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ダンジョン作ったら無理ゲーになりました(旧)  作者: 緑葉
第七章 ダンジョン交易編
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120話 vs 大魔王・光輝

「てめえ!何をした!」


斬撃が一瞬で消えたことに驚きを隠せないザズムフはまっすぐ俺に睨みつけ叫ぶ。


「『スキャン』して『消去』しただけだ・・・思ったより容量が少なくて助かったよ。その攻撃も、その剣も」


そして俺が別のモニターをタップするとザズムフが握っていた剣が消える


「な!俺の剣が!」

「さて・・・さんざん俺の大切な仲間を痛めつけてくれたんだ!10倍返しでも生ぬるいぜ!」


そして俺の感情に反応したかのようにさらに俺の周りにモニターが出現する。


「くそ!【呪詛暴風カースストーム】!」


ザズムフが叫ぶと奴の中心に黒いトップーが襲い掛かる。おそらく風魔法に【呪術】を混ぜたものだろう。


「無駄だ!」


俺がモニターを操作した瞬間、黒い突風は一瞬で消え去る。


「ここは俺の敷地ダンジョンだ・・・魔法だろうが、天候だろうが全てにおいて俺の支配下にある」

「っち!エイミィの能力か・・・あいつの能力にこんな使い方があるなんて」


そりゃ、エイミィが戦闘のためにこの能力を使う訳ないからな。・・・・あと機械オンチだし。


「それじゃあ!今度はこっちの番だ」


俺がモニターに触れるとザズムフの周りに10本の鎖が出現する。以前グラムの武器をスキャンして、【トラップ】として登録しておいたものだ。かかった相手の動きを5秒間封じ込めることが可能。


「この!動け!」


鎖がザズムフの体に巻き付き動きを封じる。


「どんどん行くぜ!」


ザズムフが動けなくなったのをチャンスに俺は次のモニターを操作する。


「今度はなんだ?!」


空が急に暗くなると、ゴロゴロっと空から音が聞こえ始める。


「・・・まさか」

「落ちろ」


ボタンを押した瞬間、複数の落雷がまるでザズムフが避雷針になったかのように直撃する。


「ぎゃああああ!!」


ザズムフの絶叫が響き渡るも、俺は容赦しない。


「くそが!なめるな!」


ザズムフが叫ぶと鎖が消える。制限時間の5秒が経過したのだ。そしてチャンスと思ったザズムフは黒い触手オーラを出現させ俺に襲い掛かる!


「呪い死ね!」


ザズムフの体から黒いオーラが出現しすさまじいスピードで襲い掛かる。


「そのモニターを操作する隙を与えなければカス同然」


まあ、普通に考えたらそうだよな。スキャンする暇も与えそうもない。


「だったら、こうだな!」


殴る!


「は?!」


人間の身体の時は使っただけで骨折していたが今の俺は半神半人デミゴッド、グラムの【肉体強化EX】を使用しても問題ないし、威力もけた違いだ。さらにミーシャの【五感強化EX】を使って動体視力を上げして正確に触手を殴りつける。【呪い無効化】もしっかり使用しているため、状態異状の心配もいらない。


叩きつけられた触手の周りにはデカいクレーターが出来上がりすぐさま消えてなくなる。


「なんだよてめえは!なんでそんなに強いんだ!あの才もそうだ!なんでたかが人間になんでこんな力があるんだよ!」


残念、才は人間かもしれないが俺は半神半人デミゴッドです。


「まだまだ!」


戸惑っているザズムフは隙だらけになり、俺はすぐさまモニターを操作して攻撃を仕掛ける。ザズムフの足元から急に岩の棘が出現しザズムフを襲い掛かる。


「なめるな!」


棘の攻撃を回避したザズムフが手を地面に当てると急に地面が激しく揺れ始める。


「地脈を操作できなくても、地表ならまだ操れるんだよ!」


激しい揺れで有家けない俺の足元が急に崩れ始める。


『陥没』


俺はそのまま崩れ落ちるようにポッカリと空いた地面に落ちるが【重力操作】を使用して宙に浮く。


「もう少し痛めつけたい気持ちはあるがこれで終わりにしてある」


俺はすぐにモニターを操作して【鎖トラップ】を使用する。


「何度も同じ手を喰らうかよ!」


さすがに警戒していたのか【鎖トラップ】を使用した瞬間バックステップでよけられた・・・まあ、それも計算済みなんだけどな。


「第二トラップ!【圧縮光壁ソーラーウォール】」


俺がモニターを操作するとザズムフの周りに薄い光の壁が囲む。


「ふん、結界で俺を閉じこめるつもりか?くだらん!用意するならエドワードぐらいの結界を用意『ジュ!』があああ!腕が!」


結界を破壊しようと、光の壁を殴った瞬間ザズムフの腕は壁をすり抜けるが外に出た腕は焼けて消し炭となった。


「・・・これは。『圧縮光線ソーラーレイ』・・エドワードの技だと!」


どうやら、前回の記憶を思い出したみたいだ。ザズムフの言う通り、光の壁の正体は太陽光を集めて作った超高温壁・・・触れた瞬間消し炭にするほどの威力だ。


「何故だ!なぜお前が奴の技を使える!」

「使えて当然だ。あいつが使う魔法は全部俺が考えたものだからな。当然、その派生技なんかも再現できる」


正直、俺の中二病全開暗黒時代に誕生した技のためあまり披露したくないのだが・・・だが奴を仕留めるには十分の技。


「畜生が!」


ザズムフは全身真っ黒なオーラを纏わせ『圧縮光壁ソーラーウォール』を突破する。


「無茶しすぎだろ!」


真っ黒なオーラを纏わせたおかげかザズムフは消し炭にならずに脱出する。そしてそのまま俺へまっすく突撃するも、後5mという所でずっと【認識阻害】の結界の中に隠れていたアルラの魔弾によってザズムフの脚が崩れ始める。


そして崩れ始めた脚によってバランスを崩しザズムフはそのまま転落し俺から5mの場所まで転がる。


「テメェ・・・セフィロト!なぜだ!なぜまたお前が俺たちの邪魔をする!」


一瞬でアルラの正体がセフィロトだと気づいたザズムフは物凄い形相でまるで親の仇のようにうアルラに睨みつける。


「この世界を破壊させないためです」

「何が破壊させないためだ!あのお方の命令を忘れたのか!この世界は失敗なんだよ!だから俺たちで新しい世界を作るんだ!」


ザズムフが何やら訳の分からんことを叫ぶがすぐに口から大量の血が吐き出される。


「光輝様、このまま彼が死んでしまったら残りのザズムフに私たちの情報が流れます。私に封印をさせてください。そうすれば少なくとも彼の持つ情報は他のザズムフにわたることはありません」

「封・・印だと?・・・神の残りカス・・し・・かないお・・前に・・できる・・・わけが」


ザズムフはこれから死ぬのを分かっていながら笑ってアルラを見る。


「・・・あなたは理解していないのですね・・・生き物とは成長するということに・・・」


するとアルラの花飾りが激しく輝きだし、ザズムフを包み込む。


「な・・ぜ」

「いずれ、理解する時が来ます。この世界は決して失敗ではないということに」

「せ・・・ふぃ・・ろ」


そしてザズムフはアルラに手を伸ばそうとするもたどり着く前に光の粒子となって地面に吸い込まれる。

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