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神とモフモフ(ドラゴン)と異世界転移  作者: 龍央


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忘れている何かと急かされる気持ち



「それにしても、何か忘れているような気がするんだよね……」

「忘れている……忘れる事なら、大事じゃないと言うところなんだけど、リクさんだから不安ね」


 この場所に来てから、何かにせっつかれるような……急かされる気持ちが沸いて来て、忘れている事があるような気分になっている。

 呟くと、本当に不安そうな表情になるモニカさん。

 いくら俺でも、本当に大事な事をわすれたりなんて……しないと言いたけど、自信を持って言えないのはこれまでの自分の行いのせいかもしれない。


「うーんなんだったか……」

「ここに来てから、そう思ったのだわ?」


 首をひねる俺に、頭にくっついているエルサがバランスを取りながら聞いて来る。


「うん、なんとなくなんだけどね。思い出した方がいいかもとか、思わされるんだ。早くしてー、みたいな事を言われているような気分、かな? 実際には誰にも言われていないけど」

「ここは、リクが呼び出したスピリットがこうしたのだわ。だったら、そのスピリットに聞くのもいいかもしれないのだわ」

「スピリットかぁ……また召喚するって約束はしているけど、何も用がないのに呼び出すのは、どうなのかな?」


 エルサに感覚的な事も含めて話すと、スピリット達を呼び出してはと提案される。

 ゆっくり休めているから、魔力に余裕があるどころか完全回復状態なので、呼び出すのは構わない。

 けど、用もなく無関係の可能性の高いスピリットを呼び出すのは、迷惑じゃないだろうか?

 俺が忘れている事を、スピリット達が知っているとは思えないし。


「ここはそのスピリット達が、濃い影響を残した場所なのだわ。だから、ここに来てリクが何かを感じるのなら、その影響の可能性もあるのだわ。もしそれでもと思うのならだわ、暇潰しとでも考えればいいのだわ」

「暇潰しって、それこそ迷惑じゃない?」


 確かに、エルサの言う通りスピリット達が派手に魔物を倒した場所だから、何か影響が残っているのかもしれないけど……。

 でもさすがに、暇潰しに呼び出すのはどうかなぁ。


「スピリット達は、魔力集合体なの。誰かが呼び出して存在を固めないと、意識をたゆたわせているだけで、暇をしているはずなの。だから、暇潰しで呼び出すだけでも喜ぶの!」

「魔力集合体……はまぁわからなくもないけど、あの見た目は結構不定形だし。意識をたゆたわせているとかはよくわからないけど、本当に暇なのかなぁ……ってユノ、いつの間に!?」


 フレイちゃんとか、形が色々と変わるから魔力の集合体と言われても納得できる。

 最初に召喚した時とか、人間の形すらしていなかったからね。

 それ以外の事はよくわからないけど、本当にいいのかな? と考えたところで、教えてくれた相手がエルサの声じゃない事に気付いた。

 いつの間にか、俺達の前にユノが来ていた……全然気付かなかったんだけど。


「リクさんが、エルサちゃんと話している時に走ってこちらに来ていたわよ?」

「え、そうなの?」

「遠くからリクの事が見えたの。だから来てみたんだけど……あの時のスピリット達の話をしているのが聞こえたの」

「気付かなかったのは、リクだけなのだわ」

「モニカさんだけでなく、エルサも気付いていたのか……」

「これだけ見晴らしのいい場所で、近付いて来るのに気付かないリクがどうかしているのだわ」


 そう言われたら確かにそうだ。

 見渡す限り遮る物のない場所で、いくら小さな女の子くらいの身長とはいえ、走ってこちらに近付いているはずのユノに気付かないなんて。

 それだけ、エルサとの話に集中というか、急かされている何かや忘れているかもという感覚に、集中していたのかもしれない。

 言い訳にはならないかもだけども。


「それじゃ、何もしてもらう事がなくても呼び出していいのかな?」

「多分、喜ぶの。話し相手ってだけでもいいと思うの。意識とか感覚を、少し他の何かと共有する事はあると思うけど、話すというのはそれだけで新鮮なの」

「そうなのか……」


 暇かどうかはともかく、意識をたゆたわせて誰かと会話する事がないから、用事がなくても呼び出して構わないようだ。

 話をするだけでも喜んでくれるのなら、気楽に呼び出せるね。

 もし俺の気がかりのようなものが、スピリット達とは何も関係なかったとしても気にする必要はなさそうだ。

 魔力にも余裕があり過ぎる程あるから。


「それなら……また呼び出す約束もしていたし、ゆっくり話したいフレイちゃんがいいかな?」

「なんでもいいのだわぁ。でも、あのデカブツだけは呼び出さない方がいいのだわ」

「大きいと、皆が驚くの」

「そうね……離れていた私も、外壁越しに少しだけ見えたけど……あまり大きいのは、今は避けておいた方が良さそうね」


 大きい、というなら間違いないなくアーススピリットのアーちゃんの事だろう。

 魔物を阻む数メートルの高さがある外壁より大きかったし、周辺の魔物に気を配っている今の状況で、急に呼び出さない方がいいかもね。

 皆から、お勧めされなくてアーちゃんがちょっとだけ不憫だけど……仕方ない。

 他にもウォータースピリットのウォーさん、ウィンドスピリットのウィンさんもいるけど、呼び出すならやっぱりフレイムスピリットのフレイちゃんだね。


 何度も呼び出して慣れているのもあるけど、俺に懐いてくれているようだから。

 まぁ、俺以外と言葉が通じないのが難点ではあるけども。


「そういえば、リクさんが呼び出す……スピリット? を近くで見るのは初めてかしら。キマイラ討伐の時とかに、見た事はあるけど」

「そういえば、そうだったかな?」


 前回の四種のスピリットを一気に呼び出した時は当然ながら、モニカさんは近くにいなかった。

 キマイラ討伐の時、最初にフレイちゃんを呼び出したけど……あの時はモニカさんが近くにいても、今みたいにはっきりと人型じゃなくて、意思もほとんど感じられなかったからね。

 ツヴァイと戦った時、初めて意思の疎通ができる存在だとわかったわけで、あの時は尋問している時も含めてモニカさんはその場にいなかったっけ。


「フレイちゃんは、見た目はちょっとおっかないかもしれないけど……人懐っこい感じだし、モニカさんもすぐに気に入ると思うよ」


 燃え盛る炎が人型になっているわけで、近くで見ると熱そうとか触るのに躊躇う気持ちが出る可能性もあるけど、フレイちゃん自身は人懐っこい子供みたいな感じを受ける。

 モニカさんなら、すぐに仲良くなれそうだ。


「それじゃ、呼び出してみるよ」

「えぇ」


 そう言って、少しだけ離れるモニカさんを確認した後、フレイムスピリットフレイちゃんを召喚するためのイメージと意識の集中を始める。

 とはいっても、何度も呼び出した事があるわけで、魔力も十分だから特に深く集中する程じゃない。


「……おいでませ、フレイムスピリット……フレイちゃん!」

「毎回呼び出すための言葉が変わるのだわ……」

「おいでませ……確かどこかの方言だったの」


 今回は魔物と戦うわけじゃないから、少しおどけた感じで魔法名……というより、呼び出す際の言葉を発してみた――。




緊急ではないので、リクはおどけた呼び出し方をしたようです。


読んで下さった方、皆様に感謝を。


別作品も連載投稿しております。

作品ページへはページ下部にリンクがありますのでそちらからお願いします。


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