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神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移  作者: 龍央


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大金は心を乱す



「ふむ……フィリーナさんとカイツさんは、冒険者ではありませんが正規の兵というわけではありませんので、協力者として報酬が支払われますね。特にワイバーンに関する事では、貢献度が高いです。そちらは、個別に手続して……ユノさんとロジーナさんですか。冒険者になるなら即座にBランク、もしくはAランクが与えられる貢献度と見ていますが、問題は年齢ですね」


 実際には別として、見た目は子供でしかないユノとロジーナ。

 実力的には、それこそ他の誰よりも高くて認められればSランクと言われても不思議じゃない……さすがに、いきなりそのランクから始める、というのは難しいだろうけど。

 ただ、冒険者になるには十五歳以上という規定があって、そのため人間になったばかりのロジーナはともかく、ユノはまだ冒険者登録はできていない。


「以前、冒険者登録しておこうかなとは考えてみたんですけど……」

「規定では不可能ですね。ただ、お二人共そこらの冒険者よりよっぽど活躍しておられますし……特例が認められるかもしれません。こちらもですが少々、手続きに日数がかかっても?」

「特例があるんですか? もちろん、そうできるのならすぐじゃなくてもいいんですけど」

「はい。あくまで特例中の特例。規定では十五歳以上でなければならないと定められているので、すぐにとはまいりません。それと、確実になれるとも限りません。ただお二人の実績を考えれば、認められる可能性は十分にあるかと」


 特例で、ユノとロジーナも冒険者登録ができるかもしれないのか。

 なら、時間がかかってもそれでお願いしたい。

 自分で管理する口座みたいなのが欲しいかはともかく、そっちの方が何かと便利だろうからな。


 ……そういえば、俺がAランクになったのは最年少と最短らしいけど、ユノとロジーナが冒険者になったらどちらも塗り替えられそうだね。

 こだわっていないから、別にいいんだけど。


「それじゃあ、それでお願いします。パーティ登録とかは……」

「登録できた場合に、また手続する必要があるかと。では、ユノさんとロジーナさんの冒険者登録の可否が決まり次第連絡致しますので、その際は最寄りの冒険者ギルドへ行ってください」

「はい」

「それと、冒険者登録ができたと仮定して、報酬などもギルドの預かり金として処理しておきます。支払い証明も出しますが……もし登録が認められない場合は、手渡しとなります」

「わかりました」


 Cランク冒険者以上になって、ギルドからの信頼を得られないとお金を預ける事はできないから、仕方ない。

 その時は、ちょっと面倒だけど俺が預けているお金と一緒に、ギルドに預かってもらうとしよう……結局、お金を受け取ってから預ける手続きが必要になっちゃうけども。


「報酬の話はこれくらいですかね……」

「そうですね。あ、そうだ。ちなみになんですけど、どれくらいの報酬が……?」


 金額に興味がある、という程じゃないんだけど一応聞いておこうかなと思った。

 さっき、フィネさんも俺に関しては特に高い報酬を……みたいな事を言っていたから、支払い証明を受け取った時に驚かないで済む心構えが欲しい。

 いやもう、多くの冒険者に分配するとはいえ、すぐにもらえないという時点でかなりの額になってしまっているのはわかっているけども。


「そうですね、ようやく落ち着いたので、これから細かく精査しますからはっきりとは言えませんが……これくらいですかね?」

「……」


 ヤンさんから提示された金額……予想よりもさらに多くて言葉が出なかった。

 前もって聞いておいてよかったと思う、じゃなかったら支払い証明を受け取った時に変な声が出てもおかしくないから。

 フィネさんは、さもあらんとでも言うかのように頷いているけど。

 報酬の金額、というか金貨の枚数なんだけど……ゼロが二つくらい多いんじゃないかなと思う。


「……えっと、何かの間違いとかじゃない、ですよね?」

「はい。まぁ少なく見積もっての大まかな見込みですが……少なかったですか?」

「いえいえいえいえ! 少ないなんて事は全然、一切、全くないので!」


 窺うような視線を向けるヤンさんに、激しく首を振って否定。

 正直、今回の報酬だけで一生遊んで暮らせるくらいなので、少ないなんて事はとてもじゃないけど言えない。

 むしろ、多過ぎて意味がわからないくらいだ。


「ふむ、そうですか。リクさんの働きを考えれば、もっと多くてもとは思うのですが、他にも協力してくれた冒険者達にも報酬を払わねばなりません。申し訳ありません」

「結果的には街一つ救っただけに見えますが、戦った魔物を考えれば……国一つ二つを救ったようなものです。確かに少ないですね」

「いやもうほんと……謝る必要はありませんし、少ないとは思いませんから……」


 ヤンさんとフィネさんの言葉に、俺はがっくりと肩を落としながら言った。

 伝えられた報酬額、金貨で言うと万を越える数がもらえるらしい。

 大体ではあるけど、日本円にすると二桁億を余裕で越えると言えば、遊んで暮らせるといった意味がわかるだろうか……。

 そりゃ、支払いをちょっと待ってって言うわけだよね。


 冒険者への分配とかがなく、俺一人だけでも待つ事になっていたんじゃないだろうか?

 それに加えて、冒険者ギルドに預けているお金もかなり膨れ上がっているから、家族がいても全員が一生遊べるくらいだろう。

 もちろん、お金の使い方なんて際限ない場合もあるので、あくまで俺が考える限りでの遊んで暮らせる、という範疇だけども。


 ……ほんと、帝国とのあれこれが片付いたら、のんびりと暮らそうかな?

 ユノもこの世界にいるし、俺がこちらに来る時の約束もほとんど意味がなくなってきているから。


「ちなみに、ちなみになんですけど……俺以外の人への報酬は……? いえ、さすがに詳細には聞きませんから、大まかにで」


 単純な興味で、他の人達への報酬はどうなっているのかを聞いてみる。

 俺が特別報酬が多いらしいから、他の冒険者さん達への金額を聞いて、心を落ち着けようとしたとかそんな事はある。

 さすがに、いくら冒険者ギルドが国をまたぐ巨大な組織だとしても、今回協力した冒険者さん達全員に同じくらいから、近い報酬を払っていたら破産してしまうだろう。


「貢献度など、人によって変動しますが……最低でも、これくらいでしょうか」


 俺以外の人には、魔物討伐報酬は個別で調べるのは難しいので一律の分配金と、活躍した確実に認められる部分で上乗せされる。

 だからヤンさんが教えてくれたのは、最低限の金額……一律の分配金の大まかな数字だ。


「あ、成る程。それくらいなら……」


 なんて、一瞬だけホッとしてしまったのは、俺へと払われる額が多過ぎたためようやく現実的な数字だったからだろう。

 って、それでも十分多いし、遊んで暮らせるなんて事は言えないけどかなりのものだ。

 それなりに報酬の高い依頼を、十以上こなさないと手に入らないくらいで……日本円だと三桁万円になる。

 ここからさらに、活躍に応じた報酬がプラスされるから、人によっては四桁万円になる人も結構出てきそうだ――。



莫大な報酬が分配されて、冒険者さん達に与えられるようです。


読んで下さった方、皆様に感謝を。


別作品も連載投稿しております。

作品ページへはページ下部にリンクがありますのでそちらからお願いします。


面白いな、続きが読みたいな、と思われた方はページ下部から評価の方をお願いします。

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