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「バトロワ」無視してサバイバルライフ ~デスゲームに巻き込まれた俺は「攻略」しなかったら最強になってた件  作者: 藤明
2章 新たな仲間と拠点づくり

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第31話 拠点の相談、気を使われる気恥ずかしさ

 俺たちはジンパチさんの拠点に来ていた。


 夜はここでしのぎ、明日には安全な崖の拠点に移動しよう……と言っていたが、説明をするとジンパチさんから待ったがかかった。


「ちょっと待ってください。『爆発』するスキルがある以上、地盤がしっかりとしたところに拠点を構えた方が良いかもしれません」

「たしかに、槍投げ君とか、妖魔には対応できるけど……爆発は無理だね」

「ってことは、拠点……砦的なものを築いた方が良いって事か」


「はい。幸い、僕のスキルを利用すれば小さな砦は作れるわけですし」

「崖上に拠点作ったら……私とカタシ君がいないと、ほかの人は戻れないのよね……」


 そうだった。今まで二人行動だったから……あそこがものすごく安全で快適だったから忘れてた。崖をくりぬいて砦を作ったらだめかな? って地盤問題あるから崖が崩れたら落下死……か……人を増やすには向かないか……


「なので、わりと海岸にも近い、川にも近いこの近くの場所に砦を作って拠点としませんか?」

「それって、石のドームで砦全体を囲うってこと?」

「いえ、普通に砦の周りに堀を作って壁を作る感じですね。地面に逃げられる穴を掘っておきますのでいつでも放棄できる砦にしてしまえば安全かと」


 うーん。もう少し人数が増えてから……だったら良いけど今からか……巨大な魔獣に対しても大丈夫な堀と壁を作るとしたら……ちょっとスキルレベルも作業員も足りない気がするな……


「カタシ君、どう思う?」

「そうだなぁ……とりあえず平地、というよりこの辺に拠点を作るのは賛成。なんだけど、巨大な魔獣の調査かなぁ……聞いている感じだと、妖魔と普通の魔獣は撃退できそうだけど……」

「あ! そうか……巨大ワニ……あれほどの大きさだと厳しいですね……」

「スキルレベルを上げてからの方が良いかもね」

「あとは、ドロップアウト組をスカウトできればいいね。良いスキルがを持っているといいんだけど……」


 しばらく拠点の議論は続いた。

 とりあえずは一旦崖の拠点に戻るのは確定。この周囲の敵性生物の調査……を行った後、拠点候補を選定する。という話の流れになった。

 クマ肉もそろそろ飽きてきていたが、ジンパチさんは喜んで食べてくれた。

 クマ肉はアスティナさんが半冷凍してくれたおかげでかなり持ちが良さそうだった。取り出すとまだ冷えてるんだけど……なんでだ? 中身12度じゃなかったっけ?


【なんででしょうか……おかしいですね……】

 ……アーゼさんにわからないんじゃ……俺の頭じゃ理解できないよ……


 さぁ、そろそろ寝るか……というときにナオエさんから待ったがかかった。


「ねぇ、普通なら、この岩のドームを真っ先に攻撃するよね?」

「え?」


「まぁ、そうだね……目立つからな」

「そ、そうか……てっきり安全かと……かといってほかの場所は扉も窓もありませんし……妖魔が入り放題ですよ? たまに来るんですよ……」


 俺はナオエさんと顔を見合わせる。もう慣れっこになっていたので、そんな事かくらいに受け止めていた。

 俺たちは小さめの家に入り、襲われにくそうな場所を選定する。

『固定』や『伸びる』で資材で屋根裏を作り眠るスペースを作っていく。

 最近拾った木のベッドも空中に『固定』する。

 うん……寝やすそうだ。


 俺たちの手慣れた寝床づくりにジンパチさんがびっくりしていた。

 なんでだろ?


「あ……僕はあっちの岩のドームに行っておきます……」

「へ?」

「あ、いや、さすがに恋人同士と一緒の場所で寝るのは……ちょっとあれかと思いますし」


「え?」

「へ?」


 俺はふと寝床を見てみる。確かに……ナオエさんと最近はかなり近い位置で寝る様になっていた。お互い不安が強かったから……それが習慣に……

 LEDランタンで照らされたナオエさんが挙動不審になっていた。俺もなってる気がするけど……


「あ、すいません……違いましたか……そうですよね。あちらの世界で結婚してたり、恋人とかいたら「浮気」になっちゃいますもんね」


「! だ、大丈夫ですから、みんな一緒に寝る方向で!!」

「き、危険ですからまとまりましょう」


 ジンパチさんは俺たちの反応にやや困っているようだった。

「……は、はい分かりました……失言でした……すみません。あっと、僕はあちらに行きますね……お気を使わずに……」


 赤の他人だったらこんなことにはならなかったが、中学生の時の恋愛を引きずっている俺からしたら……感情がかき回されるのは仕方がないんだよ……

 ってか、気を使われて行ってしまった……一人で大丈夫かな? ……って今までも大丈夫だったから大丈夫か?


 しばらくして平静になってくると我に返る。気まずかったので俺も『自動追尾』のスキル上げをするために昼にジンパチさんにお願いして作ってもらった三つ巴ヤジロベーを回しておく。


 うん。

 上手いこと回ってくるくる回ってる。消費SPもほぼないみたいだな……これで『自動追尾』スキルが一晩でどれだけ上がっているか楽しみだ。


 ナオエさんが布にくるまりながら『固定』した木のベッドの上でもぞもぞとしていた。


「はぁ……そうだよね……普通は男女別か……」

「あ、別の方が良かった?」


 しばらくの間があった。


「……なんかそれは……イヤ」

「わ、わかった……」


「やっぱり「浮気」になるのかな……」

「……絶対にばれない「浮気」になるとは思うけど……」

「……そ、そうだよね……」


 ナオエさんのつぶやきに言い知れぬ重さを感じた。やっぱり結婚とか……してるんだろうか? なんとなく聞きにくかった。

 酒とかあれば勢いで聞けるんだけどな……


【残念ながらお酒の使用はお勧めできません。スキルのコントロールに影響が大きく出ます】


 え? なんで?? あ……そうか、妖魔たちの持ち物に「米酒」があった……妖魔が飲んでいたモノなんて飲みたくないけど……酒か……作っておくと仲間が作りやすいかもな……

 関羽か張飛は酒を盛られて襲われて死んだんだっけか?? 酒はサバイバルでやっちゃだめかもな……


 俺は色々と考えて寝れなくなるかと思っていたが……気が付くと、かなり疲れていたのか意識を手放していた。


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