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悪役令嬢は山にこもり聖女となる  作者: こうじ
悪役令嬢、山にこもる
24/77

セシリア、女子会をする

「ルーシャ、こんにちは。」


「いらっしゃい、セシリア」 

 

 私はたまに王都に出掛けています。ギルドに行って内職を受けたり、品物を納めたりするのもありますが、もう一つにルーシャと話をするのも理由です。


 最初は様づけでしたが、今では呼び捨てにしています。もう貴族では無いんですから、遠慮はいりません。本音で色々言えます。


 今日はルーシャの自宅に招かれてお茶会です。


 ルーシャの家は独り暮らしにはちょっと広い感じの部屋です。


「狭い所ですけど。」


「いえいえ、充分ですよ。ただ広い部屋だとたまに寂しさを感じる時がありますから。」


「わかります。何故かわからないんですけど無性に泣きたくなる時があったり。」


「愛しい人を思う時とか?」 


「や、止めて下さいっ!恥ずかしいですからっ!」 


 あの騒動(婚約破棄)も、なんとか笑って話せるぐらいの感じになりました、私達の間では。 


 お茶とお菓子を食べながら世間話に花を咲かせる。


 こんなに有意義な時間はありません。


「正直、セシリアとこうしてお茶会が出来る日が来るなんて思っていませんでした。」


「あら、どうして?」


「だって、男爵と伯爵では身分が違いますし、王子の婚約者ですから。」


「傍から見ればそうですけど、実際は凄く面倒臭いんですよ、お茶会て。」


「そうなんですか?」


「えぇ、ある意味戦いですよ、あれは。見栄とかプライドとか見えない部分での。『私の方が上なのよ。センスがあるのよ』て言う。」


 上品に見えるけどお茶会ほど大変な物は無い。主催者はまず参加者の好みを調べて、それに合った茶葉やお茶菓子を用意しなくちゃいけない。


 招待される側もその時その場所にあった服を着なきゃいけないし、小物も用意しなきゃいけない。


 うん、貴族て面倒臭い。


「だから、これはお茶会というより女子会、て言った方が良いわね。もう貴族では無いんですから。」


「そうですね。そう言えばフェルモンド様の噂を聞きました?」


「何か問題でも起こしてるの?」


「そう言う訳じゃ無いんですけど、グラナンス王国に友人がいるんですが、フェルモンド様の姿を見かけたそうです。今はなんでもお城の雑用をやってるとか。」


「雑用、ですか‥‥‥」


 あのプライドの高いフェルモンド様が雑用とは‥‥‥


 きっと内心は腸は煮えくり返っているでしょうが自業自得ですよね。


  

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