セシリア、赤ちゃんの事情を知る
「あの、私子育てなんてした事無いんですけどっ!?」
私はリア様の突然の発言にパニックになっていた。いきなり、『子供を育てろ』と言われてもどうして良いのかわからない。それにミュウやレオンみたいにある程度物分かりが良い年齢ならコミュニケーションも取れるけど、どう見たって赤ん坊だ。
「まぁまぁ、落ち着いて。この子は訳ありの子なのよ。」
「訳あり、て魔族とか神の子とかですか?」
「違うわよ。れっきとした人の子よ。この子はとある国の王族の子、ひょっとしたら王女様になるかもしれない子なのよ。」
リア様曰く、その国では所謂跡継ぎ争いが激化していて、ドロドロしているらしい。それはこの赤ちゃんにも命の危険が迫っているらしく、赤ちゃんの実母、つまり女王様がリア様に頼んだらしい。
「私も頼まれたら嫌とは言えないわ。でも、私が育てるわけにはいかないの。それが知れ渡ったら、この子を利用する輩が出てくる可能性があるから。」
「事情はわかりましたけど・・・・・・、なんで私なんですか?」
「私が貴女を認めたから、じゃダメかしら?それに、この山の環境だったら人として大事な事を学べると思うの。」
真っ直ぐな目をしてリア様は見ている。
「・・・・・・わかりました。この子を育てます。」
「よろしくお願いするわね。」
「それで一つ気になる事があるんですけど。・・・・・・あの、この子の食事は、その、母乳ですよね? 私、未成年で、その・・・・・・。」
「あぁ、貴女この森の果実食べてるでしょ?あれは女性ホルモンを活発にするから。」
「えっ!?」
思わず胸を抑える。
「冗談よ♪ いや、そんなに睨まないで。でも、果実に栄養があるのは事実だから絞ってジュースにすれば良いわ。」
リア様、言って良い冗談と悪い冗談があるんですよ?
その後も色々説明を受けて、リア様は帰って行った。
「姉さん、本当にその子を育てるんですか?」
「うん、不安な気持ちはあるけど・・・・・・。覚悟は決めたわ。」




