表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/77

嫌いです。

「、、あ。」


「、、、グラジオラス様。」


「なんで公女さんがここに?」


「いてはいけませんか?」


「えっ、、あんた、変わったな。」


そう、、私の目の前にいるのは、攻略対象の1人、グラジオラス・アスタン。


アスタン侯爵家の子息っていう、かなり身分の高い人。


意外と攻略が難しく、隠しキャラの次に難しいんだよね。


そうだなぁ、グラジオラス様の攻略のどこが難しいのかっていうと、、


多分、彼自身の中で恋と騎士の位置づけに迷いに迷っていたところ、、かな?


数多くの有力な騎士を輩出するアスタン家の長男というのもあるし、何より戦うことが好きな彼にとって、


恋愛に慣れていないというのもそうだけれど、悪く言うとあまりヒロインに時間を割けないから、みたいな感じで恋愛に進展させるのが難しかったんだ。


基本誰にでも友好的な彼だが、やはり何故かリリーを嫌っている。


「どうした?急に自信でもついたみてぇによぉ。」


イトラン様と同じで、プレイしているときはただただカッコいい、好き、とか思ってたけど、、


ワイルドで少しさっぱりしてるとこが良いと思ってたけど、、


一応言っときますけど、私の方が位は高いんだからね!


名ばかりだけど!


でも、私が公爵家の公女だってこと、、忘れてません?!


「自信なんてついてませんわ。」


「ケッ、だろうな、表の態度は変わっても裏の中身は変わってねぇもんな。」


「そうですね。」


無理に笑顔を作る。


、、、この人、リリーのこと、なんだと思ってるの。


リリーだって1人の人間なのに。


リリーが辛い思いをしてるの、分かってる癖に。


グラジオラス様だって、、好きだったのに。


「あなたも脳筋でさぞ苦労するでしょうね。」


「、、、は?」


「確かに私には何もないですが、あなたに何か言われる筋合いなどありません。」


「、、、はははっ、公女さんあんた、言うようになったんだな。おもしれぇ。でも、よく言うよなぁ、弱いやつほど吠えるってよぉ。」


「えぇ、そうですね。」


「ククッ、わかんねぇ?あぁそうか、言葉の裏わかんね」


「まるであなたみたいですね、グラジオラス様。それと、もう少し私への態度を改めてください。私は公女であなたは侯爵家子息です。」


「?!」


きっと私にこう言いたかったんでしょ?


私は察知能力低いからこの言葉の本当の意味も分かんないだろうけどって。


ホント、底から私のことを下に見てるのね。


でも、いつまでも公爵家の名の力を借りているわけにはいかないわ。


隠しキャラとヒロインが結ばれることが私のハッピーエンドだけれど、その後の暮らしの目処はまだ立っていない。


私にも何か、力を見出さなければ。




この翌日、私はある能力に目覚める。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ