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「バトロワ」無視してサバイバルライフ ~デスゲームに巻き込まれた俺は「攻略」しなかったら最強になってた件  作者: 藤明
2章 新たな仲間と拠点づくり

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第35話 アーゼさんの勘違い?

 14日目


「カタシ君、起きて、朝よ」


 俺は体をゆする女性の声を聴いて段々と目覚めていく……あれ、確か彼女とは別れたよな……これは夢か?

「もう少し寝かせて……」

「皆起きてるし、えっ!?」


 ん~もう少し寝たいだけなんだよ……一緒に寝ようゴロンだよ……あれ、何時もより固くて……なんか柔らかいな……

 あれ? 現実か? ……って事は……この抱きしめた感触は……ナオエさんか……


「お、おはよう……」

「……おはよう……ご、ごめん」

「……う、うん」


 一瞬抱き枕になっていたナオエさんが俺の前からススっと遠ざかっていく。

 先に起きていた3人になんだか生暖かい目で見守られていた。

 リンカさんの口がニマニマしてる……


 まだはっきりしない頭を無理やり起こす。

 三交代の真ん中の番はちょっとつらいもんだな……寝てる途中で起きるのはしんどい、ちょっと無理しても二交代の方が良いのだろうか?


 ナオエさんとジンパチさんの様子をみる限り、特に問題がなかった様だ。

 アヤノさんが『家事』スキルを発揮し、この世界でも、すごい良い香りのする朝ごはんを作ってくれてるみたいだな。良い香りが辺りを漂っている……


 ……朝ごはんの準備やらなくても大丈夫そうだな……

 手持無沙汰になったので早速スキルとログの確認をする……


 **********************

 SP:97%

 スキル:『固定』: LV  4.3  

 使用可能容量:24350/42800㎤


 スキル『自動追尾』:LV  3.6

 射程距離:122m

 追尾速度:最大時速154㎞

 最大重量:17.2kg

 最大個数:3

 **********************

 初めてSPが減る状態になっていた……スキル増やせば増やすほどスキル上げが厳しそうだなぁ。

 何となくだけどメインの『固定』と上がり方がが違う気がする。他の人にも聞いてみるか……


 プレイヤー達のログを確認してみるが、今日も魔獣に一人、妖魔に3人、現地人に2人と出てるな……プレイヤー同士が無かった。もしかしたら彼女達みたいに、ほかのプレイヤーと協力する体制に移りつつあるのかもなぁ……


 アヤノさんが作ってくれたご飯は、「クマ肉香草焼き山菜定食」になっていた。

 味噌汁さえあれば日本にいるときと変わらない状態になっていた。どんだけ『家事』スキルが凄いんだろうか?

 そんな疑問を持っていると、ナオエさんが同じようなことを考えたらしく質問をする。


「これって、『家事』スキルのおかげなんですか? それともアヤノさんの経験からくるものなんですか?」

「そうねぇ……スキルは情報と調理方法を教えてくれるだけだから……後、こういうのを作りたいってのが無いとスキルが発動しないみたいだから……難しいところねぇ……」

「なるほど……あちらの世界でも料理が上手な感じ……か」

「え? あ、そこまでではないわ。その、女性のたしなみとして頑張って学校に通ってたくらいで……」

「あれ? アヤノさんってオーエルですよね?」

「そ、そうよ」

「学生じゃないのに学校に通うんですね」

「……そうね。料理くらいできないと不安になったの……いろいろと……」


 その動機でここまで作れれば凄いと思うけど……情報だけだったらなおさらだよな。

 自動的に『家事』してくれるスキルじゃなくて、情報アシスト系なんだな……魔法みたいに『家事』をしてくれるわけじゃないのか。これはアヤノさんの現実の技能に感謝だな。


「ごちそうさまです。美味しかったです。アヤノさん」

「! ……どういたしまして……ありがとう……」


 何か本気で喜んでくれているみたいだ。しっかりと伝えておいて良かった。

【……カタシ……あなたは……なぜ彼女に振られたんですか?】

 あ、いや……その……ちょっと賭け事みたいなものに手を出して……

【……それは最悪ですね……】

 まぁ、そうだよな……稼ぎが少なくて心が弱いおれのせいなんだ……

 ドルを買ってれば勝てるとおもったんだよ……結婚資金ってすごいかかるっていうから……

【……】


 朝ごはんを終え、片付けと出発の準備をしていた。

 とりあえず、女性陣の強い希望で洗濯と水の追加。と、できるなら水浴び。

 それと新拠点の選定と整地くらいまではやろう……という事になっていた。

 整地……って重労働だよなぁ……と思いつつも、スキルの事を考えると簡単なのか? とも思ってしまう。やってみるのが楽しみだ。

 まぁ、この考えも食料が潤沢にある状態だから出来る選択なんだけどね。

 あ、食料って肉はそろそろ危ないか?


「クマ肉、大量に残っているけど……そろそろ危険だよな?」


 アヤノさんが俺のつぶやきともいえる声を拾ってくれる。

「あ、私、状態を見れますよ。食べれるものが『鑑定』出来る感じで……」

「え? ほんとですか? 物凄く助かります……」


 俺は四次元収納ポーチからクマ肉のブロックを取り出す。何かまだひんやりしてるんだよね。

 本当に中身の温度12度なんだろうか? 冷蔵庫から取り出した感覚なんだけど。

「……この肉っていつ獲ったものですか?」

「6日……7日くらい?」

「凄いですね、まだ大丈夫そうです。あと2、3週間くらい、いや、それ以上は持ちそうですね」

「……冷凍魔法凄いな……」

「冷凍魔法?」

「クマを狩った時にいた鬼人族がかけてくれたんですよ。恐らく肉を傷ませないためにですけど」

「……なるほど……冷凍魔法……欲しいですね。冷やしてから入れれば温度はそのまま……って、あれ? 袋の中は完全に真空なんですよね?」


 ん? 確かアーゼさんがそんなことを言っていたよな……生きたまま中に入れると空気が無いから死んじゃうって……


「おそらく」

「……と言う事は空気が無いと温度が伝わらないですし、温度はそのままなんじゃないですか? 冷蔵庫に入れた様にひんやりしてますよ? この肉」

「……あ」


【……え?】


「温度がそのままだとすると……狩った肉をすぐに冷やして入れればだいぶ持ちそうですね。知りませんでしたよ」


 俺は思わず空中に漂っているアーゼさんの方を見る。無反応だな。

 不安になったのでナオエさんの方を見てみる……

「……12度になるんじゃなかったのか……」

「そうね……空気が無いって事は温度がかわらなかったのね……魔法の不思議空間はわからないものね」


 俺と同様、ナオエさんも複雑な表情をしていた。

 それだと保存方法を根本から間違えていたことになる。出来るだけ早く入れるのではなく、できるだけ温度を低くした状態で収納をする必要があったようだ。


 一瞬アーゼさんがアホなのかと思ってしまった。確かにそうだよなぁ……

【すみません……設定は12度ですが、空気が無いとそうなりますね……どうやらこの魔法の空間ですと……そうなってしまうようです。マニュアルに追記しておきます】


 アーゼさん……俺てっきり、四次元収納ポーチに入れたら12度になると思ってたよ……そういえば焼いた魚が生暖かいままだったな……その時に気づけよ、自分。


「アーゼさん、念のため聞くけど、四次元収納ポーチの気圧はいくつ?」

【気圧ですか?……地上と同じ圧力の様です……こちらは空気入りの袋が破裂してしまったのでそうしたみだいですね】

 なるほど……不思議な空間だなやっぱり。空気が無い真空なのに気圧があるって不思議すぎる……


 ってことは、最初の狼の肉とかも空気無しでも常温保存だったからすぐにダメになったんだなぁ……

 ずっと体温に近い温度だったのか? 確か体温くらいの温度って一番雑菌が増えるんだっけ?

 魚はもともと冷えてるようなもんだし、狩った後は川の水で冷やす例の処置をしたほうがよさそうだな。

 やっぱり冷凍魔法欲しいな……アスティナさん来ないかなぁ……氷の魔法を教えてほしい。


 アヤノさんが若干不思議そうな表情で俺に質問をしてくる。

「あの、失礼ですが、食料ってあとどれくらいあるんですか?」

「あ~……クマ肉がほぼ一頭分あって……半分以上……200㎏くらいはあるかも、米が15キロ以上と、山菜を保管してるくらいかなぁ……この辺は海も近いから魚獲れるから割と潤沢かなぁ?」

「クマ肉が200キロ……米が15キロ……すごいですね……」

「カタシさんたちってすごいんだね……私たちは妖魔の野営で盗んだ果物しかないよ……米の袋なんてあったのかなぁ……小麦はあったよね。あまり食べる気にはならなかったけど……」

「……」


 盗んだことに罪悪感があったのか、アヤノさんが苦笑いをしていた。

 俺はナオエさんの方を見る。

 米に関しては、彼女が大怪我をしたアスティナさんに支給品の薬を使ってくれたおかげなんだよなぁ……

 なけなしの2本のうちの1本を……

「米は鬼人族からお礼でもらったやつだね……ナオエさんのおかげだ」


「え? 鬼人族から? 敵対的じゃなかったの??」

「……是非とも鬼人族と仲良くしましょう!」

「友好的な人たちだったんだ……あ~知ってればぁ! 仲良くしておけばよかった!」

「遠くでこちらの方を観察している感じだったものね」

「バカな事やってる連中くらいにしか思われてなかったのかも……」

「突然来た訪問者ですものねぇ……これからは友好的な行動をとってみましょうか」

「うん!」


 アヤノさんとリンカさんが鬼人族との友好派閥に一瞬にして入ったようだった。


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