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門出~やるべきこと~

カナタは卒業のお祝いをディオン達からされる。

そこで普通覚醒者は、普通の学校を卒業するのはあり得ないと言われ──




「「「「「「「「カナタ、卒業おめでとう」」」」」」」」

「うん、ありがとう。無事留年することもなく卒業できたよ」

「ああ、それは良かった、本当に」

「覚醒者が普通の学校卒業するのって難しいからね」

「え、そうなの?」

 サリの言葉に思わず問いかけると、マリがサリをぶん殴った。

「余計な事教えんな」

「いやいや、教えてよ」

「……覚醒者ってだけで、危険だと思われて退学させようとかさせたりするんだぜ。普通の人が通ってる学校は」

「……」

 マリの言葉に思わずカナタは無言になってしまった。

「まぁ、お前さんの学校の校長はそれをしなかったよかったじゃねぇか」

「……覚醒者が普通の学校に通えるようにできないかな?」

「うーん、覚醒者と普通の人とは差があるからね、そこを理解して貰わないと難しいかな」

「なるほど……」


──これも一つの目標にしていけばいいかな?──


 カナタはそんなことを考える。

「それよりも、俺以外が腕によりをかけて作ったごちそうだ、食べようぜ!」

「マリは手伝わないのね……」

「並べるのだけな! 俺が作ると何故かヤバいブツができあがる」

「祖父さんと祖母さんも首かしげてたからな」

 レンがマリのヤバいブツについて語る。

「アレは食いもんじゃないよ……」

 ブルブルと震えるサリを見て、カナタはそのやばさを悟った。


 覚醒者が大ダメージを受ける程のブツなのだ、一般人が食ったら病院行きじゃすまないレベルのブツであることが分かる。


「マリ、並べてくれてありがとう。マリは一生料理しないで」

「おう、俺も料理はしねぇ」

「カナタ、そういうのはいいから食べるといい」

「あ、うん!」

 カナタは嬉しそうに並べられた料理を食べ始めた。

「お肉やわらか~い! ソースも美味しいい、肉汁と相性ばっちり~~……」

「どうした?」

「いや、アルビオンとディオンは食べないの知ってるから仕方ないけど……皆で食べようよ、食べれる人は」

 それを言うと、アルビオンとディオン以外が顔を見合わせてから、カナタを見る。

「いや、しかし……」

「一人で食べるの味気ないもの、一緒にたべよう?」

「食べると良い、俺達はできんからな」

「ああ」

「この二人がそう言っているんだ、食べよう」

 レンが言うと、マリも頷く。

「そうだな、食べようぜ」

 レン達三人が食べ始めると、ジュラス達も戸惑いながら食べ始めた。


「マリ、肉ばっか食わないで野菜もくえ!」

「いいじゃねぇかよ」


「ジュラス、もう少し肉食べた方がいいんじゃないか?」

「レオン、それはお前もだと思うが」

「僕は頭脳派だから甘い物を食べるよー」

「「お前も肉食え!!」」


 楽しそうなやりとりを見て、カナタはふふっと笑ってケーキを口にした。

「おいしいなぁ」





 翌日──

「逃げんな犯罪者ー!!」

 ハンマーを振りかぶり、犯罪行為を行う覚醒者達を退治するカナタがいた。

「カナタの奴、やけに張り切ってるな?」

「……体重が増えたそうだ」

「ああ、なるほど……まだEXランクじゃねぇから増えるわな……」


 食べた分を消費しようと張り切って能力を使うカナタを見て、マリとアルビオンは遠い目で彼女を見つめた。





「EXランクは体重が適した体重のままだなんてずるい!!」

 サラダを食べながらカナタは文句を言った。

「君のEXランクになる条件はあれだから……」

「う゛」

 カナタは思わず思い出して頭を抱える。


 カナタのEXランク化の条件は「処女喪失」である。


「言っておくが、俺達は君が学校を卒業しないがぎり手はださないからな」

「じゃあ一緒に寝るのは?」


 ぶっふ!


 と、水やら何やらを吹き出す音が聞こえた。

「……カナタ、少し落ち着こう」

「いや、皆が落ち着こうぜ?」

「どうしたらそう言う発想に行き着く?」

「んー……単純に、誰かと一緒に話ながら寝たい、それだけ。家では一人で寝てたけど、せっかく結婚して、広いベッドで寝てるのに一人なんて寂しいじゃん」

「「「「「「「「……」」」」」」」」

 食事を一端やめた一同と見ているだけだったディオンとアルビオンが集まり話し合う。

「……」


「カナタ」

「なぁに?」

 ディオンが声をかけた。

「一日おきに変わる、で良いか?」

「うん、それでいいよ」





「やばい、俺の心臓破裂しちゃう」

「やべぇ、俺もだ」

「私もだ」

「僕もだよ」

「はははは、みんな青いねぇ」

「何でキリヒトは平気そうなんだよ」

 レオンは不服そうにキリヒトに言う。

「だって、彼女と戦ったとき、ゴウ君の所為で彼女の服ヤバいことになってたの忘れてない?」

「「あ」」

 ジュラスとレオンは顔を真っ赤にして焦りだした。

「おい、お前等戦ったっていってたが、何があったんだ」

「カナタが毛嫌いしているゴウという輩がいるだろう、奴が服を氷で破いてボロボロになっていたんだ」

「お前等なんで服着せようとしなかったの!!」

「「したけど拒否されたんだ!!」」

「そうそう、変態の仲間だから信用できないって本当ねぇ」

 キリヒトは笑ってない笑顔で言う。

「よし、明日ゴウの事ぶん殴りに行こう」

「お前等だけでいかせない、俺らもぶん殴るぞ」

「ああ」





 騒ぐ五人を見つめるレンと、アルビオンとディオン。

「レン、お前は混じらないのか」

「いや、俺が混じるとうっかり殺しそうでな」

「ああ、なるほど」

「毛嫌いしているとは言え、殺害沙汰はやめておきたい」

「同感だな」

「ああ」

「二人も似たような感じか?」

 レンは気になり二人に問いかける。

「ああ」

「そういうことだ」

「なるほど」

 レンは頷いて、どうやってゴウを袋だたきにしようか考えている五人を再び眺めた。





 翌日──

「ぎゃああああああああ!! 諸君、私が何をしたというのだ!?!?」

「会社の恥さらしめ!」

「あの時お前があんな事しなかったらー!!」

「そうそう、ゴウくん、君が悪いよー」

「カナタにセクハラする奴だから前々から殴りたいと思ってたんだ!!」

「セクハラ野郎は死あるのみだよー!!」


「いや、その、殺さない、でね?」

「大丈夫だ、やばそうなら止めに入る」

「ああ」

「安心しろ」

「う、うん……」


 撲殺されそうな勢いで袋だたきにされるゴウみながら、カナタは少しだけ可哀想に思った。

 ほんの、少しだけ。








恵まれた環境にいることを自覚するカナタ。

体重増加で運動するカナタ。

そして男性陣のハートを直撃することを言うカナタ。

みんな同じです、無自覚ほど怖い物はない。


ここまで読んでくださり有り難うございました。

次回も読んでくださると嬉しいです。

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