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ダンジョン作ったら無理ゲーになりました(旧)  作者: 緑葉
第四章 ダンジョン侵略編
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40話 リフレッシュのためにバカンスをしました

ここは、ダンジョン22階層。


目の前に広がっているのは青い海、白い砂浜そして『海の家』と書かれた木造の屋台がポツリと建っているだけ。


「ああ・・・落ち着くな」


俺、神埼・エドワード・光輝はバカンス気分でフロアボス、カーツがいるフロアに遊びに来ていた。


ビーチチェアに寝そべりながら新鮮なオレンジジュースを飲む。

ここにフロアに設置されている【太陽系魔法】によって日差しは真夏のように強く、温度、湿度も真夏を再現させる設定にしてある。常夏フロアともいえる場所はバカンスにピッタリなのだ。


「コウキ様、このような素晴らしい場所を作っていただきありがとうございます」

「いいよ、俺もたまにここに来ていいか?」


俺の隣には同じくサングラスをかけてビーチチェアで寝そべっているカーツの姿がある。日焼けした肌に海の塩素で脱色したような茶髪の髪、海によって鍛えられたかのような引き締まった肉体、そして怪魚人という種族に相応しい荒々しい色をした鱗が所々見える。


俺はカーツの要望で22階層の改装を行ったのだ。元々22階層は海底にある遺跡のフィールドだったのだが、カーツの趣味がサーフィンだったので22階層を改装して彼専用の部屋を浜辺エリアにして、ボス部屋は目の前に広がる海の底にある遺跡ということになっている。つまり今俺達はカーツの専用部屋で寛いでいるということになる。


ちなみにカーツの家はすぐ後ろに建てられている大き目のログハウスの別荘。意外と気に入っている様子だ。


「コウキ様、自分は少し遊んできますのでごゆっくりしていてください。何かあれば従者に申しつけください」


カーツがそういうと、突き刺していたサーフボードを手に取り海へ走り出した。


「あんなに嬉しそうに出るとか。相当嬉しかったんだろうな・・・いやーしかし、ここは本当にいい場所だ」


個人的にもこういうバカンスを楽しめる場所を作りたいとは思っていた。新しいフロアを作るのも一つかと思ったが丁度カーツの要望もあったのでせっかくならここに作ろうと考えた。冒険者たちが挑んでいない時はここを保養所として使うのもいいかもしれないが、その時はカーツと相談しよう。


「久々の休暇だ、やっぱり仕事のオンオフは必要だよな」


海辺で楽しくサーフィングをしているカーツ、浜辺には彼の部下たちが楽しそうにビーチバレーで遊んでいる。可愛らしい水着を纏っているが腕や足には魚の鱗がちらほら見えている。おそらく、魚系の魔物が進化した姿なのだろう。有鱗族・魚鱗種・・・知れば知るほど住民の種族は興味深かった。


有鱗族にも三種類ある、魚の鱗、爬虫類の鱗そして龍の鱗。進化元が違えば姿も持つ能力も異なっている。例えば魚鱗の有鱗族は水中でも呼吸が可能、当然水属性の魔法とかも使える。爬虫類の鱗を持つ有鱗族は生命力が強い鱗も丈夫だし体力がある者が多い。蜥蜴人族リザードマンが進化した有鱗族なんか【自己再生】なんてスキルを持っていたのが驚きだ。だが、それ以上に凄いのは龍鱗を持つ有鱗族。個体数はかなり少ないがその戦闘力はトップクラス。


知れば知るほど謎が増えるが、深く考えず彼らはそういうものだと受け入れる方が楽だと思い詮索はやめた。


「光輝、こんな所にいたんだ・・・何カーツの部下をエロい目で見ているのよ!」


見上げるとそこにはムスッとした顔をしたエイミィの姿があった。そして眼福といいたくらいスレンダーな体系を見せつけるビキニ姿。細い足、女性の体系を象徴するくびれ、あまり主張しないm


「何見てんのよ、このヘンタイ!」


女神様の鉄拳を紙一重で交わす


「ま、待て。安心しろ女性のステータスは胸だけじゃない!・・・いや、むしろあまり主張しない胸もステータスなのか?」

「やっぱり見ているじゃない!気にしているのに!」


ああ・・・やっぱり、気にしていたか。初めて見たときから美人だとは思っていたが胸部においては平均よりやや低い。まあ、俺は胸よりくびれ派だから気にはしない。昔男子と女性の魅力を討論して俺だけくびれ派だったのは納得がいかなかった。


ちなみに、女性フロアボスの胸のステータスで言うと


カルラ:G

ミーシャ:A

メリアス:F


エイミィは見た感じだとギリBかな


「・・・観察するな!」


神の平手打ちをくらった


・・・・・・・・・・・・・・


「うーん、気持ちいわね」

「・・・ソウダネ」


さっきまで何事も無かったかのようにエイミィはバカンスを堪能しはじめ、トロピカルジュースを飲む。


俺の頬には未だにヒトデの跡が残っているが神のご機嫌がこれで済むなら良いかと無理やり納得させ気持ちを切り替える。


「ダンジョン、だいぶいい感じになってきたわね」

「まあ、始めはどうなるかと思ったが」


エイミィを狙うやつがいるわ、魔王級のモンスターが量産されるわ、大魔王にされるわ、住民をつくるわ・・・ここに来る前の俺だったら想像つかなかっただろうな。


ここでの生活も半年は過ぎている。短いようだがかなり濃密な時間だなと思う。


「そうだね、でもここまで来れたのは光輝のおかげだよ。私一人だったら今頃どこかの国に捕まっていたかも・・・・改めて御礼を言うわ『ありがとう』、そしてこれからもよろしくい」


手を差し伸べるエイミィに俺も固く握手をした。


「そうだな、これからもよろしく」


今思い返してみれば俺がこの世界にいようと思ったのはこのエイミィを助けたいと思ったからかもしれない。


俺はエイミィを守るためこれからもダンジョン運営を続けることを硬く誓った。



・・・・・・・・・・・・・・

おまけコーナー


各フロアボスの水着


グラム:ふんどし・・・水着?

カーツ:ロングスパッツ

カルラ:ゼブラビキニ (本人曰く虎柄)

リンド:真っ赤なトランクスタイプ

ミーシャ:水色のフリル付きワンピース型水着

ゾア:ダイバースーツ

エドワード:不気味な柄の入ったトランクスタイプ

メリアス:緑色のビキニに花柄のパレオ


フロアボスで未だにまともな登場をしていなかったカーツさん、ゴメンなさい。

もっと早く登場させたかったがいつの間にかこんなに長引いてしまった・・・

今後も色んな新キャラが登場していきます・・・増やしすぎるのも怖いですがそのつもりです。

登場人物の詳細も随時更新していきますのでどうぞ。

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