表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
市民相談課異世界高齢者対策室~ロリBBAの楽園と化した都市~  作者: ぢたま
第一章 高齢者対策室
20/26

第一章 高齢者対策室 - 19 - 被害者

第一章 高齢者対策室 - 19 - 被害者


 だが、すでに遅かった。

 騒いでいたコカトリスは、ついにヤブの檻から脱出を果たす。

 飛び出てきたコカトリスは、顔をまだ生きている警官に向けた。

 向けられた警官は、その瞬間にパタンと地面に崩れ落ちた。

 ただコカトリスは、少し離れた位置にいる一縷目には気づいていない。

 夜中ということで、良く見えないのだ。

 手に持ったスマートフォンの魔法アプリからは、魔力残量がないというメッセージが表示されていた。


「ちっ、今ので魔力が底をついた。今日こんなに魔法を使うと思ってなかったからなぁ。どうするよ、俺」


 微量の魔力を補うために、スマートフォンを利用するのだが、魔法を使うためにはスマートフォンに魔力を予めチャージしておく必要があった。

 市役所の職員として働くようになってから、こんなに魔法が必要だった日はなかったし、またそんな日が来るとは思っていなかった。

 だから、最近は何日か置いて少しづつしか魔力をチャージしてなかったのだ。

 フルチャージしていたら、もっと簡単に決着はついていた。

 コカトリスは周囲を探りながら、この場所から逃げ出そうとしている。

 非常にまずい事態だった。

 取り逃がしたりしたら、市民にどれだけの犠牲が出るか分かったものではない。

 それだけは避ける必要があった。

 一応こう見えても、一縷目は市役所職員である。市民の安全を第一に考えなくてはならない。

 たとえそれが建前であったにしてもだ。

 もし、やるとしたら、コカトリスが今の場所から逃げ出すその瞬間だ。

 もちろん素手で勝てる見込みなんて万に一つもない。

 だから、警官が手に持っている拳銃を使うしかないだうろ。

 もちろん一縷目は銃を撃った経験などない。当たるかどうか分からない。だが、全弾撃てば一発くらいは当たるかも知れない。それに賭けるしかなかった。

 そんなことをすれば、言い訳などできない。間違いなく懲戒免職処分になるだろう。

 だが、今は考える必要はなかった。

 これは一縷目がやらなくてはならないことだからだ。

 成功すれば、責任を取ればいいだけの話だ。

 失敗した場合は、何も考える必要がなくなる。一縷目は確実に死んでいるからだ。

 コカトリスが動き始めた。

 逃げ出そうとしている。

 運がいいことに、一縷目がいるのとは反対方向に向かっていた。

 コカトリスが三メートルほど離れたところで、一縷目は警官の持つ拳銃に飛びついた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ