子ども等の成長~そして第八子~
カナタは夫達と子育て真っ最中だ。
第七子のカイトが産まれて実父であるサリはメロメロで──
「じゃあ、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
子ども等と夫達を見送り、サリと二人きり家にいる状態になったカナタ。
「カナタちゃん、食器洗い終わったよ」
「有り難うサリ」
「ううん、いいんだよ。それにしてもカイトはかわいいでちゅね~!」
そう言ってサリはカナタの腕の中に居る、我が子に話しかける。
すると、カイトはぐずりだし、
「はいはい、よしよし、いいこいいこ」
カナタは慣れた仕草であやす。
すぐに、カイトはぐずるのを止めて、すぅすぅと眠り始めた。
「サリ、カイトは寝てる時ほっぺ触られるとぐずるんだからなるべく止めてっていったよね?」
「ごめん、ツイ触りたくなっちゃって……次からはおきてる時に触るようにするよ……うん」
「そうして」
カイトは何故か起きている時に頬を触られても喜ぶが、寝てる時に触られると即座にぐずり出すのだ。
「さて、カイトをベビーベッドに寝かしつけたら、仮眠取りますか。」
「俺は起きてるから」
「え、サリも何度も起きたでしょう? 大丈夫?」
「大丈夫、後でマリちゃん達が帰って来たら仮眠するから」
「それならいいけど……」
カナタはベビールームのベビーベッドにカイトを寝かしつけると、自分は仮眠場で横になって眠りに落ちた。
サリはその間、ベビールームで、二人の様子を見ている。
カイトが泣き出しそうになると直ぐさま側に行き、ミルクをあげたり、オムツを取り替えたりしていた。
そうしていると、他の夫組が帰って来て──
「よぉ、サリ。カナタは?」
「仮眠してるよ、俺も仮眠するからカイトの事お願いできる?」
「おう、任せとけ」
親として先輩であるマリがそう言うと、マリがベビールームに入って行った。
サリもベビールームに入り、もう一つの仮眠場で仮眠をとる。
カナタとサリが夜泣きで睡眠をとれなかった分、マリやレン、ディオン達が赤ん坊の、カイトの世話をした。
子ども達もカイトの世話をして、少しずつ慣れていった。
「カイトー」
「あぶぅ」
子ども達は以前から赤ん坊が生まれると積極的にお世話をしていたが、年を重ねた結果、よりしっかりするようになった。
「みんなごめんね」
「いいんだよ、母さん」
「僕たちがしたくてやったことだし」
「そうですよ」
「……うちの子達はしっかり者だなぁ、心配だよ」
カナタは少し涙ぐんで笑った。
そして、カイトが産まれてから一年と半年が経過すると──
「最期の妊活だ、相手はもう決まってるからね」
「僕だね、やっぱり僕が最期か」
「そっか」
カナタはキリヒトの言葉に苦笑した。
そして二ヶ月後──
「検査薬陽性になってる!」
「病院へ行こう」
妊娠検査薬が陽性になっていることを知り、カナタは夫達と病院へ向かった。
「おめでとうございます、妊娠してますよ」
「そっかぁ、これで最期なんだよなぁ、多分」
「おい、多分って何だ」
マリが聞くとカナタはきょとんとした目で言った。
「もしまた子育てしたくなったら言うかもって話」
「ああ、そういうことか」
「それくらい理解しろ」
「そうだ」
「うっせ」
ディオンとアルビオンがマリを責める。
「そういうのは外でやってください」
担当医であるネオンが痴話げんかを止める。
カナタはお腹を撫でながら。
「元気に生まれておいで」
と、声をかけた。
つわり等が酷かったとき、カナタの夫達と子ども等が率先して家事をやった。
そして、カナタを労った。
カナタが食べられる数少ない物を提供し、カナタの背中をさする等、カナタの体を労った。
カナタは申し訳なく感じつつも、我が子等の成長と、夫達の気遣いが嬉しかった。
そうして月日は流れ──
「破水した……」
「病院へ急げー!」
カナタは病院に連れて行かれ処置室に入れられた。
その間キリヒトはずっと処置室前をうろうろしていた。
「入らないのか?」
「入れって言われてないから」
「確かに……」
そうして三十分ほどうろうろしていると──
おぎゃあおぎゃあ
「産まれました! 元気な女の子です!」
「女の子だってよ!」
キリヒトは処置室に入り、赤ん坊を見る。
「はは、君そっくりの可愛い女の子だ」
「なーんで私そっくりだとそういう訳?」
「君の事を可愛いとみんな思ってるからさ」
「マジ?」
「マジだよ」
疲れた様子のカナタは信じられないと言わんばかりの顔をしていた。
「ところで名前は」
「決めていいの?」
「うん」
カナタは名前帳を取り出した。
「──ヒマリ」
「良い名前だね」
「なら良かった」
カナタは笑った。
一週間後、退院し、カナタが家に戻ると──
「母さん、ヒマリは!」
「ここよー」
と赤ん坊──ヒマリを見せる。
すやすやと眠っている。
「起きないね」
「ヒマリは本当よく寝るの、だから頭がぺったんこにならないようにしないといけないの」
「そうなんだ」
「そうよ」
カナタはそう言ってベビールームにヒマリを連れて行く。
皆ぞろぞろとついて行く。
「ヒマリ、今日からここが貴方のお家だよ」
ヒマリはすぅすぅと息を立てて眠っている。
「よし、じゃあ今日のご飯を──」
「母さんは本調子じゃないから休んでて」
「僕らと父さんでするから」
アサヒちレイジがそう言ってディオンとアルビオンと部屋を出て行く。
「そうそう、お母さんはヒマリの事に集中しててね!」
「ね!」
ツムギとユイナがそう言った。
「そうだよ、まだ産後なんだからゆっくりしててよ」
「俺達に家事は任せろ」
キリヒト以外出て行く。
「みんな本当に頼もしいなぁ」
「おや、僕は頼もしくないのかい」
「そんなわけ無いでしょう」
キリヒトの背中をバンと叩いて、カナタは笑った。
子育てを皆でして大家族でいるカナタ。
夫だけでなく子ども達も年を重ねています。
そして最後の子どもはキリヒトとの子ども。
ヒマリも愛されて育つでしょう。
ここまで読んでくださり有り難うございました。
次回も読んでくださると嬉しいです。




