表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移  作者: 龍央


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1723/1949

Bランク魔物のミタウルスの集団も軽々撃破

ブックマーク登録をしてくれた方々、評価を下さった方々、本当にありがとうございます。



 個人個人の動きも特筆するべきものがあるけど、それだけではなく。

 隙があれば、エアラハールさんとリネルトさん、リネルトさんとアマリーラさん、アマリーラさんとエアラハールさん、さらに三人同時に一体のミタウルスを斬り伏せるという場面もあったり。

 三人から狙われたミタウルスは、それこそ細切れに近い状態になってしまって、むしろやりすぎ、オーバーキルじゃないかとすら思うくらいだけど。


 ヒュドラーとまでは言わないまでも、もう少し大きな相手……キュクロプスとかを相手にするような攻撃じゃないだろうか、なんて見ていて考えてしまった。

 まぁキュクロプスは、ミタウルス以上の巨体でありながら多少鈍重な感じのあるミタウルスよりも、見た目からは想像できなくらい素早い動きをするため、簡単にはいかないとは思うけど。


「そろそろ終わるのだわ」

「想像していたよりもかなり早いね……」


 エルサの言葉に俺が答えるのとほぼ同時くらいに、最後のミタウルスが倒された。

 リネルトさんが両足を斬りつけ、アマリーラさんが胴体を斬る。

 加減したわけじゃないだろうけど、あまり深くなく両断する程じゃなかったそれらの最後にとどめと、エアラハールさんがミタウルスの首を斬り取った。

 足や胴を傷つけて、ミタウルスが倒れ掛かって首の位置を下げさせて、エアラハールさんが斬るといったところかな。


 正直、最後の一体だからこそだとは思うけど、かなりのオーバーキルだったと思う。

 両断していなくても、アマリーラさんが胴を斬り払って離れた時点で、ほぼミタウルスは倒せていたと思うんだけど……。


「三人の連携というよりも、それぞれの個人の力量の差があり過ぎて、私達に同じ事ができるとは思えないわね……」

「まぁ実際の戦い方とは違う部分もあるし、武器も違うから、真似しろというわけではないんだろうがな」

「ですが、お互いの位置を確かめつつ戦っているのはわかりました。あれほどの事を、私達はこれまでやって来ていませんでしたから……」

「やっていない、というよりやれないが正しいわ。できるだけお互いを気にして援護を、と思うけどあそこまではね……」


 戦いの終わった地上を見つつ、深刻そうにモニカさん達が話している。

 モニカさん達も途中からフィネさんが加わったとはいえ、一緒に戦ってきたからそれなりにお互いの動きを知っていて、連携できている方だとは思うけど、アマリーラさん達は別格過ぎた。

 さすがのAランクと言えると思う。

 しかもそれが、アマリーラさんとリネルトさんは多分、お互いの呼吸の間隔すらわかるくらい一緒に戦ってきたはずだけど、エアラハールさんを加えての即席チームだからね。


 ちょっとだけモニカさん達と模擬戦をして、動きを見ていたとはいえ、それであの三人でお互いを邪魔しない、フォローし合う動きは単純に凄くて感嘆の息を漏らすしか俺にはできない。

 俺が誰かと一緒に、多少動きを知っている人と戦ったとしてもできないのは間違いないし……少なくも、今はまだ。


「ふぅ……少し動き過ぎて疲れたわい」

「リク様、どうでしたか?! 私の活躍を見て下さいましたか!!」

「ははは、はい。よく見ていましたよ。リネルトさんやエアラハールさんもそうですけど、アマリーラさんも凄かったです。うん、本当に。凄いとしか形容できないくらいですよ」

「ふわぁぁ!――どうだリネルト、リク様に褒められたぞ!」

「はいはい。アマリーラさんだけでなくて、私達も皆褒められましたからねぇ。良かったですねぇ」


 それぞれの感想などはあれど、とりあえずエルサに地上に降りてもらってミタウルスを倒した三人を回収。

 本当に疲れている様子には見えないけど、大きく息を吐いて疲れている演出をしているエアラハールさん。

 アマリーラさんは尻尾をぶんぶん振りながら、ミタウルスとの戦いを誇るようにアピール。

 苦笑しながらだけど、語彙力が問われそうな褒め方でも喜んでくれたようで、耳までせわしなく動いていた……うぅむ、以前注意されたから自重するけど、あの動いている耳と尻尾をモフモフしたい衝動に駆られる……。


 俺の衝動やら欲求はともかく、喜んで興奮が収まらないアマリーラさんに、リネルトさんは適当に返事をするような態度だけど、その尻尾と耳はアマリーラさんと同じく大きく動いて喜んでいるみたいだった。

 リネルトさんは、アマリーラさんみたいに喜びを前面に出さないタイプなんだろう、恥ずかしいとかかな?


「……さて、今のはミタウルスを相手にした場合での連携、協力じゃ。人数が増えたり、敵が増えたり……武器や状況が変わるとまた違う戦い方になるじゃろう。参考にしろと言って、手本を見せたわけじゃがあの一連の動きを全て真似する必要はない」

「はい……正直、同じようにするというのは私達では無理だと感じました」


 再び空に浮かんだエルサの背で、エアラハールさんによるモニカさん達への講義。

 立ち位置みたいなのは似ていたけど、戦い方までは同じじゃないからあれと同じようにってわけじゃないのはわかる。


「うむ。要は、それぞれの位置や武器、戦い方で役割が違うというわけじゃの。ソフィー、お主は先程の戦いで言うとアマリーラと同じ位置になるわけじゃが……ワシやリネルトがどのように動いていたか分かったかの?」

「……全てはわかりませんが、リネルトさんは主にアマリーラさんに近付くミタウルスを。その二つの剣で阻害し、エアラハールさんは敵味方含めた全体を見据えて、前の二人が動きやすいようにしていた……のだと思います」


 実際上から見ている限り、動きが素早いリネルトさんが一番右に左に、前に後ろにと一番動いていたと思う。

 そうして、アマリーラさんの豪快な動きが邪魔されないように、存分に暴れられるようにってところだろう。

 エアラハールさんは、多分こちらに声は届いていなかったけど全体を見て細かく指示していたと思う。

 時折剣を止めていた際、リネルトさんの動く方向やアマリーラさんの剣の向ける先が変わっていたから。


「そうじゃの。まぁ細かい所は色々とあるのじゃが……アマリーラが、まさかミタウルスの攻撃を受け止めるだけでなく力で押し勝つとまでは思っておらんかったからの……」


 あれは、エアラハールさんでも予想外だったのか。

 まぁ人が簡単に吹き飛ぶ膂力に勝つなんて、そうそう思わないよね。


「とにかくじゃ、戦い方は個人によるところが大きいが、要は先程の戦いでアマリーラと同じ役割になるのはソフィーじゃ。フィネでも良いのじゃが……どちらかと言うと切り込む素質と言うのかの? それはソフィーの方が優れておる。実際に、三人で戦う際にはそうした戦い方になっておるじゃろ?」

「はい」

「そして、その敵に切り込み、囲まれる可能性を持ちながらも存分に力を振るえるようにするのが、フィネとモニカじゃ。先程の戦いで言うと、リネルトとワシじゃな。特に重要なのはワシの役割……と言いたいところじゃが、リネルトの方じゃろう」


 そう言って、興奮しているアマリーラさんを落ち着かせているリネルトさんの方に、チラリと視線をエアラハールさんが投げかけた。




三人で一番重要な役割をしていたのは、リネルトさんとエアラハールさんが言う真意とは……。


読んで下さった方、皆様に感謝を。


別作品も連載投稿しております。

作品ページへはページ下部にリンクがありますのでそちらからお願いします。


面白いな、続きが読みたいな、と思われた方はページ下部から評価の方をお願いします。

また、ブックマークも是非お願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ