疑いです。
「!!ここで何をしているでしょうか、グランウィーク嬢」
「、、、スターチス様。」
なんでっ!!
なんで今、なんで今スターチス様に会うのぉぉぉ!!
うわぁ、やっぱりこちらも美形!
ゲームより美形!
ちょっと中性的でザ・真面目キャラみたいな攻略対象!
スターチス様は確か、イトラン様の次に攻略が簡単な人ね。
勿論、リリーへ良い感情は抱いてないわ。
イトラン様の取り巻きのような人だもの。
「何って、、スターチス様にお教えしないといけませんか?」
「っ!!、、、変わったという噂は本当だったようですね。」
あのさ、、それ、私、何回言われれば終わるんだろう?
私、後は攻略対象の中でアイビー様に会っていないけれど、、またこう言われるの?
「そんなことはどうでも良いのです。私の質問に答えてください。なぜ私がスターチス様に一々話さなければならないのです?」
「っ、、それは、、ローズとグランウィーク嬢が2人きりで話していたら、誰でも不安になるのは当然でしょう。もしローズが何かされていたら、、」
うわぁ、スターチス様も私をなんだと思っているわけ?
私が憑依する前は、気弱で臆病なリリーだったんだよ?
そんなリリーがローズだけに関わらず、何かできるわけないじゃない。
将来宰相になるんでしょう?
それくらい考えてよね!
「スターチス様。なぜそんなことを言うのですか、、、?リリー様は、私のことを助けてくださったのです。」
「、、、グランウィーク嬢が?ローズを?」
「えぇ、そうです。実は、、、」
ローズがスターチス様に話すと、何故か信用した。
いや、私も信用してよ!
どんだけ信用ないの?!
確かに勉強とかできることがあるわけじゃないけれど、だからと言ってリリーはこれまで何も悪いことなんてしてきてないわ!
皆、リリーを勘違いしているのよ。
「、、、そうですか。グランウィーク嬢、失礼いたしました。ですがこのようなところでローズと話しているより、あなた様にはやることがお有りではないでしょうか。」
「まぁ、、やることって?」
えぇえぇ勿論分かってますとも。
将来の皇妃なのだから、花嫁修行してなさいってことでしょー?
多分、もっと勉強して教養をつけろ、社交会で恥ずかしくないようにしろ、将来私の上に立つのだから、、かな?
はいはい、分かってますよーだ。
私はやっとローズと話せて、仲良くなれたんだから、、
あぁ、いいこと思いついた。
「分かりました。ではローズ、私と一緒に図書室へ行きませんか?」
「っはい!」
「えっ、、」
残念でしたーっ、ローズは渡しません!




