セシリア、ダンジョンに入る
「じゃあ、メンバーが揃った所で行きましょうか。」
魔王様の一声で私達はダンジョンに入って行きました。
1F
「こないだやっつけたばっかりなのにウヨウヨしてる・・・・・・。」
「スライムは繁殖能力が高いからね。」
やはりスライムばっかりです。
「スライムは個体では攻撃力は低いし、ほぼ無害といえるんだけど、厄介なのは集団で襲ってきた時だ。」
「服、溶かしちゃうんだよね。こないだやられちゃった。」
先日、ミュウはスライムの攻撃に遇い着ていた服を溶かされてしまったのだ。
ミュウは気にしていなかったけどレオンの顔が真っ赤になっていた。
「服ならまだ良いけど、最悪人体にも影響があるから、油断してはいけない。」
私達が話しながら通路を進む前ではシュシュ様が前方でスライムを斬っていきます。
「シュシュ様、気を付けてくださいね。」
「心配無用! このシュシュ、スライム相手に負ける気など、てわぁっ!?」
ステーンッ!!
シュシュ様がスライムを踏んづけて豪快に滑って転びました。
私も同じ目にあったのでわかります。
「油断するからですよ。」
「父上ぇ、体がベトベトしますぅ・・・・・・。」
さっきまでの強気な態度は何処に行ったんでしょうか?
涙目になっています。
「あの子は、戦闘力は高いんですがメンタルが弱いんですよ。すいませんがタオルでシュシュを拭いてあげてください。」
魔王様からタオルを渡されて私はシュシュ様の体を拭いてあげました。
「初対面の人間にこんな事をさせてすまない・・・・・・。」
「いえいえ、困った時はお互い様です。」
「セシリア、と言ったな。私が怖くないのか? 魔王の娘だぞ?」
「・・・・・・私は身分とか関係ないと思います。魔族であろうが無かろうが、中身が重要ですから。」
色々経験した結果の私の本音だ。
身分が高いから、といって低い身分の人達を馬鹿にしたり侮辱したりする場を何回も見ている。
偉そうにする人達は大体、自分の立場を本来より高くみている傾向があり、後に自爆する事がある。
身分が低くても性格が優しい人達がいるのを知っているから、私は余り身分とか立場はそんなに気にしていない。
「優しいな、セシリアは。」
いつの間にか、シュシュ様は笑顔になっていました。




