セシリア、昔を思い出す2
アンが意志表示する様になってきた。
正確に言えばアンが何を求めている事がわかってきた。
お腹が空いている時は泣くか私の胸を触ってくる。
トイレの時はちょっとプルプルと震えてからホッとする様な顔をする。
アンの細かい仕草とかをチェックしているとパターンが見えてくる。
これがわかるようになってからだいぶ楽になってきた。
「お母様もこうして私達を育ててきたのね・・・・・・。」
「でも、私達を直接見てくれていたのは『ベネッサ』さんじゃないですか。」
ベネッサさんは、私達の乳母でありメイド長をしてくれた方だ。
そう言えば、お母様が直接私達に何かをやってくれた思い出というのは・・・・・・、無い。
「社交界デビューする様になってからじゃないかしら。お母様とコミュニケーションを取るようになったのは。」
「そうなの?お母さんから叱られたりした事はないの?」
ミュウが不思議そうな顔をしてきた。
「直接は無いわね。お父様やお兄様からはあるけど。リッサは要領が良いから怒られた事はなかったわね。いつもお兄様達側にいたから。」
「本当にごめんなさい。あの頃はお父様達についていったら間違いない、て思っていたから。」
まぁ、あんまり言うのは可哀想だから止めておこう。
「私は悪いことしたらおもいっきり怒られたよ。でも、ちゃんとなんで怒られたかを教えてくれたよ。」
「そう言うのはベネッサがやってくれたのよ。」
怒ってくれるのはベネッサの役目だった。だから、私達姉妹はベネッサには頭が上がらない。
そう言えば、今、何をしているのかしら?いつの間にか屋敷からいなくなったけど。




