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ダンジョン作ったら無理ゲーになりました(旧)  作者: 緑葉
第一章 ダンジョン創作編
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7話 町に来たら挨拶されました

『ステータス』、あるいは『ステイタス』はその人個人の『状態』を意味している。RPGなどの育成システムで必ず使われる用語で、戦闘や生産などの行動の成功や度合いに用いられる数値のことである。


この世界、アルヴラーヴァにもRPGゲームでおなじみの『ステータス』が存在している。ステータスは自分の身分証明書でもあり、他人に見せることが可能。このステータスだが、この世界では明確な数値は表示されず、F~Sまでのランク付けで表示されている。



俺、神埼・エドワード・光輝はチートを使い、一般人よりやや強いレベル35まで上げた。

ステータスは以下の通り


名前:カンザキ・エドワード・コウキ

レベル:35

称号:大魔王ダンジョンマスター

ATK:B

MAG:C

DEF:D

AGI:C



エイミィ曰く、一般の大人の平均はだいたいDランク。近隣の兵士がD~Cランク。大国の聖騎士がBランク、魔王クラスがAランクらしい。


「さて・・・レベルはこれくらいでいいかな。後は何を持っていくか」


エイミィと相談して、俺はダンジョンの宣伝として戦利品(チートによる取得)を近くの村に持っていって、ダンジョンのことを広めることにした。エイミィの言葉だけではおそらく宝目的で挑むのは少ないだろうから現物を見せびらかすことで欲を引き起こすことにした。


俺はモニターを操作して、アイテム欄からいくつかタッチした。モニターの『編集』を使えばダンジョンの中であれば好きな場所に好きなアイテムを設置させることが出来る。


俺の机の上には大量の鉱石や武具が置かれていた。これらのアイテムは全てダンジョンのレアエネミーがドロップするか、ダンジョンにある宝箱の中に入っている。


「さて、どうやって運ぼうかな。さすがに鎧は重いし。剣もかさばるし」

「コウキ、運ぶならこれを使って」


エイミィが取り出したのは腰につけるタイプの大きめのポーチだった。黒いデザインで、男性が持っていても違和感ないものだった。


「いや、さすがに入らないだ・・・・まさか」


忘れていたが、このエイミィは神様であり、その神様から貰う鞄といえば


「てれれれ~四次元ポーチ」

「・・・・・」

「反応薄!」


お前、なぜそのネタを知っている。というか、大丈夫なんだろうな?・・・色んな意味で


「まさか、どんなものでもいくらでも入れられる鞄か?重量も変わらない、あの謎バッグか?」

「そうよ、しかもエイミィ印いりだから、保存もばっちり。いつでもできたての料理も取り出して食べられるよ。鞄のほうも、傷ついたり、破れても一日で再生して元通り。」


うぉおおおおお。

なんだろう、ダンジョンのデータを貰ったときもテンションが上がったが、この便利アイテムを貰った瞬間もすごくテンションが上がる。


ありがとうエイミィ!あんた神だぜ!


俺は試しに金色に輝く鎧を持ち上げポーチの中に入れようとした。すると鎧は吸い込まれるようにポーチの中に入った。そして俺はそのポーチを持ち上げると、何も入っていないかのように軽かった。


「すげー・・エイミィ、これすごく便利だよ」

「ちなみに、入っている道具とかはモニターで確認できるから。取り出すときも、イメージすれば好きなものを取り出せるよ」


うわ、予想以上に便利だなこれ。某漫画定番の道具を探してどうでもいいのを放り投げる展開はなくなりそうだ。


「ちなみに、他の人がこの鞄を盗んでも取り出せるのはコウキだけだから、盗まれても大丈夫。無くしても新しい鞄を作れば中身が置いてある異空間と繋げて移すことも出来る」


エイミィの誇らしげな顔で鞄の説明をする。今回は本当にすごいから素直に彼女に感謝して褒める。俺は出したレアアイテムを全てポーチの中にしまって腰につけた。総量100kgとは思えないくらいの軽さだった。


「それじゃあ、行ってくるよ。何かあったら連絡してくれ」

「本当なら私も行きたいんだけどね。誰が狙っているか分からないから私はここで留守番しているね」


エイミィに見送られながら、俺はモニターを操作して1階層まで転移した。辺りを見ると薄暗い空間に様々なモンスターが俺を見ている


「そういえば、1階層に来るのも始めてだな。レベルも上がったし、今度はエイミィと一緒に探索してみるか」



そう思いながら俺は初めてダンジョンの外に出た。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ダンジョンを抜けたら、そこは樹海だった


何か名言をパクッた気がするがそこはスルー


「何じゃこりゃあああ!!」


これもとある名言だな、状況は違うが


「交通の便悪すぎだろ。あの兵士達よくここまで来れたな」


扉の前には兵士達の姿は無かった。おそらく無理だと判断して撤退したのだろう。近くに野営した跡があったから、一日ここに滞在して帰ったのかな。

「こりゃ、エイミィと相談だな。今連絡するのもいいが。さすがにさっき見送られたばかりじゃあなぁ・・・」


そんなことをいいながら俺はモニターを操作して『マップ』という文字をタップした。


「お、エイミィの言うとおりだ。ダンジョンの外だとしっかりこの辺一帯の地図が出た」


モニターには現在地を中心に最大半径5キロまでの地図が表示されていた。


「これなら、森を抜けられそうだな。・・・一番近い村は・・・あ、町があるな」


俺はマップから一番近い町を選びタップすると行き先までの道のりを示してくれた。しかも、しっかり徒歩何分かも書いてある。


「G○ップかよ・・・便利だからいいけど。」


魔法なら時代背景無視で許されるのか? 呆れながらも、人は便利さに抗えないと考え受け入れた


地図に従って森を抜けると、立派な石の砦で囲まれた町が見えた。


町に入る前に俺はアイテムボックスからいくつかの道具を取り出した。大き目のリュックに安めの剣、茶色いローブにレアアイテムの杖。それらを装備して見るからに魔法使いの冒険者の姿になった。さすがに腰つきポーチのみで冒険者と言っても信じてもらえないだろうし。



「おや?お兄さん見ない顔だね。旅人かい?」



まさにテンプレートな挨拶。ゲームでも、小説でも始めて来た町でまず言われるセリフトップ5の言葉が俺の耳に届いた。



インフルにかかりました。

皆さんも気をつけてください。

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