表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「バトロワ」無視してサバイバルライフ ~デスゲームに巻き込まれた俺は「攻略」しなかったら最強になってた件  作者: 藤明
1章 デスゲームというかサバイバルに巻き込まれた!?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/122

第9話 水の蒸留とスキル検証

 

 5日目


 チュン、チュン。


 ……え?


 朝?


 俺は小鳥が囀る音に起こされる。


 なんと、気がついたら寝てたようだ。

 一眠りすると昨日のことが嘘のように感じられた。疲れが酷すぎたのだろうか、いつの間にか眠っていた様だ。


 最初の時よりも体調が徐々に悪くなっている気もする……隙間風拭きまくるほぼ外の環境は若い体でも過酷なのかな……


 日課のスキルレベルチェックとログチェックをする。


 **********************

 スキル:『固定』 

 スキルレベル:2.8  

 使用可能容量:65/125㎤

 SP:99%

 **********************


 予想通りにスキル容量が伸びていた。

 妖魔を討伐するとスキル容量が上がりやすいみたいだな……一晩使い続けるよりも、妖魔とか魔獣を倒した方が良いんだろうなぁ……ログを見ると被害者は……


 お? たった1人……食中毒?? マジか……


 ん? なんだこのアイコン、メッセージ?


『ナビが毒と言ったら本当に毒だから触ったり飲んだり食べたりしないで! でかい魔獣は強いから! ゲームみたいに吹き飛ばされても怪我しないなんて無いから!! 妖魔も普通に知能高いから! 雑魚じゃないから!!』


 ……なんだこれ?


【上の方では予想以上に皆さんが不慮の事故で死なれるようなので、慌てているようでしたね】


「なるほど……本当ならプレイヤー同士が殺し合う想定だったんだよね」

【おそらく……スキルが増えると非常に有利になりますからね】



「……残念ながら、ほかのプレイヤーは殺せないと思うよ……妖魔ですらあれだったんだから……」

【そうですか……カタシ……大丈夫ですか?】

「……わからないや……」


 俺はミノムシのように固めた板をスキル『固定』からはずしていく。

 体を動かして体調の確認をする。思ったより体も心も大丈夫そうだったので昨日の戦利品を利用して水の煮沸をしてみる。薪も沢山あるし、鍋もあるし何とかなるだろ……


 俺は錆びた鍋を海水で洗い、できるだけ錆びを落とす。

 さすがにあのまま火にかけたら錆が浮きまくっただろう。塩水で洗うのは良くない……とは思ったけど仕方がない。洗う水が無いし。


 捨てる海水に錆が混じらない程度に頑張ってさび落としをした後、鍋いっぱいの川の水を煮沸をしながら昨日の戦闘を思い出していた。


 もう少しスキルを上手く使えたらもっと楽だったんじゃないかと。


 上がった『固定』スキルで地面の砂でいろいろと試してみる。前よりも大きさや形もかなり変えられる状態になっていた。

 試しにナイフをイメージして足元の砂を固めると刃のぬるいナイフになった。槍の穂先の形状にしてみるが、制御が甘く、ぬるい槍の穂先になった。


 だが、イメージにかなり近い形状を作ることが出来るようになってる……これはあと少しで刃が作れるんじゃなかろうか?


 スキルレベルをもう少し上げてから探索した方が安全だったかもな。



 俺は昨日の戦闘を振り返っていた。

 まずはゲーム的に相手が消えたりはしない世界なのは分かった。この世界は不思議な力はあるが現実世界の延長と考えた方が良いんだろうな。

 妖魔にもしっかりとした知能と命がある。


 あと、『固定』は思ったより強い能力。生物にも使えるとは思っていなかった。

 生物にスキルを使うと魔力的なSPが減りやすい感じだったので後でテストだな。兎を生け捕りにしてテストするか?


 それにしても……これ、相手の手や指が固められたって事は、体の中も固められるってことか?


 えぐい殺し方もできるんじゃないか? 


 相手の心臓を固めれば……それでも生物にかけるとSPの消費を初めて感じたからなるべく近づいた位置で発動させればいいのかなぁ……『固定』は近接戦闘用スキルってことか?


 ログを見る限り、STR DEX AGI INT MND……などの身体能力が上がったと出ているが、確認手段が無いのに困る。

 上がったのはわかるけど、どれだけの効果があるのかは不明だ、これも検証が必要だな。


 うーん。


【鍋のお湯が沸いてますよ】


「あ、ありがとう」


 考えに集中し過ぎて見ていなかった。


 洗ったはずだけど錆びた鍋のせいか、煮沸すると水が若干赤くなったような……不純物も浮いてるし。

 飲む気はしないな、濾過するか?


 俺はサバイバル本を参考に貴重なペットボトルを加工して濾過器を作る事にした。

 砂、小石、焚き火の燃えかすを海水で洗い、村で見つけた小汚いシーツを切って海水で洗い……


 確か湯を入れると変形したよね、ペットボトルって?

 煮沸して冷ました川の水を少しずつ流し込んでみる。


 お? 割とうまく行く? 少し透明になったか?

 試しに抽出した完全には透明とは言えない水をペットボトルに入れて4次元収納ポーチに入れる。


 リスト表示を見ると、「やや汚れた安全なものすごく薄い食塩水」。という表記になっていた。長いな。


 試しに飲んでみたが、若干、薄汚れた布の匂いがする気がした。綺麗な布が欲しいな……何回か濾過した方が良さそうだな。


 それからも機械的に作業を続ける。

 空いたペットボトルの半分は「やや汚れた安全な水」になった。

 ふと思いついたので、何個かは海水をそのまま入れておいた。今後の事を考えると塩が無くなるって場合もあるものね。


 川の水はあと半分か……全部煮沸してろ過するのか……大変だな……湧き水か、使える井戸を探した方が早いかな? 井戸自体はあるから地下水はあるんだろうし。

 地面を掘るスキルが欲しい。


 俺は当面の食糧と水の問題は何とかなると思い、昨日とってきたワラビっぽい山菜を鍋に入れて水と少しの海水と貝を混ぜて煮込んでみる。アクだらけだな……木のスプーンですくって捨てる。


 これ、本当に食べられるのかな? 疑問に思っていると、遠くの方で犬の鳴き声が聞こえる。


 ワン! ワン!


 俺は槍を片手に、身を隠しながら騒ぎの方に近づいていく。


 小妖魔と、その連れの犬だった。

 狩人と犬のコンビはこの世界でもあるのね。


 彼らの視線の先は木の上だった。木の上には妖魔から隠れるように1人の女性がいた。


 探検家のベストを着ているからプレイヤーだな。探検家の服はかなりボロボロな印象だ。どれほどの死線を潜り抜けて来たんだろう?


 俺は、そのプレイヤーの顔を見て非常に驚いてしまった。


 中学の時のクラスメートの「伸上ナオエ」だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ