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一人は怖い~怯える君と時間~

カナタは一人、ため息をつく。

先日教えて貰った五人の女性達とあってきたのである──




「……はぁ」

 自室でカナタは一人、ため息をついていた。

 先日レインから聞いた、五人の女性達とあってきたのである。


 レインは彼女たちから話を聞いた。


 夫だった男性は普通な感じだがやけにモテていたが、覚醒者と言う事もあり誰かと付き合うことをしなかったそうだ。


 けれども、女性達はアプローチを重ねに重ねてなんとか結婚にこぎ着け、子どもももうけた。


 幸せな時間はあったけども、SランクとBランクの差、寿命差と、Bランクだが能力が強力すぎてその副作用で寿命を縮めて亡くなったらしい。


『お人好しすぎて、本当、本当にね』


 彼女たちの言葉は重かった。

 けど、彼女たちは一人ではない。

 好きな相手と一緒に暮らし、そして看取った。


 そして同じく今も一緒に暮らしている、五人そろって。


 カナタは少しばかり羨ましかった。

 孤独でない事が。





 恋をしたことがない自分は、そういう事になることはないだろうと思っている。

 だから、友人や家族が死んだら、孤独になるのだ。

 仕事仲間はいるけれども、あくまで仕事仲間。

 仕事仲間の延長上にいるけれども、そういう関係ではないから一緒に暮らすなどないのだろう。


 自分は一人で生きていける自信が無かった。


 一人になったら、きっと精神が持たないだろう。





──ああ、恋とか愛とか、学んでおけば良かった──


 カナタは一人そう考えながら母親の呼び出しに応えて風呂場へと向かった。





「うん、ありがとう、話してくれて」

 レインは連絡を終えると、自分の目の前にいるディオン達を見てため息をついた。

「うん、カナタちゃん、結構衝撃受けて帰ったみたいよ。ショックというのが正しいかな?」

「「「「「「「「……」」」」」」」」

「あーもー!! だからはよ言えと言うてるでしょうが!」

「だから、彼女の性質状逃げ道を作ってあるとそちらに逃げてしまうし、何より私達がそんなことを思ってるなんて知らないだろう」

「そりゃそうよ」

 ディオンの言葉にレインは自棄になったように言った。

「彼女に私達全員選んで貰うには逃げ道を作らないことだ。結婚しても逃げ道は確かにあるが、それは私達がいつも通り、いや彼女の望み通りにやっていけば防げるが、付き合うだと逃げ道が多く出てしまう。だから結婚というものにした」

「……言っとくけど、私はいつも通りにしか対応できないからね?」

「わかってるよ」

 キリヒトが楽しげに言う。

「でも、もう少しで彼女は結婚できるようになるわけだからね」

「……アンタ等に迫られる彼女が哀れでならないわ」

 レインはため息をついた。

「ところでレイン、噂で聞いたが君は喪に服し続けていると聞いた。大切な人がいたのか?」

「ん? ああー……いたよ、とびきり綺麗な女性だったよ」

「レインさんは女の子好きだったんだ」

「好きになったあの子が女の子だっただけよ。それ以降誰もそういう意味で好きになれないもの」

「死んでしまったのか?」

 ジュラスが尋ねるとレインはため息を吐いた。

「殺された、私に惚れてた男に」

 レインの言葉にディオンとアルビオンを除く六人が凍り付く。

「分かったら、アンタ達。カナタちゃんを悲しませる事だけはしないで、いい?」

「分かっている」

「分かっているとも」

 ディオンとアルビオンは頷いた。

「もちろんだ、二度と大切な人を失うのはごめんだ」

「僕もだよ」

「そうだね、あれは二度とごめんだよ」

 ジュラス、レオン、キリヒトも頷いた。

「甘えたがりなのに、それを友人にできないんだ俺等が甘やかさねぇとな」

「そうそう、大切にしないと」

「ああ、そうだな」

 マリ、サリ、レンも、そう言う。

「……ならいいけど、でも無理強いは絶対しないでね!!」

 レインの言葉に八人はそろって頷いた。








ディオン達は、カナタに思いを寄せている。

けどまだ言わない。

そしてレインも過去に愛した人が居たが、殺された故に喪に服している。

恋愛とは複雑です。


ここまで読んでくださり有り難うございました。

次回も読んでくださると嬉しいです。

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