好意です。
私の専属侍女のプルノ。
私の一番身近な人間であり、一日の生活のプライベートは全て知られていると言ってもいい。
そしてそれが全てダリアに流れていることも、、知っている。
味方のいないリリー。
私が憑依する前のリリーは、プルノを微塵も疑ったりしなかった。
プルノの、リリーを貶す言葉も全て気づかず、断罪されるほんの少し前までずっと信じ切っていたのだ。
でもそれもおしまい!
私はあなたの本性知ってるんだからね。
でも、、今回はそれより。
「プルノ。あなたには見えていないの?」
「何がですか?」
「え、ここに妖精が、、」
「何をおっしゃってるんです?お医者様をお呼びしましょうか?」
ムッカァァ〜!!!
グラジオラス様よりムカつくぅぅぅ〜!!!
何よ、『お医者様お呼びしましょうか?』って!
馬鹿にするのも大概にしてよね!
ふっ、、でもここは冷静に冷静に。
「そう。プルノには見えないのね。」
「そうだよ〜!私たち妖精は、私たちが大好きな人にしか見えないの!」
「ふふっ、そうなの?じゃあブルームは私のこと、好きなの?」
「勿論だよぉ!リリー、可愛いから好きぃ!」
「ウィンもっ!!ウィンも好き!」
「わわ、、私も好きです!」
「、、、まぁ、、嫌いじゃ、、ないぃ」
「あははっ、スノウ、素直じゃないねぇ〜!でも可愛い〜!」
「好きなんでしょぉ〜大好きなんでしょぉ〜?」
「なっ、、ぅ、、ぅぅ、、」
「ふふっ、プルノ。とっても可愛いのよ。見えないのは残念。私に言ってくれたの。妖精は、大好きな人にしか見えないんだって。私、好かれてるのね。プルノは、、見えないんだものね。」
ふふっ、「見えない」ってことを強調して言う。
まぁ、つまり、私が言いたいのは、
あなたは妖精が見えないから好かれてないのね、ってこと!
彼女も侍女だし、これくらい分かるでしょう?
ずっとあなたが私に使ってきたことだものね。
少しくらい、仕返ししても、、罰は当たらない、よね?
「うっ、、べ、別に私は妖精を見たいだなんて思ってませんから良いんですよ。お嬢様がおっしゃっていることも、真実か分かりませんしね。とにかくお急ぎください。」
私が貴族階級の剥奪をされるまでの間にできるか分からないけれど、、
絶対、、絶対いつか、侍女、変えてやるもんね!
「ルーナたちも一緒に学園へ来るの?」
「行くよ〜!!」
「周りには見えないから、迷惑はかけないわ。」
「リリーが勉強してるとこ?!見たいっ見たいぃぃ!」
「クスッ授業中は話しかけちゃダメだよ?ただでさえ授業についていくのも精一杯なんだから、、」
「分かったぁ!」