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「バトロワ」無視してサバイバルライフ ~デスゲームに巻き込まれた俺は「攻略」しなかったら最強になってた件  作者: 藤明
2章 新たな仲間と拠点づくり

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第34話 中学生も来ちゃったの?

 中学一年生……そうか……そうだよな。


 固定概念で18歳以上の人間が若返る……って勝手に思ってた。

 18歳の肉体年齢に一律にする……って意味だったんだな。


 中学生か……駅前で出勤時間だから……小学生も電車通学にしてるのを見るし……さすがにあの時間に赤ん坊は……あ、たまに保育園預ける人がだっこしてたりするな……どうなるんだ? その場合は?


【どうやら11歳以下は魂の複製対象にいれていないようです。】

「え? なにそれ、下手すると小学6年生もこっちくるってこと?」

【……ええっと……小学生、はい、そのようですね】

「まじか……」


 アヤノさんとリンカさんが俺の方を見て、大丈夫? といった表情をしている……あ、そうか、アーゼさん、「相手には見えないナビ」と声を出して話をしてしまった。


 ナオエさんがすかさずフォローをしてくれる。

「えっと、この人はナビと仲が良くて……良く話してるんです」

「え? これ……音声ガイドの事ですよね? ヘルプ的な……」

「……会話できたの? Alexaかと思ってた。全然必要な答えをしてくれないから使ってなかったんだけど?」


 あれ? ナビと会話……しないのか?? siri みたいなもんだぞ?

【人工知能と一緒にしないでください!】

 あ、ごめんなさい。

 魂でしたね……怒らないで……


 あれ? 

 ってことは性格によっては答えてくれないナビもいる……のか?

【そうなりますね。私は面白いから答えていますが……基本は放置みたいですね。仲間を見る限りは】


 ……それは……本当にありがとう……

【いえいえ】


 俺は腕を引っ張られる。ナオエさんが遠くを見ながら引き締まった表情をしている。

「カタシくん、早めに場所を変えた方が良いかも。遠くの方で嫌な気配が……」

「……みんな、こいつらの鎧を剥いで収納ポーチに!」

「わかりました」

「わかった」


 ナオエさんとジンパチさんはすぐに作業に取り掛かっていたが、女性陣二人は呆気に取られてた。


「えっ?」

「持ってくの?」


 ジンパチさんが顔を上げて懇願する。

「鉄は貴重品なんですよ。お願いします」

「……わかりました。やはりこちらでもやるのですね」

「男子はみんなドロボーみたいの好きだね……」


 ドロボー、まぁ、そうだ。ドロボーというより追剥ぎだけどね……と思いつつ、男子とかいうあたりで本当に中学生なんだなぁ……と思ってしまった。


 鎧を剥ぎ終わり、移動しようとするとかなり遠方に小妖魔の集団が見えた。

 あちらも同じようにこちらを発見し、手を出そうか迷っているようだな。まぁ、こちらも5人もいるし同数だもんな。


 とりあえず新たにゲットした複合弓で矢を放ち『自動追尾』で笛持ちの喉に突き刺しておいた。向こうはむこうで距離が離れすぎて当たらないと高をくくっていた様で、ひと騒ぎになっていた。

 ……これって弓矢必中スキルになるんだな……投げても置いても変わらないけど……SP消費は大分減るかな? 妖魔も凄腕の弓矢使いがいると思えば近づいてこないだろう。


「凄いですね、この距離を……」

「弓矢のスキル?」

「あー、違う。違います。妖魔たちが混乱している間に行きましょう」


 俺たちは相手が混乱している間に、足早にその場を後にした。



 §  §  §  §


 道中は妖魔も魔獣も全くいない安全な移動になった。


 俺たちは安全を考慮し、いったん崖の中腹の拠点に移動をした。

 妖魔たちが相変わらず騒がしいのと、さらなる追手がかかることを考えると、槍投げ君とジンパチさんのいた拠点はおそらく妖魔の探索の影響下に入ると思えたからだ。


 ナオエさんの『伸びる』と『固定』を駆使して崖の中腹に移動をしたのだが、二人ともすごく喜んでくれていた。

 ジンパチさんは高所恐怖症らしく、若干ひきつった顔をしていた。

 ナオエさんの『伸びる』の能力が上がったせいか、槍の『伸びる』一発で40メートルの高さに登っているのだから……まぁ、当たり前か。俺も少し怖かったし。

 遊園地のフリーフォールくらいの高さはあるよなぁ……


「すごい! 遠くまで見える!!」

「すごいですね……ここなら安全……」

「良い眺めですねぇ……ここが拠点なんですね。あ、焚火の跡が……ほんとにここで生活してたんですね」


 確かに安全なんだよね、妖魔と魔獣からは……なんだけど……

「ここは仮の拠点。確かに安全なんだけど……」

「『爆発』とか、破壊するスキルを足元に撃たれたら崩れ落ちますので、その時は非常に危険になります……って聞いていたより怖いですね、見晴らしがよすぎです……」


 ジンパチさんが腰を引けながらも崖下を見ながら詳細を説明をしてくれる。

 日もかなり落ちてきたのでジンパチさんが持っていた素材で石のかまどを作ってくれる。

『柔化』でつくる岩のかまどはまるでレンガ造りのかまどに見えた。相変わらず岩が曲がるのは不思議だな……巨大な粘土細工を作っているみたいだ。

 さてっと、早速竹で作った飯盒の出番だな……5人分か……すぐになくなっちゃいそうだな……リサイクルできるのか竹の飯盒って?


「すごいですね……柔らかくなるスキルですか……」

「石が粘土みたいに。粘土のスキル?」


 やっぱりびっくりするよねぇ……って、あれ? この二人のスキルって聞いたっけ……女性だからって警戒心薄かったかもな……


「そういえば二人のスキルは?」

「私のスキルは『プレッシャー』です!」

「プレッシャー?」

「見ててくださいね……」

「ダメっ!!!」


 リンカさんにアヤノさんが覆いかぶさるようにして止める。

「リンカちゃん? いつだがまとめて野営壊したの思い出して!」

「あ……そうでした。威力調整が下手で……この辺まとめて壊しちゃうかもですね」


 アヤノさんの目が笑ってないな……リンカさんの目も逃げてるし……本当にやらかしたっぽいな。リンカさんはノリで動くタイプみたいだな。ちょっと注意が必要みたいだ。

 それにしても……この崖のテーブルマウンテンが崩れたら……多分、ナオエさんと俺しか助からないな……ジンパチさんが地面を柔らかくしてもそのまま地面に突き刺さりそうだ……


「えーっと、そうなんだ……つぶす的な?」

「それです。押しつぶせるんです。ズドーンって」

「それは便利そうだな……」


 俺は思わず道路工事の時の地面プレス機を思い出していた。

 どれくらい潰せるんだろう? もしかしたら整地作業に使えるとか?


 俺がクマ肉を取り出して料理をしようとすると、アヤノさんが立ち上がる。

「私のスキルは、見てもらった方が早いかもしれません」


 アヤノさんが収納ポーチから色々と草や実などを取り出す。

 ジンパチさんが調整して作ってくれた木の作業台の上で調理が始まる。

 素晴らしいナイフ捌きでみじん切りにしたりして、俺が作りかけていた熊鍋に色々と入れる。

 なんか、すでにいい香りだ……

「……もしかして、塩……在ります?」

「あ、どうぞ」


 クマ肉も塩を適度にふりかけ香草を入れてフライパンで焼いてくれる……ってか手慣れ過ぎてる? どこの調理師だ?? 本職?

 その場にいる全員が匂いにつられてよだれを垂らしていた。

 折り畳みテーブルに並べられた食器に料理が盛られていく。

 ってか、料理だよ!! 焼いただけ、煮ただけのものじゃなくなった!


「えっと、私のスキル……家事なんです……」

「……かじ?」

「家の方の家事?」

「あ、そっちです……食材に仕えるものが分かるのと、洗濯、掃除……衣服の修繕……などですね」

「……」

「……」

「……じゅる」


 俺はアヤノさんの説明を聞きながらも料理の方に目が釘付けになっていた。

「あ、どうぞお食べください……山菜や肉ありがとうございました」

「「「「いただきますっ!」」」」


 どれくらいぶりだろう……ハーブもスパイスが利いたようなこの味……天にも昇る気分だ……

 塩味も微妙なさじかげんでめちゃくちゃうまい。同じ肉のはずなのに……なんでこんな差が……

「あ、コメもあるんで、食べましょう。皿が足りないか?」

「あーそうだね。洗ってない奴しかストックしてないかも。明日洗いに行こう」


「え?? 米があるんですか?」

「そういえば……この懐かしい匂いは……ご飯だったんだね! 竹がごはん?? なにこれ?」


 とりあえず綺麗な食器を選んでご飯をよそって渡す。アヤノさんの目から涙が零れ落ちていく……

「大丈夫ですか?」

「……米なんて……こんなに落ち着いてしっかりと食べられるなんて……久しぶり過ぎて……」

「アヤノさんの料理がこんなにおいしいなんて知らなかった。ずーっとカロリーメイトだったから。平和っていいですねっ! ご飯最高です!」


 美味しさに感動する人間と、安全に感動する人間が入り混じり変な空気になっていた。


 まぁ、みんなが喜んでくれてよかったか。



 そして……


 ああ、やっぱり眠りこけてるなぁ……

 何かみんなご飯をしっかりと食べると眠っちゃうんだよね。

 ナオエさんが女性の寝場所まで二人を軽々と運んでいく。しかもお姫様抱っこで……物凄くパワーアップしてるな……女性じゃあれ出来ないと思うんだけど……

 ジンパチさんは驚くというより、固まっていた。


「彼女には勝てない気がしますね……」

「ほんとに……」


 §  §  §  §


 二人が眠った後、三人で集まって後片付けと陣地の構築をしていた。

 ジンパチさんがいると岩とかを自由な形に変形させられるので、本当に砦化させることが出来るな……

 ナオエさんがスキルのテストをしながら小さな声で話しかけてくる。


「あの二人、どう?」

「うーん、今のところ大丈夫そうだけど、ヤバい人だったら人前で寝ないだろ?」

「確かに……大丈夫かな? 私の予測だけど、スキル複数もってそうなんだよね」


 陣地を作ってくれているジンパチさんも話に入ってくる。


「僕も思いました。さすがに家事だけじゃ中央から逃げだすのは厳しいかと……リンカさんのスキルが優秀なのかもしれませんが」


「まぁ、そうだよね。一応警戒しつつ寝ますか……」

「そうね、今日は3交代で行きましょうか」

「了解」

「承知しました」


 §  §  §  §


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