幕間 クラリッサ、心配する
今回はダンジョンの外で待っているセシリアの妹、クラリッサの話です。
「姉さん、大丈夫かな?」
私、クラリッサはアンを抱きながら姉さんが入っていったダンジョンの入口を見ながら心配していた。
魔王様や魔王様の娘であるシュシュ様、ミュウとレオン達がついているんだけど、それでも不安な気持ちがある。
「あーあー。」
「アン、どうしたの? お腹すいた?」
「うー。」
「お腹空いたのね。ご飯にしようね。」
最近、喋る様になったアンに果実汁を飲ませる。
「大分、大きくなりましたね。」
「へっ?」
急に声がしたので振り向くと、
「お久しぶりです♪」
「リア様!」
女神様、リア様がいました。
「どうされたんですか? どうして此処に?」
「アンの様子見とダンジョンの様子を見に来たんです。アンはスクスクと育ってるみたいですね。」
「はい、ハイハイも出来る様にもなりましたし、言葉も喋る様になりました。」
「良い事です。でも、これからが大変ですからセシリアを助けてあげてくださいね。」
「はい、勿論です。ところでこのダンジョンて・・・・・・。」
「えぇ、作ったのは私です。ある人からの依頼で。しいて名前をつけるのならば『魔王ハートフルボッコダンジョン』と言いましょうか。」
ハートフルボッコ?
凄く不安な単語が出てきたんですけど。
「まぁ、これを見ればわかりますよ。」
そう言ってパチンとリア様が指をならすと空中に映像が出てきました。
「今のセシリア達の状況です。」
「あれ? 知らない人がいる。」
「彼女は魔王の元カノのヴァンパイアの姫シャリル、セシリアと主従関係が結ばれました。」
聞いた瞬間、コケそうになりました。姉さん、何やってるんですか?
「因みに他のフロアにも魔王の元カノがいます。」
「魔王様、何やってるんですか?」
「ホント、何やってるんでしょうかね?」
また知らない女性の声がした。
「久しぶりですね、『ミラージュ』」
「ごぶさたしています、リア様。」
現れたのは気品のある女性、どことなくシュシュ様に似ている。
「彼女が魔王の妻である『ミラージュ・ド・デモン』、かつては『破壊の闇騎士』と呼ばれていたわ。」
「昔の話ですよ。娘から連絡をもらったので来たんですよ。」
なるほど、シュシュ様のお母様か、納得した。
「ミラージュと申します。旦那様はシャリルに会ったみたいですね。まぁ、これから古傷を抉られる事になりますけど。」
「このダンジョンの製作の依頼人は彼女なのよ。」
「えっ!? 魔王様の奥さまがっ!?」
「えぇ、いくら恋敵とは言え仲間ですからね、封印してもらい、時が来たら解いてもらい旦那様をじわりじわりと追いつめてやろうか、と。」
笑顔で物騒な事言ってますよ!?
「昔の魔王は自信家で勘違いな俺様タイプでしたからね。」
「私や周りの部下のちょう・・・・・・、教育でマトモになりましたからね。」
今、言いかけたのは無視の方向で良いですか?




