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ダンジョン作ったら無理ゲーになりました(旧)  作者: 緑葉
第一章 ダンジョン創作編
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11話 旅館に泊まったら異世界人に会いました

なぜだ、なぜ俺の目の前に和風の旅館があるんだ?芸術のような盆栽に石畳、加えて奥のほうから水の流れる音と獅子脅しの『コン』という音が聞こえる。


「あの?ここが宿ですか?物凄く立派な気がしますが」

「ここはこの町の名所の一つでして、常に予約がいっぱいな所なのです。コウキ様は特別にゲスト室を用意させていただきました」

「へ、へぇ・・・ありがとうございます」

「コウキ・エドワード・カンザキ様ですね。お待ちしておりました、お部屋までご案内させていただきます」


旅館から出てきたのは着物のような服を着た女性・・・仲居さんがやってきた。ここまで一緒かよ!


「それでは、私は仕事がありますからこれで。コウキ様、今後ともよろしくお願いしますね」


そう言い残して、カンナさんはギルドのほうへ戻っていった。

残された俺は、仲居さんに案内されて旅館の中に入る。ギルドが洋の豪邸ならこの旅館は和の豪邸と言っても過言ではないような立派な内装だった。


「こちらがコウキ様のお部屋でございます」


部屋も予想通り和風の部屋で畳が敷かれていた。


「すごいな・・・本当にここに泊まっていいのかな?」


正直、日本でもこんな立派な旅館に泊まったことは無かった。学生時代、修学旅行で旅館に泊まったことがあるがアレはタコ部屋で10人くらいがぎりぎり寝れるスペースだ。そのスペースを俺一人が使えるとなると贅沢もいいところだ。


そんな風に考えていると仲居さんのほうからベルが鳴る音が聞こえた


「す、すみません・・・少々お待ちください」


おそらく、仲居さん宛てに連絡が来たのだろう。廊下に出て何かやり取りをしているのが聞こえる。


「コウキ様、この後オーナーがお会いしたいそうなのですがお時間はございますか?」


オーナーが?わざわざ俺に?


「え?ええ、大丈夫ですが。何故オーナーが俺に?」

「申し訳ございません、理由はこちらも把握できていないのですが。急遽オーナーが来るらしく」

「ああ、別に構わないですよ」

「それでは、上のほうに伝えます。それまでごゆっくり寛いでいてください」


仲居さんはやや慌てた様子で部屋から出て行く・・・さて・・・


「ぷふぁあああ、やべぇ・・・この畳まじ最高!」


俺は荷物を置いて大の字で畳に寝そべった。心地よい肌触りに俺の意識は遠のいていった


ああ・・・そういえばこの世界に来てからまともに寝ていなかったな。


・・・・・・・・・


「ん~よく寝た」


目が覚めると外はすでに真っ暗だった


「やば!オーナーと会わないといけないのに!」


慌てて飛び上がると、ドアをノックする音が聞こえる


「コウキ様?オーナーがいらっしゃいました」


タイミングよく仲居さんの声が聞こえる。よかった、どうやらギリギリセーフのようだ。


「はい、どうぞ入ってください」


扉が開くと先ほどの仲居さんが入ってくる。あれ?なんかさっきより綺麗になっていない?それに何か良い香りのする、香水でもつけているのか?


「はじめまして、神埼・エドワード・光輝さん。俺がこの旅館のオーナーのサイと申します」


仲居さんの後に入ってきたのは青がかった銀髪の少年。左目には顔の半分くらい隠せる大きな眼帯をしている。高校生か大学生ぐらいだろうか、成人には見えない。


「あなたがここのオーナーですか?」

「まあ、自分に始めて会った人は大抵そういう反応をしますね。ミキティ、二人だけで話しをさせてもらえるか?連れの者達にも部屋でゆっくりしていてもらうように伝えておいてくれ」

「かしこまりました」


仲居さん・・・もとい、ミキティさんはそう言って、部屋を後にする。


「さて、話をする前に」


オーナーがモニターを開くと一瞬この部屋の空間が歪んだような気がした。


「安心してくれ。盗聴されないための結界を張っただけだ。これで俺達の会話は外に漏れない」


さっきまでの口調と一変しかなりラフになった


「あなたは一体何者なんですか?オーナーにしては若すぎじゃないですか?」


「落ち着け。改めて自己紹介をする。俺の名前は地天ちあま さい、君と同じ地球出身の異世界人だ」


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