セシリア、元王子の取り巻きから謝罪を受ける
「私よりもお父様が怒っていて抑えるのに大変なんです。今にも相手側に攻めこみそうな雰囲気で・・・・・・。」
マローン様のお父様は溺愛してますからね。更に言うと、騎士団の団長をやってる方で根っからの戦士な方です。ですから理不尽な事、道理に反する事を嫌っています。
そんな父親から幼い頃から、鍛えられていたマローン様は剣の腕は国内でも三本の指に入るぐらいの実力者です。
更に父親同様に道理に反する事を嫌っていますから、破談の件だってちゃんと理由に納得していれば怒りは収まるはずですが・・・・・・。
「因みに私の様な理由だったらどうしますか?」
「即潰します。」
ニッコリと宣言するマローン様、全くぶれていません。
なんで私はこの方達と仲良くしてるんでしょう
その後、セレス様とマローン様は離れていったんですが、次は別の方が来ました。
「セシリア!すまなかった!!ろくな調べもせずに君を貶めようとしてしまって!!」
会って早々土下座してきたのは宰相様の息子である『サニエル・クラシウス』様、フェルモンド様と常に行動を一緒にしていた所謂『取り巻き』の方です。
「あの、私は気にしてませんから。頭をおあげ下さい。目立ちますから・・・・・・。」
とりあえず、立ち上がってもらいました。
「本来ならフェルモンド様を止めなければいけないのに一緒に暴走してしまった・・・・・・。本当に申し訳ない。両親からも怒られたよ。」
怒られるのは当然の事だと思いますが・・・・・・。
「他の方々はどうされたんですか?」
「勘当されて、平民になって暮らしているよ。みんな後悔してるよ。」
「あれ?サニエル様は勘当されなかったんですか?」
「されそうになったんだけど・・・・・・、それどころじゃなくて没落しそうなんだ。」
「へ?」
「パーティー直後に両親にこっぴどく叱られた後、『勘当だっ!』て言われて、うちは俺一人なんだ、母さんが『後継ぎはどうするんですか』て言ったら、父さんが『こいつの他にも息子はいるっ!』て・・・・・・。」
ん?他にも息子?
「父さん、浮気してたんだ。腹違いの兄弟がいるんだって。父さん、言った瞬間に気づいたんだけど、後の祭り。現在、修羅場中だよ。あんなにキレた母さん、初めて見たよ・・・・・・。おかげで俺の処分は後回し状態なんだ。」
うわぁ・・・・・・。
宰相様、怒りに任せて自爆してしまったんですね。
自業自得としか言いようがありません。