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神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移  作者: 龍央


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1827/1950

リーバーにはモニカさんと共に



 と、いうわけで……。


「こっちは準備できたわよ、リクさん」

「モニカさんは、エルサに乗っていても良かったんだけど……」

「なぁに、私と一緒じゃ不満なの?」

「いや、そんな事は全然ないよ。……むしろ、俺としては悪くないどころか嬉しい限りとも言えるんだけどね」


 後半は口ごもるようにごにょごにょと言って、モニカさんに聞こえないようにする。

 あれから、ワイバーン隊での連携した動きを兵士さんやリーバーに頼んだ後、俺自身も準備をしに一旦王城の部屋に戻った。

 そこで、準備を終えたモニカさん達に話をしていたら、いつの間にかモニカさんと俺がリーバーに乗る事になっていたんだ。

 エルサはキューでご機嫌を取って、ソフィー達を載せるため離れた場所で大きくなっている。


「リクさんは今魔法が使えないし、基本は魔法担当と近接戦闘担当が一緒に乗るんでしょ?」

「まぁそうなんだけどね」


 ワイバーン隊の先頭になるリーバーは、他の再生できるワイバーンと違って魔法が使えるから、必ずしも他と同じじゃなきゃいけないわけじゃないんだけど……まぁいいか。

 リーバーも俺とモニカさんを乗せるとわかって、楽しそうにしているし。


「んしょ、と……確認だけど、最初に発見した魔物の集団に対して、空からの奇襲をかけるワイバーン隊、という形で俺達はリーバーも含めて指揮をするような形になるからね。その後は、俺もモニカさんもエルサに乗って、リーバーと別れて魔物の集団に向かうよ」

「えぇ、了解したわ」

「ガァゥ」


 伏せたリーバーの背中に乗りながら、これからの流れを簡単に確認。

 今日一日ずっとリーバーにというわけではなく、最初の一度だけという事になっている。

 まぁ指揮と言っても、初めての事ではあるし俺自身隊を引き連れてなんて不慣れだから、あくまでリーバーを先頭にした動きなどを確認するための作業になる予定だ。

 状況に応じてリーバーが魔法を使う可能性はあるけど、俺やモニカさんは戦わない。


 最終的に本番……戦争の時などはリーバーに乗るのは、さっきまで話していた兵士さん……もう隊長さんって呼んでいいと思うけど、その人になる予定だ。

 ワイバーン隊自体も、俺が竜騎部隊とチラッと口を突いて出たのを聞いて、呼び名も考案。

 騎竜隊もしくはワイバーン騎乗隊という案が、兵士さん達の間で評判良かった。

 竜騎部隊はあまり評判良くなかった……何が悪いんだろう?


 という俺の疑問は余所に、ヴェンツェルさん不在の軍上層部に騎竜隊かワイバーン騎乗隊のどちらかで、部隊の新設をする許可を求めているところだ、行動が早い。

 まぁ元々輸送隊という名目で運用するはずだったから、部隊そのものを新設する許可は下りるだろうし、あとは呼び名がどう決まるかくらいで、特に問題はないらしいけど。

 ちなみに、何々隊というように特別な名前が付く部隊というのは、アテトリア王国内では基本的にないらしい。


 多くは、誰々の隊などのように隊長の名が使われるか、第何大隊所属の第何隊……みたいな呼び方ばかりみたいだ。

 一部だけ、特殊な呼び方というか隊の名前が決まっているのもあるにはあるらしいけどね。


「ガァ?」

「うん、大丈夫。号令よろしくね」


 背中に乗った俺とモニカさんを確認するように、首を回してこちらを窺うリーバに頷く。

 さすが爬虫類系というべきか、百八十度近く首を回せるリーバー、というかワイバーン。

 いや、爬虫類だからかどうかはわからないけど……大型化したリザードマンに翼を付けて、皮膚というか鱗の湿り気を少なくツルツルにしたのがワイバーン、とも言えるから、爬虫類系なのは間違いじゃないだろうけど、まぁどうでもいい事か。


「ガァー!!」


 空に向かい、大きく吠えたリーバー。

 それに応えるように、周囲のワイバーン達が一斉に咆哮を上げる。

 それぞれ、ワイバーンに騎乗した兵士さん達も武器を掲げて、気勢を上げているね。

 皆、気合十分のようだ。


「よし行こう、リーバー!」

「ガァゥ!」


 俺の声に答え、リーバーが力強く鳴いて翼を広げ、助走をして空へと飛びあがる。

 他のワイバーン達も同様に、リーバーについてくるように動き始めた。

 エルサだけは少し離れた場所……ワイバーン達の後ろになるように、その場で羽ばたいてふわりと浮かんだけど。

 緊張感がない気がしなくもないけど、まぁエルサだし、今回は後ろで見守る役だからね。


「大分、王都の近くの魔物は減ったみたいだね」

「私達もそうだけど、リーバーやワイバーン達も頑張ったからね」

「ガァ、ガァゥ」


 王城の運動場、もはやワイバーンのための場所になったそっから飛び立ってから少し、王都から結構離れた場所まで来たけど、いまだに魔物の集団は見えない。

 センテから戻って来たばかりの頃は、一つか二つくらいは魔物の集団を見つけているくらいの距離を移動しているけど、見つからないのは皆が頑張って集団を減らした影響だろう。

 一部の魔物の集団が、王都ではなく他の村や街がある方へと移動しているからというのもあるだろうけど。


「ただ私達が担当している南東方面には、まだまだいるはずよ。今のように空からならともかく、地上からなら移動もできないくらいにはね」

「元々、南東方面の方が多かったから、仕方ないか。後単純に人手が足りてない?」

「ワイバーンの多くが南東以外の方面に割り当てられているし、数も多いからね。リクさんはここしばらく、というか最初以外参加していないし……」

「……それはごめん」

「わかっているわ。リクさんにも色々とうやる事があったんだろうし、むしろ実践訓練でもあるから望むところなんだけどね」


 少し責められた気がして、素直に謝る。

 確かに最初の一度……ロジーナに魔力を意識すると言われて実践した時以来、魔物の集団の討伐には参加していなかったからね。

 討伐開始直後は、さっさと一掃してとか考えていたのに……。


「そうだ、確認なんだけどやっぱり魔物の集団は、単一の魔物ばかりで、別の魔物が混ざっているって事はない?」

「そうね……私が見た限りでは同じ魔物の種族で固まっているだけだったわ。一部、上位と見られる魔物がいたくらいね」

「成る程」

「レッタさんにも確認したけど、やっぱり帝国は魔物を放っただけで、復元施設を放棄したと見るのが良さそうね。まだまだ潜伏している施設もあるだろうけど」


 魔物の集団大量発生は、帝国が潜ませていた核から魔物を復元させる施設から放たれた物だろうというのは、状況を見る限りほぼ確定だ。

 その中で、これまでとは違って複数種類の魔物が一緒に行動していないのは、そうするだけの余裕がなかったとレッタさんが見ているけど、その通りで間違いなさそうだね。

 同じく討伐に当たっているワイバーン隊の隊長さんや、マティルデさんにも確認した事ではあるけど、モニカさんが言った通り、一部の上位種がいる以外は魔物は単一の種族での集団のみらしい。

 これも、レッタさんの言葉と予想を裏付けてくれていると言えるかな――。




複数種類の魔物が混ざっておらず、統率されていないようなので、これまでのように魔物が計画的にどこかを襲うという事には発展しない可能性が高いのかもしれません。(突発的に襲う可能性はあり)


読んで下さった方、皆様に感謝を。


別作品も連載投稿しております。

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