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すれ違いの先には…

作者: 涼音

初の短編です!

もう少ししたら長編復活します!!

俺の名前は、白河冬夜しらかわとうや

現在26歳。大学時代に起業して、社長をしている。

俺は高校生の時、ひどいいじめにあっていた。

家が貧乏でお金がなかったから、暴力はなかったけれど、裏で陰口を言われていた。

裏で悪口を言うだけならまだ良かったけれど、クラスで1番のお金持ちだった堀田真莉ほったまりは、毎日俺に悪口を言ってきた。

「あんたのお弁当少なすぎでしょwww」

「貧乏なんだから、何か恵んでやろうか?」

などなど、散々な言われようだった。

そのせいで俺は自己肯定感が低くなっていった。

しかし、大学生の時に今の妻である小林亜梨沙こばやしありさに出会い、その明るい性格に助けられて好きになった。

思い切って「付き合ってください!」と言ったらうなづいてくれて嬉しかった。大学を卒業する時にプロポーズもして、その後結婚した。

現在は1歳になる子供も生まれて順風満帆だ。

俺は会社の人たちに結婚して子供がいることを言っていない。なぜかと言うと聞かれなかったからだ。

妻が可愛すぎて見せたくないと言う私的な理由はあるけどね笑

婚約指輪も普段はチェーンに通して首から下げているので、結婚しているとは分からないだろう。

そんな生活を送っていたある日、会社で堀田真莉を見つけた。どうやら、取引先の会社の営業担当らしい。今進めているプロジェクトは俺も参加するプロジェクトだったので、会いたくはなかったが、仕事なので仕方なくその場に同席した。

「取締役社長の白河と申します。本日はよろしくお願いします」と言うと、

「初めまして。今回のプロジェクトを担当する堀田と申します。よろしくお願いします」と言われた。

ちょっと待て、もしかして俺に気づいてないのか?

高校時代あれだけ悪口を言っていたくせに、覚えてもいないんだな…

俺は高校時代の記憶にずっと苦しめられているのに

その日の打ち合わせは滞りなく終わった…ように思えたが、堀田さんが打ち合わせの日からなぜか飲みに誘ってきたり、遊びに誘ってくることが増えた。

俺は関わりたくなかったが、仕事の事もあるので、差し障りのない程度にお断りしていた。

しかし、その場面を見ていた会社の人達が俺たちのことを誤解し、「いい感じなのではないか?」と噂が広まってしまった。

直接、「堀田さんと付き合ってるんですか?」とか、どこから漏れたのだろうか、他の取引先からも「最近噂を聞きましたけどどうなんですか?」と聞かれるようになった。

侵害だ、俺には妻と子供がいるのに!

妻の亜梨沙に相談すると、「冬夜が高校生時代に受けた心の傷は治ることはない。冬夜君の好きにしたらいいよ」と言ってくれた。

その次の日に堀田真莉から「付き合ってください」

と告白を受けた。

もちろん俺は「ごめんなさい」とお断りした。

堀田真莉は泣いてしつこく「私のどこがダメだったんですか?私のダメなところは全部治すから付き合ってください!」と言っていたが、無視し続けた。仕事の方は仕事での距離を保ちながらプロジェクトを進めていった。プロジェクトの終了の日、プロジェクトを担当したメンバー全員で飲みに行くことになった。そこでも俺は堀田真莉にアピールされており、周りから「早くお似合い同士付き合ってくださいよ〜」と茶化されていた。飲みの終盤に差し掛かった頃、堀田真莉から「私と付き合ってください!」と改めて言われたがお断りした。

「どうしてなんですか?」と堀田真莉や周りの人たちが言っているのを横目に俺は、

「妻と子供がいるので。後、高校時代に俺の悪口を言っていた人とは付き合えないので。」

というと、周りの人は驚いていた。堀田真莉は、やっと自分のアピールしてた相手が高校時代に自分が悪口を言っていた人なのだと気づいたのだろう。

真っ青な顔をしていた。

俺は事前に呼んでいた亜梨沙に来てもらい、亜梨沙とともに挨拶をしてそのまま帰った。

ちょっとスッキリした!ようやく前を向ける気がしている。俺はこれからも亜梨沙と円満な家庭を築いて行くつもりだ。

 

―――――――――――――――――――――

堀田真莉side

私は堀田真莉ほったまり。私には高校時代に好きな人がいた。名前は白河冬夜しらかわとうやくん。私は好きな人に対しては不器用になってしまい、つい言いすぎてしまう。私は冬夜君の優しいところに惹かれた。アピールしようと思っても口から出るのはからかいの言葉ばかり。そうこうしているうちに高校を卒業し、大学も別々になってしまった。そこそこの会社に就職し、仕事をしていたある時、取引先の社長に惹かれた。今度は言い過ぎずにアピールしていこう!と思ってアピールしていたが、なかなか良い返事はもらえなかった。婚約指輪をつけていないから結婚していないはずなのに。

プロジェクトで飲みにいった時、ここが最後のチャンスだと踏んだ私は告白したが、振られてしまった。その言葉を聞いて私は、社長が高校生の時に好きだった白河冬夜くんだと気づいた。私は同じ人を2度好きになったのだ。しかも、冬夜くんには妻と子供がいた。冬夜くんを迎えに来てくれた亜梨沙さんが首からチェーンで婚約指輪をかけていたのを見て、冬夜君の首を見ると、チェーンが見えて最初から私にチャンスはなかったんだと思った。

社長たちが帰った後、周りの人たちは私を慰めてくれたけど、私は高校時代のことを思い出していた。

高校時代、周りに陰口を言われていた冬夜君を私が助けていれば…今冬夜君に寄り添っていたのは私だったのかなと思うと涙が出てきた。

私はもう冬夜君以外の人を好きにならないだろう。

私は一生このことを後悔しながら生きて行く。


 


こういう系の話ってハッピーエンドになることが多いと思いますが、バッドエンドを書いてみたくて書いてみました!

長編復活します!明日の21時に投稿するのでぜひ見てください!

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