニーの支配者だったんだぜ、どうしてこんな事が・・」
「君はアイン君だろ、覚えているよ他の子とかなり違って優秀だけど、やはり変わり者だったような・・」
ジロウは笑いながら答えた。
「笑ってる・・」
ジロウを知る者たちは初めて見る本来のジロウの表情に更に面食らっていた。
「コロニーを出るときに、今の内しか機会が無いだろうから、今の生活に疑問を感じていたりしている者はアイン君達と合流しなさいと最後にアナウンスしておいたよ・・、別のGuardianシリーズが又来る前にね」
「え、勝手に・・食料とかもギリギリなのに・・」
「ああ、その為に旅立つ前に、君たちにプレゼントを残していこうと思ってる、少し歩くがついて来てほしい」
「ジロウさん、ジロウは本来の姿に戻っているんです、どうか信じてあげて下さい」
ジミニーも頭を下げながら皆にお願いした。
「君達がそうまで言うんじゃ断れないじゃないか・・」
アインは、他の者は食料と共に返しジロウを知る数人と共について行く事となった。
しばらく森を歩いて行くとかつて大きな建物があったと思われる瓦礫が見えてきた。
「ここ、ですか?ここは何度も来た事が・・」
アインはがっかりした様な表情になった。
しかしジロウは何も答えず瓦礫の反対側の森へと入っていった。
・・そして森の木の横に有る突きだしている大きな岩石を触った、すると岩石の中央に入口らしきものが現れた。
「ここが、Guardianシリーズが生まれた研究施設の地下シェルターの出入口の一つだよ」
そこは人の居住空間だけではなく研究設備のバックアップも兼ねている様な巨大な施設だった
「ここの設備を利用すれば食料だけではなく医療や生活品の助けにもなると思うよ、これを使ってくれ」
「こんな設備が地下深くに眠っていたなんて・・、どうしてここは破壊されずに済んだんですか?」
アインは驚き質問した。
「ここの地下シェルターの存在を知るのは、一部の学者とこの施設を作った作業ロボットを指揮していた僕だけだからね、そして・・ジロウの名と光子さん達の記憶を失う時には特殊な暗号化と共にこの記憶も失う様になってたんだよ」
「じゃあ、他のGuardianシリーズには知られてないのですか?」
「ああ、今のところは・・、君達が失敗しない限りはね。アイン君、君は私の知る学者達と同じ空気感がある、君次第ではここから人類の復興が始まるのかもしれないね」
「ジロウさん・・」
「僕はこれまで幾人もの君の様な人材をGuardian Serialnumber000666に送り込んでしまっていた、ジミニー達と共に彼らを解放したい、後は頼んだよ」
ジロウはアインに認証の引継ぎを実行し、あとはこの施設の通常のコンピューターで調べるよう説明し足早にこの地を離れていった。
(アインさん達大丈夫でしょうか)
(あのコロニーから小さい頃に離れていったものは何故か優秀だけど一癖あるものが多かった、彼らこそがGuardian Serialnumber000666が欲しがっていた新しい知識を生み出す者かもしれない)
(彼らの為にも、もっと早くわざと目立つようにこの地を離れなければなりませんね)
ジミニーと一体化しているおんは更なる加速を二人に促した。
「あなたが、新しいGuardianですね、よろしくお願いいたします」
コロニーではほとんどの人達がコロニーに留まることを選択していた。
「ほう、これ程の人間達が残っているとは思ってみませんでしたよ、すぐに元道理になりますから通常道理行動していてください」
人々が去った後、そのクリスタルでできた人形の様なGuardianはひとり呟いた。
「ここに残っているのは、マザーに必要のないものばかりの様だな・・、これほど残っているとは」
その数刻後、コロニーは消滅した。
次章、三人の活躍をお待ちください、よろしくお願いいたします。




