妖精の名前の秘密です。
「、、、え?」
私の目の前にいる、4匹の、、いや、人?
分からないけれど、、羽の生えた、大きさは掌サイズの、、、、
妖精がいるんだが。
「え、、ぇっとぉ?あ、あなたたちは、、誰?」
「え〜?誰?誰だと思う〜?」
「キャァ〜!かわい〜ね!ね、ね、当ててみて〜!」
「ちょっと。静かにしてよね!」
「ぅぅ〜、困ってるよぉ、、、?」
私、、今、今、、起きたばっかなんだけど?!
私に何が起きた?!
昨日はいなかったよね?!
どうしよう、分からないことがたくさん!!
まず、誰?!
どこから入って来たの?!
なんでそんなに小さくて羽が生えてるの?!
でも、、
可愛いぃぃぃ!!!
「私たちは、妖精なのよ!ちなみに私は雪の妖精。」
あぁ、、確かに着ている洋服も全体的に白とか水色っぽいし、ちょっとツンとしてるもんね。
「わ、、私は月の妖精なのぉ、、え、えっと、、急に来てごめんなさいぃぃ、、」
月かぁ、、この4人?の中で一番大人しい子ね、恥ずかしがり屋みたい。
「はいはーい!私はね、えっと、えっとぉ、、そう!風の妖精!」
元気だねぇ、、幼い感じがするなぁ。
「私はね、花の妖精なの〜!可愛いねぇ〜!ね〜!」
す、すごい可愛いって言ってくれるなぁ、、口癖なのかな?
って、、あれ?
雪の妖精、月の妖精、風の妖精、花の妖精、、
『雪月風花』
確か、日本の春夏秋冬を表してる言葉、、だよね?
季節ごとの、綺麗な自然の景色、、だっけ?
「妖精さん。なんでここに?」
「えっとねえっとね、リリーに会いたくて来たの!」
「えっ、、私の名前を知ってるの?」
「勿論だよぉ〜、可愛い名前だもん!」
「私に会いたいって、、私たち、会ったの初めてだよね?」
「そうだけど〜」
妖精、、思い出した。
この世界にいる、本当に希少な「妖精」。
出会えることも少なく、「妖精の祝福」を受けている人はもっと珍しい、、らしい。
この記憶はリリーのものね。
だって、「薔薇のキスと共に」で妖精なんて一度も出てこなかったし、、
その中でも、リリーが妖精と話しているところなんて見たことないもの。
じゃあなんでここに妖精が4人も?!
全種類だよね?!
え、どうしよう私、、これからどうすれば、、、?
って、、今日、普通に授業あるじゃない!
う、うわわ、どうし、、
「失礼します。」
「えっ」
「、、、お嬢様。まだ着替えていらっしゃらないんですか?早くしてください。遅刻されますよ。」
「えっあ、、うん、」
「お嬢様。何ぼーっとしてるんですか。早く動いてください。」
「あれ、何ー?」
「、、、リリー、ひどい言い方だよぉ?」
「、、、凍らせちゃおうかな。」
「うわぁぁ、ダメだよスノウ!」
「えっ、スノウって言うのね。」
「そうよ。皆、ちゃんと名前教えてあげて!」
「私、ルーナ、、」
「ウィンだよぉ〜!」
「私、ブルーム〜!可愛い名前だよねぇ、リリーと一緒!」
「へぇ、、私、そう呼んでも良いかな?」
「勿論。」
「良いよぉ〜!」
「う、嬉しい、、」
「ホントっ?キャァ〜、嬉しい〜!」
「ふふっ」
可愛い、、
とにかく、私を好意的に見てくれているのは間違いなさそうね。
「お嬢様?どなたと話されているんです?何もないところで意味の分からない話をしないでください。遅刻しますよ。」
「えっ」
見えて、、ない?