セシリア、日常に戻る
「そう言えば、フェルモンド様がどうしてるか聞いてますか?」
「隣国で騎馬隊の下働きをしてるみたいだよ。俺の所には手紙が来るんだ。セシリアに会ったら謝ってくれ、て。」
「そうですか・・・・・・。」
未練とかでは無いですが、一時は愛していた方ですから、元気でいてくれたら幸いです。
サニエル様とも別れて、私はクラリッサの所に行きました。
「どう?久しぶりのパーティーは?」
「うん、それなりに楽しいよ。でも、昔みたいな楽しみ方は出来ないかな。」
クラリッサにとっては社交パーティーは恋人探しの場所でしたからね。
「昔の同級生の姿もあったけど、あまり関わらない方が良いかな、て。どう接すれば良いかわからないから。」
寂しそうに笑うクラリッサ。まぁ、時間をかけて解決していかなければならないんでしょう。
そろそろアンが眠そうな顔をしています。
「そろそろ帰りましょうか?」
「そうね、アンも眠そうだし。」
私はセレス様に声をかけた。
「セレス様、そろそろ帰らせていただきます。」
「そうですか、これからは会う機会がなかなか無いと思いますが、これからも友人として仲良くしていきましょう。」
「えぇ、これからもお願いいたします。」
帰りは馬車を用意してくれて山の入口付近まで送ってくれた。
数日後
「姉さん! マローン様がっ!」
街に買い物に行っていたクラリッサが慌てていた。
「マローン様がどうかしたんですか?」
「一部の私兵の方々と共に元婚約者に怒鳴りこんで行ったみたいです! どうも元婚約者が浮気していたみたいです。」
マローン様が向かったであろう方向を望遠鏡で見ました。
何やら黒い煙がモクモクと挙がっているのが見えますが気にしない事にしました。
マローン様の異名は『剣鬼姫』
私は十字をきりました。