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「バトロワ」無視してサバイバルライフ ~デスゲームに巻き込まれた俺は「攻略」しなかったら最強になってた件  作者: 藤明
4章 テストプレイヤーと分岐点

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第78話 協力関係

 ウィンディードさんとショウコさんがゆっくりと地面に降り立つ。

 ほんと『飛行』のスキルは良いよなぁ。

『固定』で空中浮遊? 『固定』空中サーフィンは出来るようになったけど落ちるだけだしね。上に行きたいなら空中に階段作って登るようなもんだから遅いし地味なんだよね。あ、『弾力』でジャンプした着地地点を『固定』すればいいか。永遠に移動できそうだな。SPさえあれば無限に行けそうだな。

【たまにあなたの頭の中の発想の繋がりに驚くことがあります】

 え? なんで?

【自覚が無いようなので……】

 ?


「あ、あのっ、セ、先輩……ボスが……風の鬼姫が?? さすがに一人じゃ勝てない

 ! どうすればいいの?! ああっ、やっぱりギルドのホームポイントが無くなってる!?」

「ん? 何言ってんだ? カゼノオニヒメ?」

「え、あれ? こっち見ても変化しない?? 変化前のまま? 人間? あれ? 威圧感が……怖くない?」


 どうしたんだ? さっきからリョウコが混乱しっぱなしだ。ゲームの影響か? あちらのルールの問題?? 割と頭のいい子のはずなのに? こっちが混乱するよ。

「だから何を言ってるんだ? とりあえず落ち着けよ。あ、こちらショウコさんとウィンディードさん、こっちは……えっと、リョウコ……あっちの世界での後輩です」

「あ、リョウコです。会社員で企画やってます! って、違う、こんな場合じゃ!」


 警戒する目をしていたショウコさんが襟を正して挨拶をしてくれる。さすがに混乱しすぎで可哀想に思えたのだろうか?

「あ、ショウコです。私はカタシさん達に保護されて……って、あの、この方の服装を見るに、テストプレイヤーなのでは??」

「……カタシ……ソノ、フク、キレイ、トテモ、キケンネ!」

 ウィンディードさんがリョウコの服装に気が付くと指をさす。すぐさま剣を抜いて戦闘態勢に入る。

 キレイ、トテモ、服……たしかに、繊維とかは細かくてこの世界にはまだなさそうだよな。テストプレイヤーの見分け方としては正しいな。俺たちの支給された服はまだこちらの世界の布に近いし。

【そんなことを考えている場合ではないのでは?】

 あ、そうだった。


「ああ、この子は大丈夫……あれ? 大丈夫……じゃなさそうだな?」


 物凄い勢いでリョウコが俺たちから距離を取っていた。凄い速さだ。

「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!! やっぱり敵じゃないですか! なんでボスキャラがここにいるんですか!? わたしに敵意ある感じじゃないですか?!」

「なんか思い違いしてないか? ウィンディードさんは鬼人族の狩人だよ」

「私の記憶に間違いが無ければ、序盤の大ボスですよ!! 鬼人族の砦の最初のボスです!!」

「……何言ってんだ? 彼女とは……かれこれ……えっと何日だったかな? 多分2週間以上は一緒に行動、暮らしているんだけど?」

「……え? 先輩達は……なんか洗脳されたり、魅了されたりしていませんか?」

「ん? とくには? ナオエさんを守ってくれるって話なんだけど……かなり良くしてくれてるぞ? まぁ、かわいいけど……」

「!?」

「「!!」」


 リョウコが眉間にしわを寄せながら俺とウィンディードさんを見比べながら迷っているようだった。

「……名前が赤じゃない……あれ? 「風の鬼姫」じゃなくて……ウィンディード・スメラギって出てる??」


「XXXワタシXXXX!!!」

『なぜ私の苗字を!!』


「そりゃ、UIに出てますからね、あれ? 先輩たちはハンドルネームが出るんですね。本名はではないのか……」

『何を言ってるの? と、言うよりなぜあなたは私の言葉が分かるの?』

「え? なんでって、さっきから日本語を話してるじゃないですか? 分かるに決まっているでしょう?」

『……ナオエ達には通じないのに……』

「それはおかしいですね……やはり翻訳機能が違うのか……」


 ……どう見てもリョウコがウィンディードさんの言葉を……理解して通じ合ってるのか? 言葉は日本語のままなのに? なんだこれ?


「……なぁ、会話になってるのか? それ?」

「なってますね。……もしかして先輩たちは彼女の言葉はわからないんですか??」

「わかんない。お互い頑張って言葉を覚えている最中だ」


「……どうなってんですかね?」

「テストプレイヤーは鬼人族の翻訳機能がついているとしか考えられないな……」

「ホンヤクコンニャクですか?」

「……それだろうなぁ……」


「アナタXXXXXXXXワカルXXXXXXX……コンニャク? XXXXXXコンニャク?」

『あなたの言葉だけわかるのが不思議……こんにゃく? ってあのこんにゃく?』

「私もとても不思議ですよ。もしかして私、通訳として活躍できるかもしれませんね。あ、こんにゃくは食べ物のこんにゃくです。駄洒落です」

『……おじさんみたいね……』


 様子を見守っていた仲間達がやっと状況を呑み込み始めたようだった。

「……会話がものすごく飛んでいると感じるんだけど……やっぱり片方だけ理解できるとだけだと厳しいわね」

「不思議ね、自動翻訳機を使った会話って、はたから見たらこんな感じで聞こえるのかもしれないわね」

「ああ、そうか、未来に生きてるな。あんたら。GoogleとかAppleがやってるゴーグルとかを使うとこうなるのか」

「リョウコさんが仲間になってくれると、意思疎通しやすくなって助かるのだけれども、鬼人族の商人さん達とのやりとりが大変なのよね、いつも多めに持ってきてくれるからありがたいんだけど」


 リョウコも落ち着いてきた様だが、最後のショウコさんの発言でまた混乱し出す。

「……え? 鬼人族と取引? 敵なんじゃ??」

「鬼人族は敵なんかじゃないぞ? 助け合って生きている感じだ。何で敵?」

「あれ? ミッションのターゲットにも出てきますし、ラスボスも鬼人族なんじゃないかとにらんでいるのですが……」


「……え? ラスボスが鬼人族?」

「そう思わない……感じですか?」

「ラスボス……いないと思うんだが……黒結晶を守る何かだったらって感じだなぁ……」

「本当に違うゲーム……目的なんですね……」


 しばらく静寂がその場を支配する。みんなそれぞれ今の状況を整理し、これからどうするか考えているようだった。俺もどうすればいいか迷うな……困ったぞ?

「それで、カタシさんどうするのかしら? 情報をもっと整理しないと駄目かと思うのだけれども、彼女を仲間に迎え入れるのかしら?」

「え? あ~」


 あ、そうか、思わずリョウコは仲間になったものかと思っていたけど……そりゃ皆からすればそうだよな。

【先ほどからリョウコに対する警戒心が無いように思われます】

 ……それは自覚がある。ってかリョウコもそんな感じに見えるんだけど……ちらりと彼女のを見るとやはりあちらも同じような感じだ。気が付くと俺の隣にひっついているし……


「……そうでしたね……先輩がいるから思わず……先輩、私どうすればいいんでしょう? 仲間から捨てられた可哀想な私を引き取ってくれたりはしないでしょうかね?」

「……その甘え方はやめろ……人前で」

「相変わらず固いですねぇ……」

「酔っぱらってるのか?」

「数か月ぶりに先輩に会って興奮してるんですよ」

「……数か月?」


 ショウコさんが迷いがなくなったみたいで俺に目を合わせてくる。

「大分仲が良い方なのですね。カタシさん、信頼できる方なのかしら?」

「ああ、そうっすね……ゲーム好きですが、だまし打ちとか、卑怯な手で勝つのはあまり好きじゃない王道系の人間ですかね。捨て猫拾ったら里親探しまでやったり、後輩の面倒をちゃんと見てくれたりして凄い助かったりしてますし。まぁ、割と優しい系の人間ですしね。まぁ、可愛いわりに長年彼氏ができブペッ!」


 気が付いたらリョウコの手が俺の口を塞いでいた。ってか、早すぎて対応が出来ない……ってか痛い……あれ顔が真っ赤? ちょっと涙目?

【モラルハラスメントと言うのではないのですか? あなたの世界では?】

 あ、そうか、どれだけ親しみやすいかを解説しようかと……

「先輩……喋りすぎです……」

「フハン……」


 あれ? なんか強い視線を……殺気みたいのを感じるんだが……

【ナオエは隠せていないようですね】

 え? ナオエさん??


「……とっても仲が良いようね……」

「あら? もしかしてあなたが「婚約者」なのかしら?」

「……えっ? そうなの? あれ? ……違う人じゃ?」


「違いますよ! あ!! 先輩! 先輩たちはいつの人なんですか?!」

「何を言ってるんだ、いつの人って……」


「私を知っているって事は高校以降ですよね? 例えば、先輩が来年、俺は結婚するんだ! と言っていた時期か、フラれた……俺の人生オワタ……と私に泣きついて飲み屋で慰めた時と何方辺りで?」

「……え?!」

「あら?」

『えっ!?』

「大変ねぇ……」


 リョウコがとても意地悪そうな顔をしている……やり返してきてるな……

 女性陣達が何とも言えない表情をしてるじゃないか……くそっ……

「……そのあと一月後くらいだ……」

「だとすると殆ど同時期か……」


 ……ああ、なるほど、こちらに転移してきた時を知りたかったのか……そうか場合によってはこちらの知識をあちらに持って帰ったりもできるのか。

 記憶を持ち帰れれば……まぁ、ほとんどの人が持って帰ろうとはしないだろうな……死んでしまうんだし。勝者のみが持ち帰ったりするんだろうなぁ……

【でしょうね……いい思いをしたもののみがその選択をするでしょう】


 リキさんが持っていた妖魔の王の大剣を収納ポーチにしまい移動の準備を開始していた。

「話が飛び過ぎているように思うんだが……そろそろ帰ろうぜ、腹減った」

「そうね、カタシさん、その子の面倒はあなたが見る……でいいかしら?」


「そうですね……大丈夫だと思います」

「やった!」


「……リョウコ、鬼人族ともめない? 大丈夫?」

「大丈夫ですよ。ナオエ先輩。人と揉め事起こさないのは得意なんです」


「「「……」」」


 つい今しがた、揉め事を起こして仲間から外されたのを見ていたような気がするんだが……


「あ、あちらの世界での話ですよ……こっちだと色々ありまして……ああ、ちょっと整理する時間をください。ちゃんと後で話しますね……」



 サチさんが移動を開始しようとすると、俺の腕を引っ張って引き留め小声で伝えてくる。

「カタシさん、もしもの時は彼女を『固定』して足止め……できるかしら?」

「……まぁ、そうですよね。大丈夫です。殺すのは抵抗ありますが……それくらいは」

「よろしく。じゃぁ、いきましょう」


 リョウコの持っている情報はおそらく今後の攻略に凄い生きるとは思うけど……リョウコがどう出るかだな……ってか、テストプレイヤーが一番厄介じゃないのか? 5人も記憶を持ってやり直してるって本当か?

【……】

 この辺は答えてくれないかぁ……やっぱ。


【すみません】


 ……やり直しの可能性は高いって事か……


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