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覚醒者~特別ランクの私は恋愛の好きが分からない!~  作者: 琴葉 悠(琴葉悠)
子だくさんな家族~ただし、旦那一人に子一人だけど~
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第七子~子等の成長~

マタニティブルー等を乗り越えて出産前月になったカナタ。

だが陣痛と破水が起き──




 つわり、マタニティブルーなど色々乗り越えて、出産予定月の前月になった。

「んー調子悪いな、ちょっとトイレ行ってくる」

 カナタはトイレに立ち上がり、そして戻ってくると、ハンカチで口を押さえたまま言った。

「破水したかも」

「「「「「「「「何だって⁈」」」」」」」」

「予定よりも早いよ⁈」

「急いで病院行くぞ、荷物は任せた」

「じゃ、任せるね」

 サリとディオンと、キリヒトがカナタの手を取り病院へ転移する。


 カナタはそのまま処置室へと搬送されていった。

「だ、大丈夫かなぁ」

「それは信じるしかない、出産はいつだって命がけだ」

「怖い事言わないでよ!」

「そうだよ」

 ディオンの言葉に、抗議するサリとキリヒト。


 そしてほどなくして──


 ふぎゃあ、ふぎゃあ


 赤ん坊の泣き声がした。

「赤ん坊は無事か、カナタは」

「大丈夫です、母子ともに大丈夫ですよ。男の子で、サリさんがお父さんですよ」

「お、俺⁈」

「お父さん、行ってこい」

「う、うん‼」


 サリは処置室に入っていった。


「サリ、産まれたよ。元気な男の子」

「有り難うカナタちゃん! 頑張ってくれて有り難う!」

「いやいや、私が決めた事だし」


 カナタは汗ばみながら微笑んで言った。


 それから一週間後、カナタは退院して赤ん坊を連れて家に戻ってきた。


「お母さん、赤ちゃん見せてください」

「お母さん、赤ちゃん見せてちょうだい」

「お母さん赤ちゃん見せてー」

「赤ちゃん見せてー」

「見せてー」

 子ども達がわらわらと近づいてきた。

「はいはい、この子よ、カイトって言うの」

「カイトお兄ちゃんだよ」

「僕もお兄ちゃんだよ」

「私はお姉ちゃんよ」

「わたしもー」

「僕おにーちゃん!」

 ジュラスに抱っこされてるレオも興味深そうにのぞき込んでいた。

「じゃあ、赤ちゃんを寝かせてくるから」

 そう言ってカナタは赤ちゃん用の部屋へと入った。


 ベビーベッドに寝かせて、カナタも隣のベッドで眠っていた。


「母さん達は疲れてるんだ、静かに」

「分かりました」

 アサヒを筆頭にディオンの言葉に頷いて静かにする子ども達。


 少しすると赤ん坊の声が聞こえた。

 サリが部屋に入っていく。

「オムツ替えなきゃ……」

「俺がやるから寝てて」

「ん……」

 カナタにサリはそう言うと、カナタはまどろむように眠っていった。

 サリは手際良くオムツを替えると、処理し、我が子をカイトをあやした。

「よしよし、良い子、良い子」

 しばらくするとすやすやと眠り始め、サリは我が子をゆっくりとベッドに寝かせ、眠ったままなのを見るとほっと息をついた。

「ふー良かった」


 そう言って、部屋を出る。

「夜泣きが激しいのか?」

「うん、俺側に居られなかったけど聞いてたから、よく泣く子なんだ。でも、今日から側にいるから、ご飯できたらもってきてくれる?」

「分かった、だが何かあったらすぐ私達に言え」

 ディオンが言う。

「そうだぜ、一蓮托生の旦那グループなんだからな、俺等は」

「うん、有り難うみんな」

 そう言ってサリは部屋に戻っていった。





 それからサリとカナタは我が子の夜泣きに追われたが、ディオン達が交代で見てくれ、休む事ができた。





「カナタちゃん、出産おめでとう」

 一ヶ月経って、レインが出産祝いに訪れた。

「遅くなってごめんねー!」

「いえ、いいんです」

「ところで、産まれた子はどこに?」

「サリが抱っこしてます」

 そう言うと、サリが赤ん坊を見せた。

「赤ちゃんってやっぱり可愛いわ」

「有り難うございます、ところで今ドミニオンは」

「無事よ、ただね……」

「ただ?」

 レインが困ったように笑って言った。

「アサヒ君とレイジ君が、もうドミニオンで働きたいって言ってるのよ」

「え?」

「妹と弟達を守るんだーって言って」

「マジ⁈」

「マジマジ」

「もうあの子等は……」

「だからディオンとアルビオンが修行つけてる」

「おいそれも初耳だぞ」

 カナタはどうしたものかという顔をする。

 レインは苦笑したまま。

「お母さんに言うと胃に穴が空くから」

「それ言ったの誰」

「アサヒ君とレイジ君よ」

「あの子等はもう……後で言わないと」

「怒らないであげてね?」

「頑張ります」

 カナタははーっと息を吐き出しながら頭痛を堪えた。





「アサヒ、レイジ。お母さんに言うことがあるんじゃない?」

「何も無いよ母さん」

「そうだよ、母さん」

「レインさんから聞いたわよ、お父さん達に稽古つけて貰ってるんだって? 早くドミニオンで働くために?」

「もう、レインさんは!」

「内緒にしてっていったのに!」

「お母さんがドミニオンで働いたのはもうちょっと後よ、貴方達にはまだまだ早いわ、ちゃんと体を作って」

「だから父さんと訓練してるんです」

「うん、父さん強いから全然勝てないけど、僕ら頑張ってるんだ」

「全く……」

 カナタはため息をついた。

「お母さんから言うことは、学業をおろそかにしないなら今のままでいい、けどドミニオンで働くのはお母さんが働いた年になってから! 以上!」

「うん、分かったよ、母さん」

「母さん、了解!」

 バタバタと出て行く二人を見て、カナタは息を吐きだした。

「ディオン、アルビオン」

「すまない内緒にして」

「きっと君は反対するだろうから」

「そりゃそうよ、ドミニオンで働くのになれるの大変だったし、あの変態達いるし」

「ああ……」

「そうだな……」

 カナタの発言に二人は遠い目をする。

「一番不安なのは私にそっくりな子達が入った時よね、変態共がどう反応するかが不安だわ」

「其処はレインが会わないようにすると言ってたぞ」

「なら良いんだけど」

 カナタははぁと息を吐いた。

「子どもに戦って欲しくないのは親の我が儘かしら」

「……かもしれないな」

「だが、それが普通の親なのだろう」

 ディオンとアルビオンの言葉が、カナタにはやけに悲しく聞こえた──








トラブルに見舞われましたが、無事出産。

そして第七子カイトの誕生。

みんなお兄ちゃん、お姉さんをやってます。

サリはキチンと親をしてます、夫組は皆運命共同体です。

アサヒとレイジがドミニオンで働きたいのは妹や弟達を守るため、強くなりたいのです。

実父達のように。


ここまで読んでくださり有り難うございました。

次回も読んでくださると嬉しいです。

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