表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢は山にこもり聖女となる  作者: こうじ
悪役令嬢、子育てする
71/77

セシリア、詐欺の詳細を聞く

「因みにその詐欺はどういう内容なんですか?」


「私も細かい部分は知らないんですが、『植物の種』を購入したそうなんです。なんでも『この種を育てて花を咲かせれば土地が豊かになる。』って言われたそうなんですが・・・・・・。」


 実際はそうでは無かった、と。


 何故かわからないけど、ちょっと気になったので後日、私はベルモンド家へ行ってみる事にした。


 ベルモンド家


「セシリア様! ルーシャが迷惑をかけて申し訳ありませんでしたっ!!」


「既に和解してますし、もう気にしてませんから。」


 ベルモンド家にやって来て名乗ったらいきなり土下座されました。


 土下座をしているのが現ベルモンド家当主でルーシャのお兄様である『カトリス・ベルモンド』様。


 その顔は疲れきっているみたいで無精髭も生やしてらっしゃる。


 相当苦労されてるのがわかる。


「ルーシャも心配されてますよ。」


「アイツは勘当された身なのに、それでも今でも家の事を心配してくれてる・・・・・・、本当は優しい子なんですよ。ただ世間を知らなすぎたんです。現実がわからなかった・・・・・・、俺が忠告していれば良かった・・・・・・。」


 涙ながらに語ってくれた。


 仲の良い兄妹なんだなぁ、とわかる。


「それで・・・・・・、詐欺にあった、っと聞きましたが。」


「情けない話です。親父から家督を継いで気合いを入れて頑張ろう、と思った矢先の出来事ですから・・・・・・。」


 そう言ってカトリス様は棚から袋を持って来た。


「友人から『これは珍しい花の種で、この種を育てて売れば結構な金になる。』と言われて大量に購入して育て始めたんですが・・・・・・、他の作物が育たなくなり、土地が荒れ始めたんです。他の作物をもう一回植えてもすぐに枯れてしまう。しかも花は咲いたとしても3日も経たないうちに枯れてしまうんです。おかげで今では何も育たない土地になってしまいました・・・・・・。」


 確かに庭を見てみると、此処だけ飢餓が起こっているのではないか、という感じの状態だった。


「ご両親はご存じなんですか?」


「いえ、知りません。今は田舎に引っ越して隠居生活をしていますが・・・・・・、この現状を知ったら嘆き悲しむでしょう。」


 はぁ、と深いため息を吐くカトリス様。


「その種、少し分けてもらえませんか? ちょっと調べてみます。」


 私はカトリス様から種を分けてもらった。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ