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神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移  作者: 龍央


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1702/1949

魔物だけでなく爆発の対処も急務



「だから、王都周辺に点在する魔物を殲滅するのはもちろん引き受けるよ。想像していたみたいに、すぐに全てをってわけにはいかないかもしれないけど」

「ありがとう、りっくん。もちろん、りっくんが連れて戻って来た兵士達にも引き続き協力させるし、私達にできる事なら協力を惜しまないわ。とは言っても、破壊工作でそちらに注力だけするわけにはいかないのだけど……はぁ」

「それは仕方ないよ。被害に遭っているのは建物だけじゃないし。これからさらに続く可能性もあるんだから」


 人が爆発して建物を吹き飛ばすという、人道からは明らかに反するけど警戒していても、絶対に食い止められるとは限らない破壊工作だからね。

 魔物だけに構っていられる状況でもない。


「リクには、私から正式に冒険者ギルドの依頼として受けてもらおう。もちろん、討伐した魔物に関しての報酬も約束する。まぁ色々と出費がかさんでいる状況だから、少々厳しくはあるが……そこはきっちりとしておかなくてはいけない。もちろん、リクだけでなく協力した冒険者や兵士達にも、同じように報酬を払おう。まずは王都周辺の安全を確保するのが優先だ。現状では、リクが切り開いた場所以外での通行が滞ってしまっている状況だからな。いや、南東側なども滞っていたのだが、話しを聞く限りすぐにでも再開できそうだ」

「わかりました」

「もちろん、国からもね。こちらも色々と今後控えているから頭が痛いけど、仕方ないわ」


 冒険者ギルドは建物が破壊され、現在でも魔物や破壊工作に関して動いているので、資金的にも厳しいんだろうし、姉さんの方は戦争が控えているというか見据えているので、そちらも資金が厳しいってところだろう。

 さすがにこればっかりは、俺がなんとかする事はできないし……冒険者ギルドに預けているお金で援助と言っても、焼石に水だろうからね。

 何十人、何百人も動くとなるとお金が必要なのは、どこの世界でも同じ。

 それこそ、帝国との戦争になれば万の人が動くし、そのための物資も必要で、お金なんて飛ぶように消えていくだろうなぁ。


「あ、そうだ。魔物の殲滅に関してだけど、ワイバーン達に協力してもらえば、少しは早める事ができるはずだよ。空を飛べるから移動にもってこいだし……全てを俺が向かって殲滅するよりも、その方が……」

「ワイバーンね……報告は受けているけど、本当に協力してもらえているのね。私は、王城にワイバーンが迫った際の事しか思い浮かばないけど」


 まぁあの時はね……あれはリーバーをリーダーとした群れとは違うし、倒して素材にしてしまった今では、復元されたものなのかすらわからない。

 少なくとも再生能力は持っていなかったようだけど。

 ともかく、ワイバーン達の協力と姉さんから兵士さん達の一部を借りて、王都周囲にいる魔物達を一気に倒す作戦を決めていく。

 とはいっても、要は必要十分な戦力を投入してそれぞれの方向に別れて、魔物達を発見次第倒すという単純なもので、奇をてらった作戦などは特にない。


 魔物次第だけど、飛べない魔物相手には基本的にワイバーンに乗って空から急襲、兵士さんとワイバーンが暴れる、または空を飛んだまま兵士さん達が地上に向かって一方的に魔法を放つとかだ。

 地上から空へ攻撃できないような魔物なら、多少時間がかかっても空から魔法を使うだけで何とでもなるだろう。

 ……魔力が尽きなければだけど。

 そこは、魔物が強い種類で魔法だけで倒せるかわからない場合は、途中で降下して戦うとかだね。


 他に、マティルデさんが冒険者さん達を使って、魔物の種類や集団の規模などを調べた情報をもらい、どこにどれだけの戦力を割くかという話もした。

 主に強力な魔物がいる場所、数が多い場所などは俺達が担当すると請け負ったため、自然と向かう先は南西方面になったけど。

 あとは……。


「魔物達は、りっくん達がなんとかするとして。テロ……破壊工作の方の対処をなんとかしないとね。現状では、警戒はしていてもどの人間が爆発してしまうのかなんて、わかりようだないもの」

「確かに……」


 まさしくこれはテロだ。

 爆発して破壊工作をする人間の見分け方なんて、印が付いているわけじゃないだろうし……姉さんが言うように対処を考えないといけない。

 エクスブロジオンオーガのように、肌の色が変わるとかの特徴があればわかりやすいんだけど、目撃者で生存者からは、そういった見た目の違いのようなのはなかったらしい。


「今、アルネがその事で研究に没頭しているわ。何か、方策が見つかればいいんだけど……」

「むぅ、アルネはそのような研究を……自分で興味がある研究対象を見つけるのもいいが、何か方針を与えられるのも悪くなさそうだ」


 研究、と聞けばまず反応するのがカイツさん。

 姉さんの呟きに、カイツさんは羨ましそうにしているけど……センテでは散々ワイバーンを研究対象として色々やっていたし、王都に来てもやる気だったのになぁ。

 知的好奇心とかもあるんだろうけど、もはや研究する事そのものが目的になっているのかもしれない。


「レッタさん、直接関わっていないとは言っていたけど……何か見分け方とか、知っている事はないですか?」


 アルネが研究しているとはいえ、詳細もまだわからない部分が多いだろうし、少しでも知っている人から聞けば何かわかるかもしれないと思って、レッタさんに聞いてみる。


「そうね……これと言った特徴はなかったはずよ。調べる方法はあるのだけど、誰でもできる事じゃないし……」


 片手を自分のこめかみに当て、思い出すようにしながら答えるレッタさん。

 ちなみに、もう片方の手はロジーナの頭を撫でているからぶれない人だ……。

 ロジーナの方は、ちょっと迷惑そうにしてブスっとした表情になっているけど、ここで文句を言ったら長い話が終わらないと思って黙っているようだ。


「調べる方法っていうのは?」


 レッタさんの言葉の中で引っかかったんだろう、姉さんが聞く。

 確かに調べる方法があるのなら、誰でもじゃなくてもなんとかなるかもしれないし、それをもとに何か方法が閃くかもしれない。


「魔力を調べるのよ。復元された魔物もそうだけど、純粋なそれ自身が持つ魔力だけじゃなくなるの。混ぜ物のある魔力と言うべきか……とにかく、魔力を調べれば詳しい人なら違和感を感じるはずよ」

「魔力を調べる方法なんて、確かに簡単にはできないわね。調べる魔法っていうのはあるけれど……」


 レッタさんの返答に難しい表情になる姉さんが、簡単に教えてくれる。

 魔力の量とか性質を調べれば、混ぜ物のある魔力というがわかるらしい。

 だけど魔法具では一応、魔法が使えるかを調べる物はあるみたいだけど、さすがに性質までを調べるような物はないとか。

 魔力量を調べたり、使えるかを調べる魔法具である程度調べる事はできるのかもしれないけど、それもまだまだ不十分だし個人の魔力がどんなものなのかまではわからないだろうとの事だ――。




魔力の性質を詳しく調べる方法は、ほぼないに等しいようです。


読んで下さった方、皆様に感謝を。


別作品も連載投稿しております。

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