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かませ貴族 VS 主人公 二戦目

「やったかな?」

「お前な、それは死亡フラグだからやめろ!!」



 風の刃に襲われたシオン達だったが、彼らの周囲がすさまじい音を立てて爆発した。どうやら攻撃が直撃する前に爆炎と共に離脱したようだ。レイドの魔法だろう。本来は攻撃の用途のはずだが、移動に使ったようだ。まあ、実際死なれては困るのだが少しはダメージを与えられたのだろうか?



「中々やってくれるね、君たちも強くなってるというわけか!!」

「シオンよ、一対一に持ち込め、ヴァイスは戦闘能力は高くないし、ハロルドは接近すればただの雑魚だ!!」

「ひどい言われようだな……」

「まあ、事実だからねぇ……」



 わずかな切り傷と服がすすけたシオンが俺に、レイドがハロルドに向かう。まあ。俺達の場合コンビネーションを使ってようやくな上に得意分野が偏っているから近づかれたら終わるんだよなぁ。でも切り札はこれだけじゃないんだぜ。



「爆炎よ、わが刃に纏い……」

「ハロルド、Aの3!!」

「了解、風よ!!」


 

 爆炎と共にレイドが右腕に炎でできた剣を纏いハロルドにつっ込むが、それを予知していたかのようにハロルドは宙に浮いて、かわした。いや、実際わかっているのだ。ゲームで使っていたレイドの使える魔法をすべて知っている俺が、事前にどんな攻撃が来るかを暗号で伝えて、その暗号に従ってハロルドが行動する。俺達のようなチョイ役と違って主人公メンバーには固有の詠唱があるからな。どんな魔法がくるかわかりやすい。これでしばらくは大丈夫だろう。一夜漬けで覚えてもらったがハロルドがやはり頭はいいな。

 問題はシオンの方だ。こいつは全属性の魔法が使えるのだ。詠唱もそれぞれ違うわけで……対処する魔法が多すぎるし、あと俺が単純に弱いのが問題である。



「すべてを射抜け、水の魔弾よ!!」

「うおおおお、あっぶねえな!! 結界よ」



 俺は回避できる魔法はなるべく回避し、どうしても無理な魔法は結界の指輪で対処をする。その繰り返しで時間を稼ぐ。アイテムを使うなんてずるいとかは言わないでくれよな。お前らもゲームでは戦闘中ポーションとか使ってもんな。そんなことよりも早く来きてくれ、ドラゴンよ!!



「シオンこのままでは埒があかん、交代だ」

「させるかよ。火よ!!」

「風よ!!」

「水のベールよ、われらを守りたまえ!!」



 シオンとレイドが立ち位置を交代しようとした瞬間を狙い俺とハロルドの魔法がさく裂するが水の膜のようなものが彼らを守る。

 うっぜぇぇぇぇぇ!! シオンはゲームでは万能キャラで序盤はぶっちゃけ器用貧乏なのだが、いざ相手にすると攻撃も補助もできるので厄介極まりない。魔法が封印されている巻物を使えばもう少し決定打を与えれそうなのだが、それはドラゴン戦にとっておきたいんだよな……



「爆炎よ、わが刃に纏いすべてを断ち切れ!!」

「火よ!!」



 水の膜が消えると同時に右手に炎の剣を纏ったレイドが俺の方に襲ってくるが、レイドの炎の剣と俺が生み出した火の玉が当たる瞬間を狙い爆発させて、煙幕代わりにした。



「ハロルド!!」

「待たせたねぇ」



 俺は空を浮いて移動してきたハロルドと合流する。全属性使えるシオンだと、ハロルドへの指示が間に合わないのだ。できれば最初の不意打ちでどちらかを負傷させるか、レイドVSハロルド、俺VSシオンの状態を維持したかったが上手くはいかないようだ。

 俺達は森を駆け抜け、少し平たくなった場所を目指す。ついでに森にしかけていたトラップがシオン達を襲い時間を稼ぐ。



「追いかけっこは終わりか!! うおっ!」

「ちっ、うまくはいかないか」

「君たちさすがに卑怯すぎないか、これが貴族のやり方なのか……?」



 俺達に追いついたレイドが、掘っておいた落とし穴にひっかかりかけたが、シオンによって助けられてしまった。しかもシオンのやつは呆れたようにぼやく。

 


「勝てばいいというスタイルは、嫌いではないがやられるとうざいな、まあいい、ここで仕留めるぞシオン」

「わかってる、これ以上は何をしでかしてくるかわからないからね。圧倒的な力で仕留めよう」



 その言葉と同時に二人は詠唱をはじめる。待ってこいつら仕留めるとか言ってなかった? 直撃したら死ぬような魔法を撃つ気じゃないよな……俺は冷や汗をかきながら相手の攻撃に備えた。


「B-5」

「もう来るのかい! 風よ!!

「結界よ!!」


 相当頭にきたのか、俺達なら防ぐと信用されてしまったのか、おそらく、今現在二人が使えるであろう最大威力の魔法がきた。二人の手から巨大な火の玉が発生し、融合して俺達に襲い掛かる。すさまじい破壊力を帯びた火の玉はまるで不死鳥のような形になり迫ってくる。 

 ハロルドの風が火を拡散させ、俺の指輪からでて結界が身を守ってくれる……よな? 徐々にミシミシと音を立てて結界がひび割れてくる。え、待ってこんなん普通に喰らったら死ぬぞ。俺は生きた心地がしなかったが、結界と火の鳥はしばらく均衡を保っていたがぎりぎりのところで、ようやく炎が消えた。



 視界がクリアになったのでシオン達を見ると大きな魔法を撃った反動か肩で息をしている。攻めるならいましか……





『ははは、これは中々生きのいいやつらがいるなぁ。俺の餌には都合がいい』



 俺達が攻めようとした時、その時まるで脳に響くように声が聞こえ、大きな影が俺達を覆った。ようやく本命がきたらしい。

 俺が空を見上げるともう一人の転生者であるドラゴンがいた。そして俺の方をみてにやりと笑った。こっからが本番である。俺は決意も新たにドラゴンに笑い返すのであった。





ヴァイス達とゲームの主人公達の戦いが接戦のようにみえますが実際はアイテムやトラップ、相手の技をしっていたりと知識を活用してようやく戦えているレベルなのでまともにやったら瞬殺されます。


次回はハロルドの視点になります。よろしくお願いします。

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