セシリア、家を建てる
日刊ジャンル別ランキング(ハイファンタジー)27位に入っていました!
・・・・何故?
これからも暇潰しに読んで頂ければ幸いです
設計図を書き終えた私は早速材料を探しに行く事にした
幸い私のいる場所には林がある
荷物として持って来た斧を持って近くの木を切り出した
カーン、カーンと音がして木は少しずつ削れていく
半分ぐらいまで切って反対側に行き再び切り出す
徐々にミキミキという音がする
そして、大きな音を立てて木は倒れた
運びやすいように『破壊』で木を丸太にした
それを『転移』で予定地に移動させた
「私、魔力なんてないのに使えるなんて不思議な気分ね」
この世界には『魔術』や『魔法』が存在する
だけど、生まれ持って『魔力』を持っている者だけが魔法や魔術を使える様になる
魔法や魔術を使える者は特別な存在として扱われ、将来は安定されている
私は魔力を持ってなかった
それも家族から蔑まれた一因なのかもしれない
時間をかけて私は材料である丸太を用意出来た
『創造』で作ったノミを使い丸太に穴を開ける
丸太同士をくっつける為に片方を凹ませ、片方を凸にする
組み合わせてはまれば良いんだけど・・・・
一応、設計図通りに上手くいけば問題はないはず
はまらなかったら調整すれば良いだけの話なのだから
「さすがに疲れたわ・・・・」
私は水辺に転移した
服を脱ぎ、体を洗う事にした
そう言えば、山に入ってから体を洗う事は無かった
数日前までは毎日入っていたのになぁ・・・・
いつのまにか擦り傷が出来ていたりちょっと染みる
あぁ、お風呂も作らなきゃいけないなぁ
そんな事を思いながら私は体を洗い終えて服を着て再び転移した
「・・・・あれ?」
戻ってきたら驚いた
いつのまにか、ログハウスが出来上がっていた
扉に何か紙が貼ってある
『女神様の命で貴女をサポートする様に言われましたので、勝手ながら住まいを作らせて頂きました。山の精霊より』
「精霊がいるのね・・・・」
とりあえず、中に入ってみる
中にはキッチンやベッド、イスやテーブルもある
精霊さん、サービスしすぎでしょ・・・・
でも、作る手間が省けたから良いか
「お礼を言わなきゃいけないわね」
その日、私は久しぶりに布団で寝れた
あぁ、やっぱり、地面の上で寝るより、布団の上は気持ち良い・・・・