セシリア、山籠り一ヶ月経過
現在、日刊ランキングジャンル別ハイファンタジー部門4位、総合ランキング6位、週間ランキング85位になっております。ブックマーク登録997件、ありがたいと共に、やっぱり『何故?』と思ってしまう自分がいます・・・・。
これからもよろしくお願いいたします。
私が山にこもって一ヶ月が経過しました。
最初は戸惑いながらも生きていくのに必死になっていましたが、だんだんと余裕が出てくる様になって来ました。
やっぱりミュウを迎え入れたのが大きかったです。
ミュウは最初は怯えていたものの、すっかり打ち解けてくれて、今では私の事を『お姉ちゃん』と呼んでくれます。
流石に『お母さん』と呼ばれるのにはやはり抵抗が・・・・。
まだ、十代ですからね。
ミュウは怪我が治ってからは元気に走り回る様になりました。
私の役に立ちたい、と思ってくれたのかたまに森に入って狩りをしてきます。
念願のお肉ゲットです。
採ってきた時のミュウは『褒めて褒めて』と目がキラキラしています。
私が頭を撫でてあげると、耳や尻尾がピョコピョコと動きます。
・・・・本音、言って良いですか?
うちの子、可愛いです!
可愛いだけじゃなくて強いんです!
獣人族、特に犬族はやはり潜在的な強さがあるみたいです。
しかも、獲物を採ってきた後の照れくさそうな笑顔と言ったら・・・・!
見てるだけで疲れが吹っ飛びます。
ちょっと興奮しすぎましたね・・・・。
山の精霊さん達にも会えました。
掌サイズで私の周りをいつも飛んでくれています。
ミュウの遊び相手にもなってくれています。
正直、貴族の頃よりも充実しています。
余裕が出てくると、気になるのは王都の様子です。
私がいなくなった後、家族や関係者はどうなったのか・・・・。
「ミュウ、一緒に街の方に行ってみない?」
「街って、お姉ちゃんが住んでた所?」
「そうよ、それに甘い物も食べたいでしょ?」
「うん、食べたい!」
「それじゃあ行きましょう」
私は一ヶ月ぶりに王都へ行く事にしました。
まぁ、あくまでチラッと様子を見に行くだけですから問題はない、と思いますが・・・・。