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「バトロワ」無視してサバイバルライフ ~デスゲームに巻き込まれた俺は「攻略」しなかったら最強になってた件  作者: 藤明
1章 デスゲームというかサバイバルに巻き込まれた!?

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第22話 洗濯日和

 10日目


 小鳥のさえずる声で目を覚ます。

 まだ辺りは薄暗かったが、遠くの空が白んできた。こちらの世界の朝日は美しい……


 昨日は久々に『米』を食べたせいか、目覚めがすっきりして元気になった気がする。単純に穀物、炭水化物が足りなかったのだろうか?


 下着も長い布をまいた「ふんどし」になったが、綺麗なものに変えただけでかなりすっきりした気分だった。あとで汚くなった下着と、下半身を洗わねば……


 大分水も使ってしまったし、洗濯と飲料水の確保……水のろ過……色々とやらないと駄目だなぁ……川岸で全部やれると楽なんだけど、妖魔とか魔獣が徘徊してるから無理だろうな。


 生活圏の魔獣と妖魔退治とかしないとだめかね、やっぱり?

【カタシの言う安全を目指すならそうしなければなりませんね】

 ……やっぱり?


 俺は毎日の日課となったスキルとログを確認する。

 毎日寝る前にSPが減らないレベルでスキルを展開している。ナオエさんも同じことをしているので起きたら『伸びる』と『固定』で作った木のバリケードが無くなる感じだ。


 **********************

 スキル:『固定』 

 スキルレベル:3.3  

 使用可能容量:3340/6510㎤

 SP:99%

 **********************

 SPは相変わらず減らないな……物質にかける分には大盤振る舞いなんだろうか? 

 試しに減るギリギリで長時間試した方が良いのかもな……だけどSP切れをするとプレイヤーや魔獣に対処できないのでもう少し安全を確保してからだな。


 それにしても、体積がついに六リットルか……ペットボトル3本分……5ミリの厚さなら1メートルくらいの面積、一ミリだったら3メートル……上手く使えばかなりものも『固定』できるな。


 薄く伸ばせば全身を守れるかな? 砂とか流動的なものも四次元収納ポーチに入れておいた方が良さそうだな。『固定』で砂の盾とか、なんかに使えそうだ。


 色々考えながら昨日のログを確認する……

 魔獣とプレイヤーに殺されたのが一人ずつ……現地人は出て無いから、昨日の槍投げ君は生き延びたんだろうな……


 この世界にきて10日になるが、そろそろ食料と水が尽きてくる人たちも出てくるから、そうしたらまた色々動きが起きるんだろうな……


 すでにプレイヤーも38人脱落しているから、スキルオーブも38個排出されている……複数個回収した強いプレイヤーも出てきてるんだろうな……島の端っこに落とされて良かったわ。


 やられるとしても最後の方だろうし、その前に黒結晶の破壊が行われて終了になるだろうしね。

【……最後まで逃げ切るつもりなのですね?】

 そりゃそうでしょ、スキル一つであんなに厄介なんだから。

【……そうですか……地球人……日本人でもだいぶ違うのですね。性格が……】

 ……え? 他のプレイヤーはもっと積極的……なのか?


「おはよう……いつも早いわね……」

「なんか、鳥の声で起こされるようになったよ」

「たしかに……目覚ましみたいだものね……朝の鳥たちは」


 ナオエさんの無防備な雰囲気のサラシ姿に若干ドキドキしながら寝袋やバリケードを四次元収納ポーチにしまう。高校生の体のせいか性欲的なものが強くなった気がするな……


 アスティナさんたちにもらった服に着替えながら今日の朝ごはんの準備をする。

 最近は昼ご飯を取らずに、朝、夕の二食になりつつあった。なるべく日中を活動時間にあてたいからなんだけど……原始的な生活だと昼ごはんはとらないものなのだろうか?


 ナオエさんが手慣れた感じで山菜熊鍋を作っていく。塩も支給されたので味見しながら作るが、なんか海水よりはるかに美味いな……なんか入ってるんだろうか?


「あ、干しキノコいれみたよ。やっぱりいい感じね」

「あ、なるほどね……キノコ出汁か……」


 米に関しては満場一致でしっかりと炊ける環境を確保してから食べる事になので保留。やっぱりリゾットはあんまり……卵とチーズでもあれば……あ、チーズとかあるのかな? 


 今度アスティナさんに聞いてみるか。

 絵でチーズを表現するのは難しそうだな……



「今日のやることは洗濯……かな?」

「そうだね、あと、水の確保……あ……議題に上がっていた「竹」をとりたい。確かご飯が上手に炊けるはず……」


「あ、そうか……なんかのキャンプの本で見た事あるね……」

「支給されたサバイバル本にはのってないから、ちょっと試行錯誤しないとね」


【リクエストがあるのなら載せておきますよ?】

 よろしくお願いします! ほんと気の利く人だ。

【……♪】


 ナオエさんが自分の四次元収納ポーチに手を入れながら何やら考え事をしている。

「ねぇ、不動君の方にはノコギリは支給されてないの??」

「……無いな……」

「それじゃぁ、竹の蓋は頑張ってサバイバルナイフで削らないと駄目か……」


「……しんどそうだね……アスティナさんと交渉してノコギリ持ってきてもらうか?」

「そうねぇ……次はいつ来るかわからないけど……」

「すぐ来るんじゃないの?」


 ナオエさんはしばらく考えた後、難しそうな表情をする。


「……多分だけど、探検家のベストを着た人への対処を話し合って色々してからになるんじゃないかな……目的がお礼の品だけじゃなかった気がするし」

「あ、そうか、昨日の接触は……情報欲しかったのもあるよね。色々聞いてきたし」


 彼女達も、公害と化した「探検家のベストを着たプレイヤー」対策に追われるんだろうか?


 アッシュさんの洗練された動きと、アスティナさんの狙撃能力を思い出す。彼らは一般人と言うより戦士みたいだったものな。鬼人族全部があれくらいの強さだったら、米を盗んでる時に、矢や槍を突き刺されたり、魔法で打ち抜かれて終了だろうから、一般人、農家な鬼人族も多い……と信じたい。


 俺たちは朝ごはんを終えると、周囲を警戒しながら川の方へと移動をする。


「今日は随分と川の水が綺麗に見えるね」

「……透明……に見えるね」


 昨日は濁っていたが、今日は大分綺麗な感じだ。空のペットボトルや、ガラス瓶、小樽にできるだけ水を詰めていく。「やや汚れている綺麗な川の水」と出た。これからは透明度が高い時に水を汲みにくればろ過の手間が大分減りそうだ。

 気が付くと小樽が軽くなった気がする。水で満タン時は最低でもニ十キロ以上はあるはず……ステータスアップの効果が出ているのだろうか?


 それから綺麗な岩を見つけ、その上で支給された探検家のベストや服、下着を洗っていく。サバイバル本にあった洗濯に使える木の実と草をこすりつけ丁寧に洗っていく。今日は妖魔や魔獣の乱入はなさそうだな……洗濯ブラシが欲しいかも……百均のブラシで良いから支給してほしい……


 それにしても支給された服は丈夫だな。色々走り回ったけど傷がないな……ナオエさんはどれだけ色々な攻撃を受けて来たんだろう……

 支給された服、かなりボロボロだったもんな……中央は激戦なんだろうなぁ……

 行きたくないなぁ……


 靴自体は外の汚れをとったらそれなりに綺麗になった。臭かったのは主に靴下だったようだ。靴を洗うブラシも欲しい……ブラシは自作しないと駄目かなぁ……木の枝を細かく裂いたりするんだっけ?


 まだ日も高く安全だったので、廃村で拾ったシーツなども洗っていく……こちらは二人がかりで絞ったりしないとうまく行かなかったので共同作業になった。面白いくらいに汚れが落ちていくので面白かった。


 あらかた洗い終わると、さすがにこの場に干すのも危険が伴いそうだったので一旦、崖の上の拠点に戻る。支給されたロープと木箱や木の枝を駆使して服を中心にしっかりと干していた。洗濯ばさみとかほしいけど……さすがにないな。


 廃村に行ったときに洗濯系のグッズも漁らねば……とりあえず端木に切れ目を入れて洗濯物を挟み込む。天気もいいし早く乾くと良いな……

 何かナオエさんが感心してるけど、何に対してだろう?


 それからはひたすら飲料水のろ過作業と、煮沸消毒をひたすら繰り返していた。

 ろ過装置は少しだけ改良を加え、前よりはきれいな水が出ている気がする……ちょっと薪の減りが早いのが気になって来た……煮沸消毒に使うエネルギーが多いんだろうなぁ……

 でも煮沸しないと病原菌の問題がな……鍋がもう少しあれば効率いいんだよね……やっぱりもう少し探索した方がよさそうだな。


 作業に没頭をしていると、気が付くと日が落ち始めようとしていた……


「……水道がある文明って、本当にすごい事なのね……飲み水の確保だけで一日がかり……」


「確かに……飲める水が支給される……きれいな水が懐かしくなってきたね」

「そうね。あ、でも洗濯に水を使わなかったから大分ストックたまったんじゃない?」

「確かに。ここなら洗濯OKだね。ちょっと地図にメモっとくか……」

「メモ?」


 俺はUIの地図の機能を使って現在の位置に印をつける。ナオエさんが「そんな事もできたのね……」と自分の地図を確認していた。


 洗濯ものを取り込む。思ったよりもいいにおいがするようになっていた。さすが現地に特化した情報のサバイバル本だ。汚れもとれるしそれなりに良い匂いがする。

 廃村のシーツが良い感じできれいになったので寝るときに使ってもいいな……前の状態だと使いたく無かったもんなぁ……


 ナオエさんが俺の近くに来てふんふんと匂いを嗅ぐ。


「うん、大丈夫そうね」

「お、おう……」


 何も嗅がなくても……って、ナオエさんもなんか良い匂いがするし。やっぱり洗濯は大事だな。なんか今日からナオエさんの物理的な距離が近くなった気がする。


 俺、結構匂ってたんだな……

【そのようですね……たまに顔をしかめてましたからね】

 ……マジか……気が付かなかった。


 さすがに10日も同じ服……下着を掃くのと、サバイバル生活……汗もたくさんかいてたから……まぁ、臭いよなぁ……


「ねぇ、明日からどうする?」

「竹探しと、探索かなぁ……槍投げ君のことも気になるし」

「そうね。あと不動君が見かけた革鎧君の動向も知りたいね」

「ああ、そうか……忘れてた」


 俺たちは地図を見ながら明日のことを話し合った。


 この崖上の拠点は本当に安全のようだ。

 後はこの拠点周辺の外敵を排除すればしばらく安泰なんじゃなかろうか?


 クマ尽くしの夕ご飯を食べた後、バリケードを作成してぐっすりと眠った……なんか段々と寝つきが良くなって来た気がする……この世界に慣れてきたのか……

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