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神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移  作者: 龍央


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地面から離れていても寒い



 バッサバッサと翼をはためかせ、リーバーやワイバーン達が俺や皆を乗せてゆっくりと上昇する。

 翼のみではなく、魔力も使って空を飛ぶんだけどエルサと違って、高度を上げるには時間がかかるみたいだ。

 ちなみに、意識を失ったままで放置され、忘れかけていたレッタさんも一応連れている……仲間扱いではないので、縛ってリネルトさんが体に括りつけているけど。


「ガァ! ガァ!」

「大丈夫か、リーバー?」

「ガァゥ!」


 声を上げながら、必死で翼をはためかせるリーバー。

 少し心配になったけど、任せてと言うように鳴いて応えてくれたので大丈夫なんだろう。

 移動しながら上昇するともう少し早いようだけど、今は結界で囲まれていて真っ直ぐ上昇するしかないからね。

 高度を上げないうちに結界を解いたら、寒いし……そういえばワイバーンって、寒さは大丈夫なんだろうか? 見た感じはリザードマンみたいな、爬虫類っぽい部分が多々あるけど。


「リーバー達って、寒いの大丈夫なのかな? ほら、リザードマンとかって、沼地の暖かい場所を好むって聞くから」

「ガァ!?」

「心外っぽい声を出しているのだわ。リザードマンなんかと、一緒にされたくないみたいなのだわ」

「あ、ごめんリーバー」

「ガァ、ガァゥガァ!」


 ちょっと心配になって聞いたんだけど、リザードマンとワイバーンは違うようだ。

 大きさはともかく、見た目はちょっと似ている部分があるけど……まぁリザードマンの体表は滑ッとしているのに対し、ワイバーンはひんやりしているだけだからな。

 生息域の違いとかもありそうだけど。


「飛べるのがワイバーンで、飛べないのがリザードマンなのだわ。魔法を使えるかとかの違いはあるけど、中身はそう変わらないのだわ」

「ガァウ!? ガァ……」


 エルサが呟くように言った言葉が、リーバーに聞こえたみたいで一度大きく驚きの声を上げた後、項垂れて翼を動かす力が弱まった。

 上昇どころか、少しずつ下降していっている……。

 かなり気にしているようだ。


「ちょっとエルサ、リーバーがショックを受けているじゃないか。――ほらリーバー、飛べるだけでも大分違うから。そのおかげで、今俺達は助かっているんだから。それにリーバーは魔法が使えるし、他のワイバーンも魔法が使えない代わりに、再生能力があるだろう? リザードマンとは全然違うって!」

「……そういう事にしておくのだわ」


 リザードマンとワイバーンの違いを、最初に言い出したのは俺だけど、このままじゃ脱出できないのでエルサを注意してリーバーを励ます。

 頭にくっ付いているエルサが、溜め息を吐くように言った。

 とりあえず今は、リーバー達に頑張ってもらわなきゃいけないから! ワイバーンとリザードマンの違いについては、また落ち着いた時にでも考えよう。

 ……できれば、リーバー達に聞かれない所で誰かに聞いた方がいいかもしれないけど。


「ガ、ガァウ!」

「よし、その調子だぞリーバー! エルサはともかくとして、空を飛べるなんてワイバーンだからこそだ! おかげで物凄く助かっているんだぞ!」

「ガァ~!」


 俺の励ましで、気を取り直したリーバーが力強く翼をはためかせ、再度上昇を始める。

 とりあえずもっと励まして、リザードマンの事を忘れてもらおうと思ったら、さらに上昇が早くなった。

 ……豚もおだてりゃ木に登るってことわざがあるけど、ワイバーンもおだてりゃ空に昇るとか?

 言っている事は本音で、助かっているのも本当だし、空に昇るのはワイバーンの能力でもあるから微妙にずれているかもしれないけど。


 とにかく、助けてくれている感謝や誉め言葉をリーバーに伝えて、そのまましばらく上昇。

 他のワイバーンに乗っているモニカさん達が、俺の事を不思議そうな目で見ていたけど……恥ずかしくなんてないんだからね! 本音だし。

 あと、俺の頭にくっ付いているエルサが、ちょっとだけ不貞腐れたように鼻を鳴らして、くっ付く力を強めたのは、やきもちかな?

 エルサには、また魔力が万全になった時にでも、空の散歩に付き合わなきゃな。


「……そろそろかな。よし、結界を解除するから気を付けて! リーバーも、寒いかもしれないから注意な?」

「ガァ」

「了解したわ!」


 かなりの高さまで上昇したのを確認し、結界を解除する前に同じ高さまで上昇した皆へと声をかける。

 結界の上端にはまだもう少しあるけど、凍った地面からの冷気はここまで届きそうにないからね。

 リーバーが頷いて応え、モニカさん達からも返答が届く。

 それらを受けて、これまで俺達を囲んでいた結界を解除した……瞬間。


「う……寒っ! 寒っ!」


 連呼する程強烈な冷気……というか、寒気が俺達に襲い掛かる。

 アテトリア王国は温暖な気候だから、当然厚着なんてしているはずもなく、俺だけじゃなく他の皆も寒さに驚いているようだ。


「さ、寒いのだわぁ……」


 エルサも、俺の頭にくっ付いて体を震わせて呟いている。

 ここでこうしていてもただ寒いだけだし、さっさと移動した方がいいね。


「リーバー、大丈夫?」

「ガ、ガァ……」

「あー、うん。まぁ、そうだよね……」


 リーバーの背中を撫でつつ聞いて見ると、エルサみたいに体を震わせている。

 心なしか、はためかせている翼も勢いが落ちていた。

 やっぱり、爬虫類系で寒さに弱いのかな? 活動を停止する程じゃないっぽいから、まだなんとかなりそう。


「とにかく、急いでセンテに向かおう! リーバー頼んだよ!」

「ガァ……ガァウ!」


 このままこうしていても寒いだけで、ただ凍えるだけだ。

 リーバーに言って、他のワイバーン達にも合図を送ってセンテへと向かう。

 寒さから逃れるためか、さらに少しずつ上昇しながら空の移動……本来は高度を上げれば上げる程気温が下がるけど、周囲の寒さの原因は凍てつかせた大地。


 むしろ上昇した方が太陽の光を浴びて、気温が上がるというのを、リーバー達も本能的に理解しているんだろう。

 それはいいんだけど……。


「ぐ、くっ……これはきつい……」

「ささささ寒いのだわぁ! 冷たい風が突き刺さるのだわわわ!」


 移動を開始した直後、吹き付ける風によって体温が奪われてしまい、さらに寒くなる。

 エルサなんて、体の震えが強くなって少し喋り方がおかしくなっていた。


「リーバーは大丈夫か!?」

「ガァゥ!」


 リーバーの方は、翼を動かしているためか俺達程凍えてはいないようで、結界を解除した直後よりは元気な声が返って来る。

 体を動かしていた方が温まるんだろうな……ワイバーンにそれが適用されるのか知らないけど。


「皆も、やっぱり寒そうだ……これでも起きないユノやロジーナは、それだけ力を使ったって事なんだろうけど。でも、寝ている間に凍えて風邪を引いたらいけないか……」


 振り返ると、他の皆も吹き付ける風に寒そうにしている姿が見えた。

 ワイバーンの方は、リーバーと同じく大丈夫そうだけど。

 とりあえず、寝ているユノやロジーナが風を引かないようにしないと。


 センテには数分程度で到着するだろうけど、その間に冷え切ってしまうからな。

 ユノやロジーナが風邪を引くのかはわからないけど……アマリーラさんの方は多分大丈夫だと思う、うん。

 レッタさんも同じくだ、段々相手によって扱いが酷くなっているのは、気にしないでおこう――。




吹き付ける風だけでもどうにかしないと、皆凍えてしまいそうです。


読んで下さった方、皆様に感謝を。


別作品も連載投稿しております。

作品ページへはページ下部にリンクがありますのでそちらからお願いします。


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