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「バトロワ」無視してサバイバルライフ ~デスゲームに巻き込まれた俺は「攻略」しなかったら最強になってた件  作者: 藤明
1章 デスゲームというかサバイバルに巻き込まれた!?

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18/21

第18話 崖の中腹の拠点・ここなら安全だよね?


俺たちは崖の中腹……岩が張り出した場所へと登り、そこでキャンプを張っていた。

地上にいる槍投げ君からは直接狙えない様な、洞窟の様な場所だった。


『伸びる』と『固定』を利用した丸太エレベーターを利用し、サクサクっと平たい場所を陣取ることが出来た。スキルが無かったらこの場所は選択肢に入らないだろうな……ってかロッククライマーくらいしか来れないんじゃなかろうか?


あ、翼竜とかがいたら……ちょっとヤバいかもだけど……見る限りはこの辺には巨大な飛行系魔獣はいないようだ。島の中央の山の周りには沢山飛んでいたから……強い魔獣は中央に集まるのか?


遠方からは若干目立つかもしれないが、かなりの安全地帯と判断して火を焚いてクマの肉を焼いていた。

どんな味なんだろうか?? 最近魚が主食と化していたのでちょっとだけ期待してしまう。

周りにバリケードがわりに置いた木の箱や、支給されたキャンプ道具を見て、これが本当に崖の上なのかと思ってしまう?

四次元収納ポーチが無かったら……実際に荷物としてここまで運んでいたら大変だったな……としみじみと思っていた。



焼けてきたクマ肉串を見てナオエさんがよだれを垂らしていた。


本人は気が付いてないみたいだ。

ほんとにいい匂いがする。香辛料も何もつけていないのに甘い香りがする……なんでだろ?


「……物凄く美味しそうね……」

「だね。ではさっそく……」


クマ肉串を食べてみる……半端なく惜しい……なにこれ? 

クマってこんなにおいしいの? あれ? 肉食獣って不味いとか聞いた記憶があるんだけど?? 


なんか涙が出てきた。


「……おいしい……おいしすぎる!」

「熊肉は高級……って言われている意味わかるね」

「そうだったのか……」


【こちらの世界でもクマの肉は重宝されます。あと皮脂や内臓の一部も高価ですよ】


「ああ、だからアスティナさんもお礼を言ってたわけか……」


「ん? また? 通訳してよ、アーゼさんの言葉」

「皮脂と内臓は高級だってさ」

「ああ、なるほどね……だからあんなに厳重に葉っぱで覆ってたわけか……」


俺は鬼人族のアスティナさんがクマの皮脂を大きな葉っぱで包んだ時に、そこらの細いツルから紐を簡単に結って作ったのを思い出していた。


「紐もツルみたいのからスルスルっと結ってたし、現地の知識と力必要な気がしない? 仲良くしておく?」

「……うーん。そうなんだけど、なんとなくわかるでしょ? ちょっと危険かも」


「うん、鬼人族って強いよね……クマは普通に狩れちゃう種族って事だもんね」

「クマの解体に慣れてるって事はそうだし、それに、なんか雰囲気が……私たちを恐れてる感じ、全くなかったでしょ?」

「確かに。俺だったら目の前にあるトラックがビルの向こうにすっ飛んでたら……逃げるな」

「私たちのスキル見ても怯まないから……おそらく何とかなるくらいに思われてたのかもね」

「そんだけ彼女も強いって事かぁ……」

「彼女の仲間もそれだけ強いだろうし、人によっては部外者お断りって場合もあるしね」


「確かに……か弱かったら一人でこんな森で一人でいないよなぁ……」

「解体の時に使ってた「氷の魔法」も人に向けて使ったら動けなくなるだろうし」

「そうだね、他に魔法があったら……」

「それもわからないんだよね、やっぱり言葉かぁ……」


言葉が喋れれば彼女たちのコミュニティに入って、黒結晶の破壊を待つ……ってのも安全な可能性が高いから選択肢に入ったんだろうな……


山菜熊鍋海水味も食べる。


こっちもなんかおいしい、おいしいけど……


「肉にくしいね……」

「肉体がアラサーだったら胃がもたれてるね……」


とりあえず若い身体に感謝だな。これくらいは全然大丈夫だ。

山菜の味などにも慣れてきたので、美味しいやつと不味いやつをうまい事ブレンドするようになっていた。アーゼさんからも、【栄養のバランスが良い食事になってますね……おいしいのですか?】 と、栄養面だけはお墨付きだ。


「海水貝出汁味にも慣れてきたわね……醤油とかないのかしら……この世界」

「ゼロから作るにはちょっと難しいかもね……」

「なんか鬼人族の人達と物々交換できないかな……」

「クマ骨と交換?」

「そんな文明レベルじゃないでしょ……」


「俺たちの支給品は死ぬと没収……らしいけど、交換できないかな? 折り畳み椅子とか」

「……え? 死んだらなくなっちゃうの?」

「そう言ってたよ? 支給品は没収。現地で手に入れたものは残りますって」

「そうだったのね……知らなかった……どうりで……」


俺たちはこれからの事を話し合いながらスキルの練習をしていく。

『固定』の形状の変化もかなりできる様になり、定規くらいの厚みまで薄くできる様になっていた。これくらいまでできれば……頑張れば武器として使用できるか? 残念ながらナイフほどの切れ味までもっていくのはもう少し先の事になりそうだ。どこでも砂のナイフを出せるのは強みだからなぁ……


ナオエさんも『伸ばす』を検証していたが、ゴムみたいに横に『伸びる』のはスキルレベルが足りないとログが出るそうだった。まぁ、直線で30メートルも丸太を伸ばせるんだから凄い事だと思うけどね。さっきも『如意棒アタック』がさく裂してたし。

まぁ、威力はそこまで無かったけど……


ちなみに彼女の腕も気が付いたら15メートルほど伸ばせるようになったらしい。目に入る範囲なら座ったまま自由にモノを取れる……なんて羨ましいスキルだ。

身体と物では伸ばせる距離が違うみたいだな……俺の『固定』みたいに相手にかけられないのかな……

試しに俺の髪で試してみようとしたが、何やらはじかれる感覚がして使えなかったようだ。

俺の『固定』はナオエさんの髪を『固定』できるみたいなんだけど……何か法則性あるんだろうか?

自分、物、対人……で効果が変わるのか?

そう考えるとなんでも『固定』出来ちゃう俺のスキルって便利なのか?


ちなみにステータスのログに『MP』があったので「魔法」を試そうとしたが、まったくできなかった。


アーゼさんには、

【習わないで使うのならば『スキル』が必要です】

と言われた。


たしか白い部屋で『火炎』のスキルとか言ってる人がいたけど、それになるんだろうか?


色々検証をしているとあっという間に日が落ちていく。

空が赤みを帯び、夕暮れになりふと海の方を見る。すると夕日に照らされた数隻の船がかなり遠くの方に見える。


「ねぇ、あれ、帆船じゃない?」

「……ほんとだ……観光ガイドにあった海賊?? やばいね……」

「海賊かはわからないけど……ガレー船ってやつよね……うーん、沖に停泊してるけど……かなり遠いわね」

「10kmはあるかな……単純計算、プレイヤー10人と遭遇できるね」

「あ、そうか……もう少し成長してからにしたいわね……」


日が暮れると共に火を消す。

相変わらず月明かりが明るい……ってあれ? なんか雲が……


「そういえば……雨降ってなかったね……」

「……確かに……なんか雨雲っぽいわね……」


俺は木の箱を固定でくっつけて隙間なく屋根のようにして並べる。これで雨はしのげるだろう……あ、やっぱり降ってきた……あ、漏れる……


「あ、ちょっとまって」


ナオエさんが四次元収納ポーチから大きな葉っぱを数枚取り出す。『伸びる』をかけて……おお、隙間埋めれそうだな……『固定』っと。


「よかった、うまく行きそうね、そっちのSPの減りはどう?」

「大丈夫そう」

「それじゃ一晩これかな……」

「そうね、何かいろいろあって……疲れちゃったね……」


そういうとナオエさんが俺に寄りかかってウトウトとしだして眠ってしまう……ああ、見張りの交代……と思っている間に俺にも激しい睡魔が襲う……やばい、クマの肉を腹いっぱい食べすぎたか……眠気に勝てない……


【見張っておきますので大丈夫ですよ……ほんとは駄目なんですが……】


ありがとう……アーゼさん……

俺はナオエさんを横にしたあと寝袋の上に寝転んだ……すぐに睡魔に勝てずに気絶するように眠りに落ちて行った。


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