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遭遇です。

「あっ、、イトラン様、スターチス様。」


「リリー」


「グランウィーク嬢」


「あ〜っ、意地悪な人でしょ〜ねっ、そうだよねっ?」


「可愛くないぃ」


「立場を分かってない人ね、、、凍らそうかしら。」


「待ってスノウ、落ち着いて、、、?」


妖精たちの声が聞こえてないにしても、、私には普通に聞こえているから、どうしても反応したくなっちゃう、、


しかも目の前にはイトラン様とスターチス様。


ネイドレス皇国の皇太子と宰相候補、、将来国を背負う人たちの前で妖精が見えるなんてバレたらおしまいだわ。


、、、そうだ、私、確かプルノに見えないのって聞いちゃった、、、!


プルノに話した情報はどうせダリアにも流れている、、


ダリアが信じなければ良いけれど、、


私はそっと、「ちょっと静かにしててね、すぐ終わるから」と小声で妖精たちに話した。


「、、、図書館に行かれるのですか。」


「あぁ。、、、リリー、君も来るか。」


「まさか。私は行きませんよ。」


お邪魔でしょうし。


どうせ私に分からない話をして除け者にするんでしょ?


きっと前のリリーなら着いていっていたかもしれないけれど、、


今は荘野百合相手!


効かないわ!


「国政に関わることだ。俺の婚約者の自覚が足りていない。」


「だから言ったでしょうに。婚約は、、」


「婚約は?」


うっ


そ、そんな怖い顔で見ないで!


分かるよ、その話はもうするなって言ってたもんね!


ごめんなさい私が悪かったです!


「、、、私が行っても何か変わることなどありませんよ。ご存知の通り、私に高度なことは考えられないので。周知の事実です。」


「はぁ、、」


「グランウィーク嬢、分からないのでしたら尚更ですよ。こうしてイトラン様が誘ってくださっているのですから、断るのは失礼ですよ。」


スターチス様、それ、本当に余計。


誘ってなんかないわよ。


「えっと、、」


行きたくないですって言えれば良いのに。


私は公女だけれど、相手が皇太子様じゃぁ、、敵わない。


これは行くしか選択肢がないのか、、




「ちょっと待ってください。」




「、、、シオン。」


「シオン様、、」


「シオン様、、どうしてこちらに?」


「何を言ってるんですか、リリー。後で用事があると言っていたじゃないですか。」


「え、、、」


え、、、?


そんな約束、したっけ?


、、、心なしか、シオン様、イトラン様を少し睨んでる気がする、、


あっ、分かった!


シオン様は助け舟を、、、!


私が困ってるのを見つけて、助けに来てくれたんだ。


「そうでした、今から行こうとしていたんです。、、、ですからイトラン様、スターチス様。私は着いていけません、またの機会に。」


「チッ、、シオン、お前、、」


「なんですか、兄さん。」


「、、、言っておくが、リリーはお前の婚約者、ではなく俺の婚約者だからな。」


「、、、勿論分かっています。」

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